表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/92

第69話『光の精霊王ルミナスと“薬草”の真実』

◆◇ 1. 光の中の気配


「……来る。」


 カゼハが耳をピンと立て、低く唸った。

 辺りに漂う空気が重く冷たいものへと変わり、フィーナは無意識に《フローズン・ティア》を握りしめた。


「……シャドウモアが、まだ……」

 フィーナの声が震えた。


「いや、何か別の……」

 ルークが剣を握り、警戒しながら辺りを見渡した。


「フィーナ、お前は後ろに——」


「……待って。」


 フィーナはルークの袖を掴み、目を凝らした。

 冷たい闇の気配の奥に、かすかに温かく柔らかい光が揺らめいている。


「……あれは……?」


「まさか……」


 その瞬間、まばゆい金色の光が森の中に差し込んだ。


「……フィーナ。」


 光の中に、金色の衣をまとった気品ある存在が現れた。

 その瞳は澄んだ青色に輝き、まるでフィーナの心を見透かしているようだった。


「……私は、光の精霊王ルミナス。」



---


◆◇ 2. “薬草”の力とシャドウモアの狙い


「光の精霊王……ルミナス様?」

 フィーナが驚きの声を上げた。


「フィーナ・エルリーフ……あなたが“薬草”の力を受け継ぐ者ですね。」


「……はい。」


「《フローズン・ティア》は、本来“光の精霊の核”の欠片。

 それを持つ者は、“薬草”として穢れを浄化し、封印を施す役割を担います。」


「……シャドウモアは、その力を狙って……?」


「ええ。」

 ルミナスは険しい表情で頷いた。


「“薬草”の力は、シャドウモアの封印を完全に破壊する最後の鍵となる。

 奴は、あなたの力を取り込もうとしています。」


「……私が……」

 フィーナの指が震え、無意識に胸の《フローズン・ティア》を強く握った。


「……怖い?」

 ルミナスが優しく問いかける。


「……正直、怖いです。」

 フィーナは俯いた。


「でも……怖いからこそ、負けたくない。」


「……その強さこそ、あなたの“薬草”の力が持つ真の輝き。」

 ルミナスは穏やかに微笑んだ。


「あなたがその力を信じる限り、闇は決して勝てません。」



---


◆◇ 3. “影の手”の最強の刺客


 一方、その頃——


「……シャドウモア様、奴らの行方が判明しました。」

 “影の手”の幹部が、闇の精霊王に恭しく跪いていた。


「……ならば、行かせよ。」


「……承知しました。」


 闇の霧が渦を巻き、漆黒の鎧を纏った剣士が現れた。


「《黒の剣鬼ガルダ》……ここに参上。」


「ガルダ……行け。奴らの光を、闇に沈めよ。」


「……御意。」

 ガルダは不気味に笑い、静かに闇の中へと姿を消した。



---


◆◇ 4. 迫る脅威


「——待てッ!!」

 カゼハが鋭く叫び、猛然と飛び出した。


「何だ!?」

 ルークが叫ぶと同時に、黒い剣の影がフィーナに襲いかかった。


「フィーナ!!」


 ルークが剣で弾き、カゼハが敵に飛びかかる。


「《ウィンド・スラッシュ》!!」


 だが、敵は軽々と跳び下がり、冷たい声で笑った。


「ようやく見つけたぜ。“薬草”の娘。」


「……お前は……!」

 フィーナの目が見開かれる。


「“影の手”の最強の刺客、《黒の剣鬼ガルダ》……」

 ガルダがゆっくりと剣を振り上げる。


「その命、もらい受ける。」



---


◆◇ 5. ルークとフィーナの共闘


「フィーナ、今度こそ俺が守る!」

 ルークが剣を構え、燃え上がる炎を纏った。


「《フレイム・ブレイド》!!」


 剣がガルダの鎧に叩きつけられるが——


「効かねぇよ。」


 ガルダの鎧は黒い魔力で覆われ、炎がかき消された。


「くそっ……!」


「《アイシクル・カタストロフ》!!」

 フィーナが氷の槍を放つが、ガルダは難なく弾き返す。


「無駄だ……」

 ガルダが剣を振り下ろし、ルークが弾き飛ばされた。


「ルーク!!」

 フィーナが駆け寄ろうとするが——


「逃がすか!」


 ガルダの剣がフィーナに迫る。


「《セイクリッド・ブレス》!!」


 フィーナの光の力が炸裂し、ガルダの腕が一瞬止まる。


「今だ!!」

 カゼハが疾風のように駆け、ガルダの背後を蹴り飛ばした。


「……ちっ、覚えていろ……」

 ガルダは舌打ちし、闇の中に消えていった。



---


◆◇ 6. 決意の光


「フィーナ、大丈夫か?」

 ルークがフィーナを支えながら問いかけた。


「……うん。」


「……フィーナ、もう無茶すんなよ。」

 ルークは真剣な目で見つめる。


「……でも、私も戦いたい。ルークやカゼハと一緒に。」


「なら……無理はするな。俺が、お前を守るから。」

 ルークが優しく微笑み、フィーナの手をぎゅっと握った。


「……ありがとう。」

 フィーナは静かに微笑み、胸の《フローズン・ティア》を握りしめた。


「絶対に、負けないから。」



---


◆◇ 次回『最終決戦! “薬草”と闇の精霊王、宿命の対峙』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