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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

一夏の思い出

作者: 羽川刹那

チュンチュン…


タッタッタッタッタ…


妹:おねーちゃーん! おっきろー!!


姉:ふぇ!? あれ…なんで妹ちゃん…!? …て今日から夏休みかあ…


妹:そうだよお姉ちゃん! なんで夏なのにお布団かけて寝てるの!


姉:え…だって夜寒かったじゃん!


妹:寒くないよ! とっても暑かったよ!!


姉:あれ…? お父さんとお母さんは?


妹:今日から旅行ってずっと前から言ってたじゃん!! 見送る時もお姉ちゃん起きなかったし!


姉:え? 起こしてくれたの?


妹:うん! でも全く起きる気配なかったし… その… お姉ちゃんの寝顔かわいくて… ゴニョゴニョ


姉:え…?


妹:な、なんでもない!! 取り合えず起きて! 朝ご飯できてるよ!


姉:あ、うん 妹ちゃんが作ったの?


妹:そうだよ! お姉ちゃんの為に頑張って作ったんだから!


姉:ん、よしよし ナデナデ 上出来だぞー我が妹よー


妹:えへへっ! じゃあ先下で待ってるねー!


姉:うん!


タッタッタッタ… ガラガラガッシャーン!!


姉:!?


ガチャッ



妹:いった~…っ!!


姉:もう… 走るから階段から落ちるんだよ? ほら、手 スッ


妹:あ、ありがと…っ! ギュッ (お姉ちゃんの手あったかくて…ドキドキする…)


姉:大丈夫? 立てる?


妹:あ、大丈夫大丈夫!! …いたっ!


姉:ほら、立てないじゃん! ん、よいしょ…っ ほら、背中乗っていいよ


妹:え!? 大丈夫だって!!


姉:だーめ ほら、早く乗る!


妹:うう…ごめんなさい… ギュッ…


姉:妹ちゃん、思ったより軽いね もっと食べなきゃダメだよ?


妹:ちゃんと食べてるもん…! というかお姉ちゃんの背中あったかい… ドキドキ


姉:んー?そうかな? 取り合えず、ここで座って待ってて!


妹:あ、うん!



妹:(お姉ちゃんの背中… なんか凄くドキドキしたな…)



姉:シップとってきたよー


妹:え!? あ、ありがとお姉ちゃん!


姉:どう致しまして! どこが痛い?


妹:膝が痛い…


姉:ここらへんかな? ありゃ、あざになってる…


妹:うぅ…


姉:ちょっとヒヤッとするよー ペタリ


妹:ひゃう!? つめたっ…!


姉:ん、これでよし 妹ちゃんは朝ご飯食べた?


妹:ううん お姉ちゃんと一緒に食べようと思って待ってたの!


姉:そっか! ありがと ナデナデ こっちの椅子まで移動できる?


妹:あ、大丈夫!


姉:ほら、肩つかまって…


妹:うん…っ



姉:おー! 妹ちゃんの手料理なんて久し振りだなー!


妹:そうかな? えへへ!


姉:それに料理の腕上がってるしー! 私も料理できるようにならないとなー


妹:お姉ちゃんは料理できなくてもいーの!


姉:え? なんでー?


妹:なんでも! 料理なら私が作るから!


姉:それって私と結婚してくれるってことー? ニヤニヤ


妹:っっ!!!? カァァ


姉:赤くなったー! 妹ちゃん可愛い ニヤニヤ


妹:っ! もうからかわないでよう…!


姉:からかってないよー? 私は別に妹ちゃんと結婚してもいいんだよ?


妹:っ!! お姉ちゃん!! ガタッ


姉:え!? ちょ、ちょっと妹ちゃん!? あ、足痛いよ!? きゃっ!! ドサッ


妹:…お姉ちゃん


姉:え?妹ちゃん? どうしたの!? 怒った? ごめん! 謝るから!! というか何で押し倒すの!?


妹:お姉ちゃん、私の目を見て


姉:え? あ、うん…


妹:お姉ちゃんさっき、私と結婚してもいいって…言ったよね?


姉:え? う、うん 言ったけど…


妹:私、お姉ちゃんが好き 家族としてじゃなくて… 恋人として


姉:え!? 妹ちゃんが私を好き…!?


妹:うん、お姉ちゃんが大好きなの… カァァ


姉:え、えっとその… 嬉しいけど、ね? ちょっと私にも考えさせ…んんっ!?


妹:ちゅ…っ


姉:んんっ!! ジタバタ


妹:暴れちゃだめ…っ 考えてる時間なんてないの… 私ずっと…っ ヒック お姉ちゃんが別の人に取られちゃうんじゃないかって…グスッ


姉:妹…ちゃん…?


妹:可愛くて誰にでも優しくて…っ ヒック ちょっと病弱だけど…っ グスッ 守ってあげたくなるような…ヒック グスッ


姉:妹ちゃん…


妹:そんなお姉ちゃん、が…ぁっ グスッ 他のひとに…っ 取られるなんて…っ グスッ わたし…わたし…っ ヒック


姉:…スッ これでもくらえ…っ ギューッ


妹:ふぁ…っ お姉ちゃん…? グスッ


姉:ねぇ妹ちゃん 私の事いつから好きだった?


妹:ふぇ…? 物心ついたときから…ずーっとだよ… グスッ


姉:そっか… 私、妹ちゃんに謝らないといけないことが1個あるんだ


妹:ドキッ な、なに…?


姉:私ね… 私も、妹ちゃんのことずっと大好きだったんだ…


妹:え…っ? う、うそ…


姉:嘘じゃないよ 私は小さいときからずーっと… お嫁さんにしたいなって思ってたんだよ?


妹:え…? でも、それは子供のときだったからじゃ… グスッ


姉:ううん、その気持ちは今でも変わってない だから妹ちゃんの告白もすっごい嬉しかった


姉:さっきは、いきなりだったからどう反応していいかわからなかっただけなの まさか両想いとは思わなかったし …ね? ニコッ


妹:うぅ… おねえちゃあぁああん… ボロボロ


姉:あーもう泣かない よしよし… ナデナデ


妹:グスッ …お姉ちゃん…?


