第15話『旅の第一歩!? 王都への道でハチャメチャ大暴走!!』
◆◇ 1. 旅が始まって、早々に…
フィーナとルークは、王都を目指して歩き続けていた。
道は広く、空は澄み渡り、鳥のさえずりが心地よい。
まさに、「最高の旅日和!」 だった。
(よし! 順調に旅が進んでる!!)
しかし、フィーナはまだ知らなかった。
「この穏やかな時間が、ほんの数分しか続かない」ことを……!!
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◆◇ 2. ハチャメチャの始まり
旅を始めて、最初の町が見えてきた頃——
「あっ! 見て見てルーク!! 野イチゴがいっぱい生えてる!!」
フィーナの目がキラキラと輝く。
彼女の視線の先には、道端に生えた たくさんの野イチゴ!
(これはもう……食べるしかない!!!)
「ちょ、待て、フィーナ。」
「うわぁ〜っ、おいしそっ……」
ダッシュ!!!!
言い終わる前に すでに野イチゴに向かって全力疾走。
「……おい、聞け。」
「ん〜〜!! おいしい〜〜!!!」
もぐもぐもぐもぐ……!!!
完全に ルークの声が耳に届いていない。
「……はぁ。」
ルークは、軽くこめかみを押さえた。
(旅が始まって、まだ数時間なんだが……。)
静かにため息をつきながら、「彼女を放っておくと何かが起こる」ことを改めて実感する。
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◆◇ 3. 食べちゃダメなやつだった…!?
フィーナが むしゃむしゃ 野イチゴを食べ続けていると、突然——
「ん? なんか、体がふわふわする……」
ポワワワワァァァ……!!!
なんと、フィーナの 体がふわっと宙に浮いた。
「ええええええええ!???」
「……。」
ルークが、完全に 「やっぱりな」 という顔で腕を組む。
「……それは浮遊草イチゴだな。」
「ふ、浮遊草イチゴ!? なにそれ!!?」
「魔法の影響を受けたイチゴだ。食べると数時間、体がふわふわ浮く。」
「……。」
ぷかぁぁぁぁ……
フィーナ、完全に空中浮遊。
「お、おろしてぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「知らん。お前が勝手に食ったんだ。」
「うわあああああん!!! どうしたらいいの!?!?」
「……まぁ、自然に落ちてくるのを待てばいい。」
「そ、そんなぁぁぁぁぁ!!!」
ぷかぷかぷか……
(フィーナ、旅の初日から空中散歩状態。)
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◆◇ 4. さらにトラブル発生!!
空をぷかぷか浮きながら、フィーナは 必死にルークに助けを求める。
「ど、どうにかしてよ!!!」
「どうにかって……。」
「せめて、どこかに掴まりたい!!」
「……。」
ルークは、少し考えた後 ポケットから紐を取り出す。
「……これ、掴め。」
「えっ?」
ルークは、フィーナの 足首に紐を結びつけた。
「え、ちょ、待って!? これってまさか!?」
ヒュンッ!!!
「まるで、凧みたいになってるぅぅぅぅぅ!!!!!」
ルークが手綱を握る形で、フィーナは空を漂いながら移動することに。
通りがかった人々が 「あの人、女の子を凧みたいにしてる……」 と驚愕の表情を浮かべる。
「な、なんか視線を感じるぅぅぅ!!! いやぁぁぁぁ!!!!」
「……おとなしくしてろ。」
「むりぃぃぃぃぃ!!!!!」
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◆◇ 5. そして、着地(?)
しばらく後——。
浮遊イチゴの効果が切れ、フィーナは ドサッ!! と地面に落下した。
「うぅぅぅ……!! もう……もう絶対に変なもの食べない……!!」
「……それ、いつまで覚えてるかな。」
「覚えてるもん!!!」
「ほう。」
ルークが 意味深な視線を送る。
「……。」
「……。」
「……うん、わたしも自信ない。」
「だろうな。」
結論:旅の道中、これからもトラブルは続く。
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◆◇ (次回『最初の町へ! ついに王都への情報を得る!?』)




