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第28話『王家の秘密!? “王の証”を巡る攻防!』

◆◇ 1. 逃亡の果てに……


「はぁ……はぁ……」


「ルーク、大丈夫!? 手、血が……!」


「……問題ない。かすり傷だ。」


 ルークは腕の傷を押さえながら、フィーナと共に人気のない路地に身を隠した。血がじわりと滲んでいたが、彼は気にも留めない様子だった。


「……さっきの連中は?」


「……撒いた。けど、時間の問題だろうな。」


「うぅ……もう、追いかけっこはこりごりだよ……」


「今は逃げるしかない。」ルークは冷静に言った。「“王の証”が何かを突き止めるまでは、むやみに動けない。」


「でも、どうやって見つけるの? お父さんがどこに隠したかなんて、ルークも知らないんでしょ?」


「……それは……」


「ねぇ……情報屋の老人さんなら、何か知ってるんじゃない?」


「……いや、あのじいさんも、あくまで断片的な情報しか持っていない。今は俺たちが動くしかない。」


「むぅ……」


 フィーナは頬を膨らませながらも、ルークに従うことにした。



---


◆◇ 2. “王の証”の手がかり


「……こっちだ。」


 ルークは王都の隅にある、小さな広場へとフィーナを連れて行った。広場の隅には、年季の入った石碑が立っている。


「え、ここって……?」


「あの老人が言っていた。“王の証”の隠し場所には、銀の月の印が刻まれている と。」


 ルークは石碑の表面に手を這わせ、何かを探るように指でなぞった。


「……あった。」


「えっ!? ほんとに!?」


 フィーナが身を乗り出すと、ルークの指が示した場所には、うっすらとだが確かに銀の月の紋章が彫られていた。


「でも、これってただの石碑じゃない?」


「いや……これは“目印”だ。これがあるということは、この周辺に“王の証”が隠されている可能性が高い。」


「ど、どうやって探すの?」


「……まずは、この広場の地下が怪しいな。」



---


◆◇ 3. 地下への入り口


「ルーク! こっち、見て!」


 フィーナが指さした先には、古びた井戸があった。長年使われていないのか、井戸の蓋は割れ、周囲は雑草が生い茂っている。


「ここに……?」


「可能性はある。降りるぞ。」


「えぇぇ!? ルーク、井戸に降りるの!? 怖くないの!? お化け出るかもよ!?」


「……お前の声の方がよっぽどうるさい。」


「ひどぉぉぉい!」


 ルークは井戸の縁に手をかけ、ロープを使って器用に降りていく。


「よし、来い。」


「うぅぅ……もう、こうなったらやけくそだよぉ!」


 フィーナは涙目になりながら、ロープをつたって慎重に降りていった。



---


◆◇ 4. 井戸の底に眠るもの


「うわ……思ったより暗い……」


「……静かにしろ。」


 井戸の底は湿っぽく、薄暗い空間が広がっていた。壁沿いには、長年の苔がびっしりと生えている。だが、その奥に——


「……扉がある。」


「えっ!? ほんとに何かあったの!?」


 ルークが指さした先には、苔に覆われた木製の隠し扉があった。


「……開くの?」


「……試してみる。」


 ルークはゆっくりと扉に手をかけ、力を込める。


ギギィ……


「開いた……」


 その奥には、小さな空間が広がっていた。石の祭壇の上に、布で包まれた何かが置かれている。


「これが……?」


 ルークが慎重に布を外すと——


銀色に輝く指輪が姿を現した。


「これが……“王の証”……」


「綺麗……」


 フィーナが思わず見惚れたその瞬間——



---


◆◇ 5. “影の手”の急襲


「動くな。」


「……!」


 背後から、冷たい声が響いた。ルークが振り返ると、“影の手”のフードの男が数人、井戸の入口を塞いでいた。


「よく見つけてくれたな。その指輪、渡してもらおうか。」


「くっ……!」


「ルーク、どうするの……!?」


 フィーナが怯えた声を出すが、ルークは冷静だった。ゆっくりと指輪を掴み、そのまま懐に滑り込ませた。


「……やるしかないな。」


「ふん、やる気か。まぁ、悪いがこちらは数が多いぞ?」


「……なら、こちらも策がある。」


 ルークは懐から、さらにもう1つの煙幕を取り出した。


「またそれ!? そんなに持ってたの!?」


「黙ってろ。」


バンッ!!!


 再び真っ白な煙が辺りを覆い、ルークはフィーナの手を引いて駆け出した。


「こっちだ!」


「ルーク、行き止まり!!」


「いや、違う!」


 ルークは壁に沿った隙間を見つけ、迷いなく突き進む。


「こいつら、煙幕に頼りすぎだろ……!」


「……煙幕は逃げるためじゃない。」


「え?」


「敵の視界を封じて、“あるもの” を隠すための時間稼ぎだ。」


「“あるもの”……?」


 ルークが懐から取り出したのは——


“王の証”のレプリカだった。


「えぇぇぇぇ!? そんなのいつの間に作ったの!?」


「さっき石の祭壇に置いてあった石ころを、ちょっと細工しただけだ。」


「そ、そんな器用なことまで……」


「本物は、ここにある。」ルークは懐を叩いてみせる。


「……さすが、ルークだね!」


「……褒められても嬉しくない。」


 こうして、ルークとフィーナは無事に本物の“王の証”を持ち出すことに成功した——。しかし、この戦いが本当の始まりであることに、二人はまだ気づいていなかった……。



---


◆◇(次回『暴かれる真実! “王の証”の力とは!?』)


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