姉:ん…? どうしたの?


妹:私、お姉ちゃんの恋人になって…いいの…? グスッ


姉:むしろ、なってもらわなきゃ…困るんだよ…? ギュッ


妹:うぅううう…っ!! おねえちゃぁあああん ボロボロ


姉:あーもうまた涙流れてきちゃったね 泣き虫さんなんだから… フキフキ


妹:ねぇお姉ちゃん…っ グスッ


姉:んー? どうしたの、妹ちゃん?


妹:私、お姉ちゃん守るために頑張る…っ!


姉:クスッ …これからも宜しくね、私の可愛い恋人さん♪ ニコッ


妹:っ…!! うんっ! 不束者ですが、宜しくお願いしますっお姉ちゃん! ニコッ


姉:早速だけど、明日は何か予定入ってる?


妹:ふぇ? 明日はー… 特に何もないよー!


姉:じゃあ明日は初デート…しよっか…っ?


妹:デ、デート!? お、お姉ちゃんと…!! カァァ


姉:ん? 嫌だった?


妹:ううん!!全然! えへへ、お姉ちゃんとデート…♪


姉:今日は早く寝ないとね!


妹:うん! …あ! 今日からお姉ちゃんと一緒のお部屋がいい…!


姉:んー? 一緒の部屋? いいけど必要な家具移動しなきゃいけないよ?


妹:うん! 必要最低限な物だけ移動すればお姉ちゃんの邪魔にもならないし!


姉:クスッ ナデナデ


妹:ふぁ… えへへ…っ お姉ちゃんにナデナデされるの好きぃ…♪


姉:そう? よかった! ナデナデ


妹:えへへ…っ 私もお姉ちゃんナデナデする!


姉:え? 私はいいよ…っ!


妹:えー? なんでー!


姉:ほ、ほら! お姉ちゃんだし!


妹:お姉ちゃんとか関係ないもん!


姉:あ、ある!


妹:隙ありっ! ナデナデ


姉:ふぁ…!? ちょ、ちょっとやめ…っ カァァ


妹:お姉ちゃんの髪撫で心地さいこーなんだもん…! ナデナデ


姉:うぅ…なんか馬鹿にされてる気分… ムスッ


妹:ムスッとしてるお姉ちゃん可愛いっ!


姉:もー! お姉ちゃんをからかわないー! ほら! 必要なもの移動するんでしょ? 私も手伝うから移動しちゃおう?


妹:うん! 移動移動っ!



姉:んー 妹ちゃんのお部屋はやっぱり、妹ちゃんの匂いがするねー!


妹:そ、それは私の部屋だからね! 取り合えず! 持ってく荷物はこれくらい!


姉:あれ? 思ったより少ないんだね?


妹:うん! だって隣の部屋だし直ぐ取りに来れるじゃん!


姉:行かせないかもよ…?


妹:ぅ…!


姉:冗談冗談っ! さ、移動しよっか!


妹:うん!


姉:取り合えず、私はこれを… あ…っ


妹:あ…っ!


姉:…カァァ


妹:…ドキッ!


姉:ふ、二人で運ぼっか!!


妹:あ、うん! そ、そうだね!


姉:… クスッ


妹:… クスッ


姉妹:ぷぷ…っ …あはははっ!


姉:なんか通じ合ったね…っ


妹:うん! なんかちょっと、嬉しかった…! えへへ!


姉:えーちょっとー? ムスッ


妹:キュンッ ううん!すっごい嬉しかった!


姉:ん、よろし! じゃあ運ぼう! これで最後かな?


妹:うん! 取り合えずは最後!


姉:これで部屋の同居人が二人になる! これで夜妹ちゃんが恋しくなることはなくなるかな?


妹:こ、恋しくなるって…! カァァ


姉:妹ちゃんは恋しくならなかったの…? シュン


妹:ううん 毎晩恋しかった…! でも私もそんなことなくなる!


姉:クスッ えっと、この荷物はどこに置く?


妹:あー… えっと取り合えずここでいいよ! あとで私がちゃんとやるから!


姉:うん、わかった そろそろお昼ご飯の時間だねー


妹:そうだねー でも私さっき食べたばっかりだからお腹空いてないや!


姉:私も空いてないかな…? じゃあこれからどうしようか?


妹:んー! 取り合えず… お姉ちゃんのベッドにだーいぶっ!!! モフッ


姉:もう、妹ちゃんったら…! 私も横いいかな?


妹:うん! 来て来て! ポンポン


姉:ん、じゃあ失礼して… ゴソゴソ



妹:えへへ、お姉ちゃんと一緒の布団にいる…♪


姉:ギュッ…!


妹:わわっ! お姉ちゃんあっついよー…っ!


姉:くっつかないほうがいい?


妹:ううん! くっついてたほうがいい! ギューッ


姉:ん、なんだか眠くなってきちゃった…


妹:私も…っ


姉:一回お昼寝しよっか…!


妹:うん… お姉ちゃんがいるから、安心するぅ… スー…


姉:(相変わらず寝付き早いな、妹ちゃんは…) ナデナデ


妹:ん…えへへ…っ


姉:(か、可愛い…っ!)


姉:(私も、なんだか眠くなって…) スー…



~5時間後~



妹:…ん… あれ…私…


姉:スー…


妹:ひゃわっ!? あ…お姉ちゃんの寝顔がこんな近くに…!


姉:スー…


妹:(ちょ、ちょっとくらい触れてもいいよね…!) ナデナデ


姉:ん…ぅ…


妹:(お姉ちゃんの髪きもちぃなあ…) ナデナデ


姉:ん…っ 妹、ちゃん…?


妹:あ…起こしちゃった…!?


