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詩全集3

三番コート

作者: 那須茄子

焦げたラケットの影

君の空振り

笑われても笑ってる

その姿がなぜか 

焼きついて離れない


「またかよ」って誰かが言う

「風のせいだよ」って君は笑う

風なんて吹いてないのに

私の胸だけが 

ざわついた


ラリーの途中で君を見ていた

誰にも届かないボールを何度も拾う

その手のひらには擦れた痕がいくつもあった



秋の入り 

君はいなくなった

三番コートは静かすぎて

私のサーブだけが空を裂く

誰も私のミスを見ない


でも私は知ってる

君の失敗は 

君の努力は 

君の笑顔は

誰よりも熱かった  


ラリーの途中で君を見ていた私

それだけが今でも不完全な真実


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