第9話『水中からの追跡!? 逃げ切ったはずが、まさかのモンスター!!』
◆◇ 1. 川から何かが現れる…!
(やっと逃げられる……!!)
川を渡り切って、一瞬の安堵。
だけど、次の瞬間——
「ゴォォォォォ!!!」
「えっ……?」
水面が ぶわっ!!! と大きく噴き上がる!!
まるで巨大な何かが、川の中から這い出してくるように——
「……ルーク!? あれ、なに!?」
「……嫌な予感がするな。」
ルークが 冷静な目 で水の中を見つめる。
フードの男たちが投げ込んだ 丸い石 が、水の中で青く光っている——
ボコッ……ボコボコボコ……!!!
次の瞬間、水の塊が形を変え、巨大な人型の魔物へと変化した。
「ちょっ!? なんか出てきた!?!?」
「……あれはウォーターゴーレム。あいつら、こんな手段まで使うのか。」
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◆◇ 2. 逃げたはずなのに、またピンチ!
ゴーレムが グォォォォ……! と低い唸り声を上げる。
その腕が ブンッ!!! と振り下ろされた——
ドォォン!!!!
「わぁぁぁぁぁ!!??」
水の衝撃が地面にぶつかり、辺り一面に 大量の水飛沫 が飛び散る!!
「フィーナ、動けるか?」
「ムリムリムリムリ!!!! もう足がガクガクなんですけど!?」
「……なら、仕方ない。」
「えっ……?」
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◆◇ 3. えっ、ちょっ、ルーク!?!?
「……しっかりつかまれ。」
「えっ!? えっ!?!?」
ルークが スッ と私の体に手を伸ばす。
次の瞬間——
ひょいっ
お姫様抱っこォォォォ!?!?!?
「ちょちょちょ!!! ルーク!?!? なにこれ!?」
「……走るぞ。」
「いや、なんでそんな冷静なの!? もうちょい恥ずかしがってくれても!!?」
「そんな余裕はない。」
「私はあるぅぅぅぅ!!!!」
ダッ!!!!
ルークが 爆速で駆け出した!!
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◆◇ 4. お姫様抱っこで爆走するルーク、暴れるフィーナ
「ちょ、降ろして! 降ろしてぇぇ!!!」
「お前、さっき自分で『もう動けない』って言っただろう。」
「いやそれはそうだけど!!!」
「……だったら黙ってろ。暴れると落ちるぞ。」
「ひぃぃぃぃ!?!? わかった! 静かにします!!!(震え声)」
(いや待って!! これ、冷静に考えてめっちゃ恥ずかしくない!?!?)
ルークの腕の中で、完全に持ち上げられてる。
しかも 顔が近い!! めっちゃ近い!!!
(いや、これは……!! これは……!!!)
「…………///」
「……おい、急に静かになるな。不気味だ。」
「うるさいなぁぁ!!! こっちの気持ち考えてよぉぉ!!!」
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◆◇ 5. 追跡者たちの「不気味な動き」
「くっ……まだ来るか……」
ルークがちらっと後ろを見る。
ウォーターゴーレムが ズズン……ズズン……! とこちらに迫ってくる。
さらに、対岸にいたフードの男たちは 「まだ余裕がある」 みたいな顔でこっちを見ている。
「フィーナ、油断するな。あいつら、こっちに渡る手段を持ってる。」
「えっ!? まさか!!?」
その時——
ボゴォォォォン!!!!
水の中から 新たな魔物が姿を現した。
ゴーレムとは違い、細長くうねるその姿は……
「えっ……ヘビ!?!? う、うそでしょ!!?」
「……違うな。あれは『水蛇』だ。」
「なにそれ!! 絶対ヤバいやつじゃん!!!」
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◆◇ 6. 森の奥へ! 逃げ切れるのか!?
「……このままじゃ埒が明かない。もっと奥へ行くぞ。」
「いや、もうお姫様抱っこしなくていいよ!? ちゃんと走るから!!」
「……信用できないな。」
「できてぇぇぇぇ!!!」
わたしが暴れたせいで、ようやくルークが降ろしてくれた。
「よし! 逃げるぞ!!」
「よしじゃない!!! わたしの心の準備を考えてぇぇ!!!」
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◆◇ (次回『魔法の森!? 逃げた先には新たな謎が!?』)