姉:んん…っ 結構寝ちゃったぁ…


妹:そうだね、私もなんか安心して寝ちゃった…!


姉:私もなんか安心して寝ちゃった


妹:えへへ…! もうこんな時間になっちゃったから、私夕飯の仕度してくるね!


姉:わかった! じゃあ私はお風呂掃除するね


妹:うん!


~お風呂場~


シャー


姉:~♪


ガッシャーン! ガラガラガラ!!


姉:!? ダッ



姉:妹ちゃん!? ハァ…ハァ…


妹:あれ…? お姉ちゃんどうしたの!?


姉:いやなんか! 物凄い音したから駆けつけたんだけど…っ! ハァ…ハァ…ッ


妹:あー…ちょっと鍋出そうかなって思ったら全部出てきちゃって! あはは!


姉:もう…! 気をつけないとダメなんだからね…! ハァ…ッ


妹:ごめんね! でも、直ぐ駆けつけてくれてありがと…っ♪ 愛してるお姉ちゃんっ!


姉:ドキッ もう、私も愛してるよ妹ちゃんのこと! ニコッ


妹:えへへ! お姉ちゃんもお風呂場戻らなくていいの?


姉:あ…! シャワー出しっぱなしだ!!


タッタッタ


妹:えへへ…お姉ちゃん可愛い…♪


妹:私も料理つくっちゃおっと!



~5分後~



姉:お風呂洗ってきたよー!


妹:あ! ありがとー! 夕飯もうちょっとで出来るから待っててね!


姉:うん なんかすごいいい匂い…!


妹:えへへ、楽しみにしててねー!


姉:うん!



~10分後~



妹:はーい お待ちどうさま!


姉:わぁ…! すっごい美味しそう!


妹:えへへ、好きなのからどーぞっ♪


姉:じゃあ遠慮なく…! いただきまーすっ!


妹:召し上がれ♪


姉:んー美味しい…っ♪ あれ…? 妹ちゃんは食べないの?


妹:え? 食べるよ! ただ、お姉ちゃん美味しそうに食べるなあって!


姉:だって妹ちゃんが作った手料理だもん! 美味しいに決まってるじゃん!


妹:えへへ、ありがと!


姉:さ、食べよ!


妹:うん!


姉:あ… 妹ちゃんちょっと動かないで!


妹:え? うん!


姉:妹ちゃん、私のこと好き?


妹:な、ななっ! 世界で一番愛してるよ?


姉:ん、ありがと! じゃあ失礼して… チュッ…


妹:っっっ!?!?!??! カァァ


姉:取れた…♪


妹:なっ…!! い、いま…っ!!!


姉:妹ちゃん動揺しすぎ…♪


妹:だ、だって!! い、いまきす…!!


姉:したよ…?


妹:お、お姉ちゃんとキスしちゃった…!!!! カァァ


姉:あ、妹ちゃん?


妹:ふ、ふぇ…? え、ちょ…っ!!んむっ!?


姉:ちゅ…ちゅっ…


妹:んんっ!!?


姉:舌…絡めて?


妹:っっ!?!? はぅっ…!! んんっ!! れろ…っ


姉:ん、ちゅ…っ れろれろっ… ちゅぷ…っ


妹:んんっ!!! ちゅ…れろ…っ ちゅる…っ


姉:…ぷはっ


妹:~~~っ!!!! カァァァア


姉:動揺しすぎ♪ 恋人なんだから、このくらいはしなきゃ、ね? ニコッ


妹:で、でもいきなり…っ!!


姉:食後のデザート…♪ いやでも…メインかな? ニヤニヤ


妹:っ! もう…! …でも嬉しかった…!


姉:ん、そっか! そろそろお風呂沸くかな?


妹:そうだね! 取り合えず食器は水に浸けておこっか!


姉:うん 私は妹ちゃんの着替え取って来るね!


妹:あ、うん! お願い!


タッタッタ


妹:(お姉ちゃんとキスしちゃった…ディープまで…) カァァ


妹:(凄いきもちよかったな…っ) ゾクゾク


姉:…えいっ! ギュー


妹:ひゃあ!?


姉:ボーっとしてたから抱きつき攻撃!


妹:もー! びっくりしたじゃんかあ!


姉:ごめんごめん! ほら着替え持ってきたしお風呂一緒にはいろ?


妹:い、一緒!? カァァ


姉:そうだよ? いやだった…? シュン


妹:いや! 嫌とかじゃなくて! 単純に恥ずかしいと言うか…! カァァ


姉:お互いバスタオル巻くから大丈夫だよ? それにもう恋人同士なんだし、ね?


妹:うぅ…! わかった じゃあお風呂いこっか!


姉:うん!


タッタッタ…


姉:ジー…


妹:あ、あまり見ないでよう… カァァ


姉:いやだって…! 妹ちゃんの身体が綺麗だからつい…!


妹:もう…! お姉ちゃんの方が綺麗だよ…!


姉:そんなことない! もうお互い良ければいいよね!


妹:うん! そうだね!


姉:じゃあ妹ちゃん先に身体洗う?


妹:ううん、お姉ちゃん先でいいよ! 背中流してあげる!


姉:ん、ありがと! シュル


妹:!! ドキッ


姉:ん? どうしたの妹ちゃん?


妹:なな、なんでもない!! カァァ


姉:クスクス


妹:どう…痛くない…かな? ゴシゴシ


姉:うん、気持ちいいよ 妹ちゃん背中流すの上手だね!


妹:そう、かな? ありがと! えへへ!


姉:じゃあ次は私が妹ちゃんの背中流してあげるね


妹:あ、うん! お願い、します! シュル


姉:…妹ちゃんの背中のほうが綺麗だよ…! ゴシゴシ


妹:ふぁっ…! そんなことないもん!


姉:あーはいはい! 前も洗おうか? ニヤニヤ


妹:ま、前は自分で洗う! カァァ


姉:クスクス じゃあ私は湯船浸かってるね


妹:うん!


チャポン


姉:うーん…! いい湯…


妹:~♪ ゴシゴシ


姉:…ジー


妹:~♪ ゴシゴシ


姉:…ジー


妹:~♪ シャー


姉:あ…! 髪洗わして…!


妹:ふぇ!? い、いいよ?


姉:ん、じゃあ失礼して… シャカシャカシャカ


妹:えへへ…♪


姉:痒いとこない?


妹:うん、大丈夫!


姉:クスッ  …流すから目閉じてて?


妹:はーい!


シャー


姉:(妹ちゃんの髪サラサラだなぁ…) シャー


妹:~♪


姉:(なんだかとっても幸せそう♪) スッ


妹:~♪ …んんっ!?


姉:ちゅっ…


妹:ちょ、ちょっとお姉ちゃん!? カァァ


姉:ほら、目開けると泡入るよ? ニヤニヤ


妹:うぅ… カァァ


姉:ん、終了♪


妹:えへへ、ありがと! ってお姉ちゃん! さっきキスしたでしょ!! カァァ


姉:したよ? 嫌だった? ニヤニヤ


妹:いやな訳ないけどぉ…! いきなりだからびっくりしたぁ!


姉:なんか宣言してからキスするのもスリルがないじゃん!


妹:うぅ…! 今度は私がお姉ちゃんの髪洗うー!


姉:じゃあお願いしようかな?


妹:えへへ! お姉ちゃんの髪♪ シャカシャカ


姉:~♪


妹:(お姉ちゃんの髪サラサラしててきもちいいな♪) シャー


姉:~♪


妹:(あ…今ならチャンス…!) スッ


姉:~♪ っ!?


妹:ちゅ…っ!


姉:もう、妹ちゃんったら…!


妹:えへへー! お返し! シャー


姉:やられたー!


妹:はい! 洗い終わったよ!


姉:ん、ありがと妹ちゃん! ナデナデ


妹:えへへ…♪


姉:私はもう湯船にも浸かったし上がるけど、妹ちゃんはどうする?


妹:私もお姉ちゃんが上がるなら上がるー!


姉:ん、わかった お風呂掃除はやっておくよ! リビングでゆっくりしてていいよ ニコッ


妹:うん! 飲み物入れて待ってるね!


~10分後~


姉:ふぅ~いいお湯だった!


妹:はいお姉ちゃんっ! お風呂上がりの牛乳っ!


姉:ん、ありがと! ゴクゴク


姉:ぷはぁ~っ! やっぱりお風呂上がりの牛乳は美味しい!


妹:えへへ お姉ちゃん一気飲み早いね!


姉:まぁねー! よし、お風呂も入ったしお布団行こうか!


妹:うん!




妹:お布団だーいぶっ!!


姉:私もお布団だーいぶっ!!


妹:んーっ! モフッ


姉:モフッ


妹:えへへ…! 明日はお姉ちゃんとデート…♪


姉:私もなんかドキドキしてきちゃったなぁ… ドキドキ


妹:えへへ! お姉ちゃん明日はどこ連れてってくれるの!?


姉:んー! 今言ったら楽しみがなくなるでしょ?


妹:そうだね! 楽しみにしてる! えへへ!


姉:ん、じゃあ早く寝な? ずっと一緒にいてあげるから ナデナデ


妹:うん♪ ずっと一緒にいてね、お姉ちゃん! ギュッ


姉:ん、いるよ ギューッ


妹:えへへ、おやすみ お姉ちゃん…っ


姉:ん、おやすみ妹ちゃん! …ちゅっ


妹:んぅ…っ えへへ… キュッ


姉:よしよし ナデナデ


妹:ん… スゥ…


姉:(あれ…? もう寝ちゃったのかな? やっぱり早いなあ) ナデナデ


妹:スゥ…スー…


姉:(私も妹ちゃんより早く起きて仕度しなきゃ…! おやすみ、妹ちゃん!)



~翌日~



姉:ん…ふぁあ…!


妹:スゥ…スゥ…


姉:(ん… 妹ちゃんはまだ寝てる、か…! …寝顔可愛いなあ何度見ても…っ) ナデナデ


妹:んぅ… …スゥ…


姉:(よし! 妹ちゃんを起こさないようにこっそり…) スッ


妹:んん…っ ギュッ


姉:!?


妹:んぅ…


姉:(どうしよう…! 妹ちゃんが離してくれない! …というか可愛すぎる…!)


妹:スゥ…スゥ…


姉:(うーん… まだ起こすには早いし… でも妹ちゃん離してくれないし…)


妹:スゥ……


姉:(もうちょっと寝顔見ててもいいかな…?) クスッ


妹:ん…っ …ぅ…お姉ちゃん…?


姉:ん? もうちょっと寝てても大丈夫だよ? 私はちゃんとここにいるからね ニコッ


妹:えへへ…! …でも、今日はお姉ちゃんとデートだから早起きする…!


姉:大丈夫? ちゃんと寝れた?


妹:うん! お姉ちゃんが居てくれたお陰でよーく寝れたよ!


姉:そっか! よかった!


妹:えへへ! でもお姉ちゃん、私の顔覗き込んで何してたの?


姉:んー? 妹ちゃんの寝顔が可愛かったから眺めてただけだよ?


妹:っっ!! 恥ずかしい…!


姉:でも可愛かったよ? ずっと見ていたいくらい!


妹:もぅ恥ずかしいって!


姉:ごめんごめん! でも可愛いのは事実だもん♪


妹:もう…! …ありがと、お姉ちゃん ギュッ


姉:ん、 ギュッ


妹:えへへ…! こうしてると落ち着く…!


姉:ん、私もだよ…!


妹:えへへ! とりあえず朝ご飯済ましちゃお?


姉:そうだね!


妹:じゃあ私作ってるから! お姉ちゃんは仕度してて!


姉:うん、わかった!


タッタッタ


姉:(デートに誘ったのは私だけど、やっぱり緊張するなあ…!)


姉:(私が妹ちゃんを守らなきゃ!)


姉:(とりあえず… 私と妹ちゃんの仕度もしちゃおう!)


~15分後~


妹:おねえちゃーん! 朝ご飯できたよー!


姉:はーい! 今行くー!


タッタッタ


姉:今日も妹ちゃんの料理は美味しそうだね!


妹:えへへ! そうかな? 冷めないウチに食べて!


姉:ん、いただきまーす!


妹:召し上がれ!


姉:(…あれ? なんかいつもよりご飯が喉に通らない… なんでだろう?)


妹:…? どうしたのお姉ちゃん?


姉:えっ? ああいや、なんでもないよ!


妹:? そっか!


姉:うん、ごめんね?


妹:ううん! お姉ちゃん美味しい?


姉:うん! やっぱり妹ちゃんの料理は美味しいっ!


妹:えへへー! ありがと!


姉:私も、いつも美味しい料理をありがとっ ニコッ


妹:どう致しまして♪


姉:(…気のせいかな!)



姉:ご馳走様でした!


妹:お粗末様でした! 私も支度しなくちゃ!


姉:ある程度までならしておいたよ! とりあえず着替えておいで!


妹:うん! ありがとお姉ちゃん! じゃあ着替えてくるね!


タッタッタ


姉:よし、私も仕度しよっと! スッ


クラッ


姉:っと…!


姉:(急に眩暈が… 急に立ったからかな…?)


姉:(…)


妹:お待たせ! お姉ちゃん!


姉:全然だいじょう…b…!?


妹:えへへ! …どう、かな? クルッ


姉:っっ!! か、可愛いし 妹ちゃんによく似合ってる…! ドキドキ


妹:ちょっと恥ずかしいけど…ありがと♪ モジモジ


姉:っ! ドキドキ


妹:ほ、ほら行こっ!


姉:あ、うん! そうだね!


姉妹:いってきまーす!


ガチャッ


ジジジジジ…


妹:うぅ…蝉の声きらぁい…


姉:確かに蝉の声聞くだけでも暑いよねー


妹:うん… ところで何処に連れてってくれるの!?


姉:んー! ついてくればわかる! ほら、手! スッ


妹:えへへ! ギュッ


姉:今からいいとこに連れてってあげるから!


妹:うん! でもそこまでどうやって行くの?


姉:徒歩で行きます!


妹:徒歩で行ける距離なの?


姉:うん 15分くらい歩くけど… ダメそうならタクシー呼んでもいいよ?


妹:ううん大丈夫! お姉ちゃんと一緒に歩きたい…! ニコッ


姉:ん、よしよし ナデナデ


妹:えへへ! いこっお姉ちゃん!


姉:うん!


テクテク…


姉:でも今日はそれほど暑くもないねー


妹:そうだね! まだ昨日のほうが暑かったかな?


姉:うんうん あ、蝉の抜け殻! 今年初めて見たかもー


妹:うぅ、蝉の抜け殻気持ち悪いよぅ…


姉:私もちょっと気持ち悪いって思う…あはは


妹:ちょっとどころじゃないよ… そういえば、あとどれくらい歩くの?


姉:んー、もうちょっと!


妹:うぅ…あづい…


姉:大丈夫? …あ! こんなこともあるかと… ガサガサ


妹:…?


姉:ほいっ! 凍った水道水!


妹:おぉ! お姉ちゃん準備いい♪


姉:ちょっとまってねー! このままだと冷たいから… タオルに巻いて… グルグル


妹:(なんだかお姉ちゃんって本当に完璧だなあ… 私もお姉ちゃんみたいにしっかりしないと…!)


姉:はいっ! これを当ててれば少しは涼しくなるはずだよ!


妹:えへへ! ありがとおねーちゃんっ♪ ギューッ


姉:わわっ! いきなり抱きつかない…! ギュッ


妹:言いつつ抱き返してるくせに…!


姉:妹ちゃんが可愛いから、ね?


妹:うぅ…カァァ


姉:ほら、そろそろ行くよ? こんな道端で抱きついてたら余計に暑くなるよ?


妹:そ、そうだね! いこっ!


テクテク


姉:あ、そろそろ着くから… 目隠し!


妹:わっ! め、目隠しするの!?


姉:うん きっとびっくりするから!


妹:た、楽しみにしてる!


姉:あ、ここ段差気をつけて


妹:ひゃわっ!? ガッ


姉:危ないっ! ギュッ


妹:っっ!! お、お姉ちゃん!


姉:危なかったぁ…


妹:あ、ありがとう…! カァァ


姉:どう致しまして! もうちょっとの我慢だから、ね?


妹:う、うん


テクテク


姉:よし、ついたよ!


妹:おー! 早く見せて見せてー!!


姉:その前に… 一つ聞いてもいい?


妹:うん! なぁに?


姉:私の事好き?


妹:うん! 大好き! 愛してるよ、お姉ちゃんっ!


姉:ん、私も ニコッ じゃあ、目隠し取るよ!


妹:うん!


スッ


妹:わぁぁ…


姉:クスッ いい眺めでしょ?


妹:うん… こんな場所があったんだ…


姉:私も調べてみて初めて知ったんだ で、妹ちゃんをデートに誘ったの!


妹:えへへ! ありがとお姉ちゃん…っ! ギュッ


姉:ん、よしよし ギュッ …それと、もう一つあるんだ


妹:??


姉:手出して?


妹:? うん! スッ


姉:はい、目閉じて! いいって言うまであけちゃダメだよ!


妹:うん! キュッ


姉:私からの…プレゼント… コトッ


妹:…? 何置いたんだろう…


姉:ん、開けていいよ!


妹:うん…! …え? これって…


姉:開けてごらん?


妹:うん…!


シュルッ… カパッ


妹:…!? え…? え…っ?


姉:これは、私からのプレゼント!


妹:え…っ これって…これって…!!!


姉:うん、指輪 何の指輪か…わかるよね?


妹:え…? わかんないよ…?


姉:もう… 結婚指輪に決まってるじゃん!


妹:!?!? け、けけけ、結婚指輪!?


姉:そーだよ? 結婚指輪。 意外と高かったんだから!


妹:わ、私に…!?


姉:うん、私が結婚指輪渡すのは妹ちゃんだけだよ!


妹:え…うそ…っ グスッ


姉:あーもう、泣かないの! まだ私も言いたいこと言ってないのに


妹:い、いたいこと…? グスッ


姉:うん、 妹ちゃん


妹:はい… グスッ


姉:私と、結婚してください


妹:…うぅぅぅ…グスッ ぁい…っ エグッ


姉:妹ちゃん…ありがとう…っ! その指輪…私にはめさせて?


妹:うん…っ! グスッ ヒック


姉:じゃあ失礼して… スッ


妹:…っ ドキドキ グスッ


姉:よし…ぴったり!


妹:わぁ…綺麗…っ ヒック ずーっと大事にする…!


姉:うん、大事にしてね 私の妹ちゃんの関係の証なんだから!


妹:うん…! でも。私お姉ちゃんに指輪なんて…! グスッ


姉:…鞄の中 見てごらん?


妹:ふぇ…? ヒック ガサガサ


姉:クスッ


妹:え…? うそ…! 指輪…!?


姉:私にもはめてくれるかな…?


妹:え…? 何で鞄に…? グスッ


姉:妹ちゃんは隙が多いからね! 目隠ししてたときに入れさせてもらったの♪


妹:うぅ… ふぇえええ…っ ボロボロ


姉:あーもう、泣かない! 私にもはめて? 私の妹ちゃんっ ニコッ


妹:うん…っ グスッ しつれい、します…っ スッ…


姉:ん…


妹:…ヒック お姉ちゃんも、ぴったり…っ グスッ


姉:これで、結婚成立! これからも、宜しくね 妹ちゃん! ニコッ


妹:うぅっ… おねえちゃぁぁあん…っ ボロボロ ギューッ!!


姉:泣きすぎ…! でも可愛いから許す! …いっぱい甘えていいんだからね… ナデナデ


妹:うぅううぅ…っ ボロボロ


姉:もう… 私の服妹ちゃんの涙でビショビショになっちゃうよ! ほら、ハンカチ! スッ


妹:うん…っ ありがとう、お姉ちゃんっ!


姉:ん、私こそありがとね 妹ちゃん ギュッ


妹:うぅ…っ グスッ



姉:…大分落ち着いた?


妹:うんっ まだちょっと動揺してるけど…!


姉:もう、可愛いんだから妹ちゃんは!


妹:お姉ちゃんだって!


姉:あーはいはい! ねぇ妹ちゃん?


妹:はーい?


姉:まだ誓いのキスしてないよ?


妹:っっ!! うん…! お姉ちゃんと誓いのキス…する!


姉:ん、妹ちゃん… グイッ


妹:んっ…! お姉ちゃん…


姉:…ちゅ…


妹:ちゅ…っ


姉:…


妹:…カァァ


姉:ギュッ


妹:ふぁあっ…!?


姉:さ、デートの続き しよっか?


妹:うんっ でもここからどうするの…?


姉:本当は帰る時にプロポーズしようとおもったんだけどね! 妹ちゃん見てたら、早く私の物にしたくなっちゃって…っ カァァ


妹:もう…いつだって私はお姉ちゃんだけのものだよっ!


姉:ん、そうだね ナデナデ


妹:えへへ! なんか疲れちゃった…!


姉:そ、そうだね… 来たばっかりだけど、プロポーズだけで疲れちゃった…


妹:今日はもう帰ろう? なんだか家でお姉ちゃんと二人っきりでいたいんだ!


姉:うん、わかった かえろっか!


テクテク


~15分後~


姉妹:ただいまー!


姉:結局行って帰ってきただけだったね


妹:でも、お姉ちゃんにプロポーズされたし! えへへ!


姉:ん、ナデナデ


妹:とりあえずお風呂入ろ! 汗かいちゃったし…!


姉:そうだね 私も少しかいちゃった


~40分後~


妹:ふー! いい湯だったー!


姉:夏でもお風呂は気持ちいいねー 暑いけど…


妹:そうだねー! ってまだお昼ちょっと過ぎかあ


姉:あ、ほんとだ 妹ちゃんお腹すいてる?


妹:んー! 今は空いてないかな? 今は気持ちがいっぱいすぎて…!


姉:ん、そっか! 私もなんだか緊張解けなくて ふふ…っ


妹:おねえちゃんっ ギュッ


姉:ん、どうしたの? ギュッ


妹:好き好き…っ! 大好き…っ…!!


姉:ありがとっ! 私も大好き…ううん、愛してるよ 妹ちゃんっ! ニコッ


妹:えへへ! 私も愛してるー! ニコッ


姉:…そっかぁ… 妹ちゃんと夫婦かあ…!


妹:えへへ! お姉ちゃん嬉しい?


姉:うん、ずーっとこんな関係になりたかったんだもん!


妹:それは私も同じだよ? えへへ!


クラッ


姉:う…っ…!


妹:お姉ちゃん!? 大丈夫!?


姉:あ、うん… 大丈夫大丈夫 ごめんね ナデナデ


妹:大丈夫じゃないよ…? 立ちくらみ…?


姉:そうみたい でも酷くなかったし大丈夫!


妹:うーん… 横になってたほうがいいよ? お姉ちゃん疲れてるんだよ!


姉:そうかな…? 妹ちゃん膝枕してくれる?


妹:えっ!? ひ、膝枕!?


姉:駄目ならいいんだけど…シュン


妹:うぅん! いいよ!


姉:じゃあ失礼して… スッ


妹:っ! お姉ちゃん髪の毛くすぐったいっ!


姉:えー! 我慢してよー …妹ちゃんの太ももすべすべー! スリスリ


妹:もー! お姉ちゃんくすぐったいー!


姉:ん、じゃあ私寝るね! おやすみ!


妹:うん! おやすみお姉ちゃん! ナデナデ


姉:(…朝にも眩暈したし… ちゃんと寝れてるハズだから大丈夫だとは思うんだけどな… でも大丈夫でしょ! …ふぁあ…妹ちゃんの太もも…) スー…


妹:(お姉ちゃんもう寝ちゃった! …お姉ちゃんの寝顔…可愛いなあ ずっと見てたい…!)


姉:スー…スー…


妹:(私は本でも読もうかな…? えっとここに置いてある本は… あ! まだ読んでる途中だった!) ペラペラ


姉:スゥ…


妹:…


~1時間後~


姉:スゥ…スー…


妹:(…それにしてもお姉ちゃんよく寝てるなあ… 夜寝れるのかな?) ペラッ


~2時間後~


姉:ん…っ ふぁあ…


妹:あ、お姉ちゃん起きたの? おはよう!


姉:あ、妹ちゃんまだ膝枕してくれてたんだ…! スリスリ


妹:くすぐったいー! お姉ちゃんすっごい気持ちよさそうに寝てたよー!


姉:うん、落ち着いて寝れた! 妹ちゃん私が寝てる間何してたのー?


妹:ずっとこの本読んでた!


姉:あ… この本私も読んでた!


妹:ええっ!? ほんとに!?


姉:うん! 姉妹で同じの読んでるんだー!


妹:えへへ! なんだか嬉しいな…!


姉:うん!


クラッ


姉:…っ!! うぅ…っ!!


妹:お姉ちゃん!? どうしたの!?


姉:だ、だいじょ、うぶ…!! ちょっと、いきなり頭痛が…っ!


妹:お姉ちゃん!? お姉ちゃん!!


姉:(なんだか…い、しきが…っ 妹ちゃんが、ぼやける…っ) パタッ


妹:お姉ちゃん!? お姉ちゃん!!! 返事して!! お姉ちゃん!? ユサユサ


姉:…


妹:ど、どうしよう!!! とりあえず救急車!!


タッタッタ


~10分後~


ピーポーピーポー


妹:(あ! 救急車が来た!!)


救:お姉様はどちらに?


妹:リビングです!


タッタッタ


~5分後~


救:近くの病院に搬送許可が下りたので今からそちらに向かいます お姉様は今気を失っておられます


妹:そう、ですか…


~5分後~


妹:(お姉ちゃんは今検査中… 私、どうしたらいいんだろう…)


妹:(お姉ちゃん、無理してたのかな…)


妹:(私が早く気付いてあげれれば…) グスッ


タッタッタ


妹:っ! ゴシゴシ


医:妹さんですか?


妹:は、はい! そうです!


医:処置が終了したので病室にご案内します お姉様の容態は決して良い状態ではありません…


妹:…っ!!


タッタッタ ガラッ


医:こちらがお姉様の病室です


妹:っっ! おねえ、ちゃ…ん…


妹:ごめんね…っ 私がお姉ちゃんのこともっと気遣ってあげれれば…っ!! グスッ


妹:駄目な妹でごめんなさい…! 何でもするから…私を置いてかないで…っ ポロポロ


~10分後~


妹:ヒック…グスッ


医:妹さん、少し宜しいですか?


妹:…? はい…


医:今のお姉様の容態は大変危険な状態です。 心室細動という不整脈の疑いがあります。


妹:心室細脈…?


医:はい 心室が細かく震えている状態です。 波形が無秩序になっていて、波が大小不同、間隔不貞でどれがどれか分からないんです。


妹:…


医:こうなると心臓からの血液拍出は0のいわゆる心停止状態に陥り、数分で循環停止、呼吸停止になりさらに脳、腎臓、肝臓などの臓器に不可逆性の障害を来たし最終的には死亡してしまいます。


妹:死…!? お姉ちゃんは死にませんよね!?


医:今の所は何も… あくまでも疑い、ですので検査を続けてみないことにはわかりません。


妹:そう、ですか…


医:ご両親は今県内にいらっしゃらないと伺ったので、しばらくは妹さんがお姉様の傍にいてあげてください


妹:わかりました お姉ちゃんは、治りますよね


医:えぇ、きっと大丈夫です


妹:…ありがとうございます


タッタッタ


医:(… すまない妹さん… お姉様は完全に心室細動で助かる可能性は50%にも満たない… もって今日の夜まで…)



妹:(…お姉ちゃんは私を置いていかない…! …だって結婚したばっかりじゃん… やっとお互いの気持ちが合ったのに…)


妹:(お姉ちゃん、私はどうしたらいいの? 傍にいてあげることしか出来ないのかな…? 無力な妹でごめんなさい…っ)


~10分後~


妹:スゥ…


姉:…っ…いた…っ あれ…? ここは…病院… 妹ちゃん!?


妹:スゥ…


姉:(寝てる…… っ!!…わた、し…もう駄目なのかな…?)


姉:(これが最後に見る妹ちゃんの姿…なのかな…?)


姉:(…何が起きてもいいように手紙、残しておこっと…) ガサガサ


~1時間後~


姉:(よしっ…と… これはこの引き出しにしまっておこう…) スッ


姉:(っ!! さっきより、ひどくなってる… 身体もなんだか重くなってるような…)


妹:…ん…


姉:あ、起きた?


妹:っっ!!! お姉ちゃん!! ガバッ


姉:っ! も、もう妹ちゃんったら…!


妹:うぅっ…お姉ちゃんごめんなさいっ!! ごめんなさぃ…ポロポロ


姉:また泣いてる…! それに何で謝るの?


妹:私…お姉ちゃんの体調悪いの気付かなくて…っ グスッ


姉:うぅん、私が我慢してただけなんだから 妹ちゃんが謝ることはないでしょ? ね? フキフキ


妹:うぅ…っ


姉:…それと、 妹ちゃんにお話しておかないといけない事があるの


妹:…? 何…?


姉:私、妹ちゃんと一緒になれてホントに良かったと思う! だけど…私の身体はそう長く持たないみたいなの…


妹:っ!! お姉ちゃんはよくなる…! そんなもう死んじゃうみたいなこと言わないでよ…


姉:最後まで聞いて それでね、妹ちゃんが強くなるおまじないを掛けてあげる


妹:おま、じない…? グスッ


姉:うん、こっちおいで?


妹:…? うん スッ


姉:…チュッ


妹:…!? お、お姉ちゃん!?


姉:はい、一生解けないおまじない! これで妹ちゃんは更に強くなったね!


妹:お姉ちゃん… 大好き…っ だから、早く良くなってよ…


姉:出来るだけ頑張るよ 私も、もっと妹ちゃんといたいし… それに…それに…っ


妹:お姉ちゃん…?


姉:まだ、死にたくないよ…っ グスッ 自分でも分かるのは怖いの…っ 妹ちゃんとまだいたいよ… グスッ


妹:じゃあいようよ…っ!! せっかく恋人以上にもなれたのに…っ 私だけ置いてくなんて許さない…もん…


姉:っ!! …で、も…っ もうだめみたい…っ う…っ いも、うとちゃん…っ


妹:お姉ちゃん!? お姉ちゃん!!


姉:も、っと… いっしょに、いたかったよ…っ おも、いでつくりかった…


妹:作ろうよ…っ!!!! もっともっと思い出作ろうよ…!!!


姉:… い……し…てる…


ピー………


妹:…え…!? お姉ちゃん…? お姉ちゃん…!?


妹:うそ…!? お姉ちゃん!! 起きてよ!!! 起きてってば!!!! ユサユサ


妹:なんで…!!! なんで…っ ポロポロ


妹:なんで私を置いていくの…っ!!! 恋人を置いてくなんて…だめだよ…!!!


妹:お姉ちゃんでもそんなの許さないよ!!! ねえ、起きてよ…!! 目を覚ましてよ…!!!!!



タッタッタ…


医:… 残念ですが…


妹:うそ… うそだよ…!! そんなの…!!! ポロポロ


妹:お姉ちゃん…っ!! おねえちゃああああああん!!! ポロポロ



~5分後~


母:…!? お姉ちゃんが…死んだ!?


妹:うん… さっき息を引き取った… いきなりすぎだよ…


母:そんな…嘘でしょ… とりあえず今大急ぎで帰ってるから もう少し待ってなさい





妹:(それからの事はあまり記憶に残ってない。

   色々な事が流れるように来て、ただでさえ頭が真っ白な私はまるで精神が抜けたような状態だった。

   でも、よく見るとお姉ちゃんはとっても優しい顔をしていて私が大好きなお姉ちゃんの顔。

   後々お母さんから聞いた話だと、お姉ちゃんは元々産まれつき身体が弱かったみたい。

   …でもお姉ちゃんは小さい時から私を見てくれていた 私もお姉ちゃんだけを見ていた。

   お姉ちゃんが最後に残してくれた言葉、お姉ちゃんと過ごした時間、お姉ちゃんとの思い出

   全部、一生忘れられない大切な宝物。)



母:そういえば、病室の棚にお姉ちゃんが残した遺書があったって


妹:遺書…?


母:うん、ちゃんとお父さん、お母さん、妹ちゃんって3人分あったわよ これが、妹ちゃんへの遺書。 スッ


妹:…


「この手紙を妹ちゃんが読んでる頃には私はもうこの世にはいないかな…?

 最後に何もしてあげられなくてごめんね 本当にダメなお姉ちゃんだね!

 こうなることは実は最初からわかってたの。 でも妹ちゃんが傷つくのが嫌で言えなかった

 それに、妹ちゃんと一緒にいる時間がもっと欲しかったから、死ぬのなんて認めたくなかった。

 でも、叶わなかったね でも、私はいつでも妹ちゃんのお姉ちゃんで恋人だから。

 妹ちゃんのことだから、私意外に恋人なんて作らないと思うけど…!

 私はそれはそれで嬉しいけど!! でもそれじゃダメだと思うし複雑な気持ち…

 最後にこんな手紙になっちゃってごめんね

 妹ちゃんと一緒にいれて楽しかった、幸せだった 姉妹でよかった。

 こんな私と結婚してくれてありがとう。 指輪大切にしてね

 私もずっと大事にする。 妹ちゃんのことちゃんと見守ってるからね

 私の分までしっかりと生きて。 私のこと追っかけようとかダメだからね!?

 世界で一番愛してる。 ずっと大好きだよ妹ちゃん

 

 あ! 私の最後のお願い3つ!

 ・出来れば私の部屋を妹ちゃんの部屋にしてほしいな?

 ・お供え物は妹ちゃんの手料理ね!

 

 最後は…

 ・私のことを忘れること。

 完全には忘れられなくても、ちゃんと普通通りに生活してほしいな?

 それが私の一番のお願い。 でもでも!存在忘れたら私怒るからね!


 うん、ホントに最後になっちゃったけど

 ありがとう! いつでも守ってるから安心して。

 心から愛してる 世界一の私の恋人さん♪

                                お姉ちゃんより」


妹:…… お姉ちゃんのばか…っ!


妹:…私だって心から愛してるに決まってるじゃん…! 見守ってなかったら私が怒る!


妹:…あと、お姉ちゃんのお願い ちゃんと聞くよ


妹:…でも、最後に一つだけ私の我が儘 お姉ちゃんを忘れるなんて無理っ! だって好きだもんっ



妹:(…お姉ちゃん、一夏の思い出 沢山ありがとう…っ!)




  






感動モノを書きたくて書いてみました!

書いてる最中に筆者本人泣いてしまうという事件が発生しましたが…!

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― 新着の感想 ―
[一言] 内容もさることながら、日常の節々まで全体の雰囲気を支えるように作られていて、とても感動しました。頑張ってください。
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