第11話『精霊王の贈り物!? 世界に散らばる秘宝とは!?』
◆◇ 1. 精霊王シルヴィスの言葉
「……君の中には、この森と同じ力が流れている。」
「は、はぁぁぁぁ!?!?!?!?」
(なんかとんでもないこと言われたーーーー!!!!)
フィーナは必死に首を振る。
「え、えっと!? わたし、ただの薬草(元)なんですけど!? そんな特別とか、絶対ないです!!!」
「ふふ……そう思っているのなら、それでいい。」
シルヴィスは微笑みながら、世界樹の根元に手をかざした。
すると、木の幹がほんのり輝き、何かがゆっくりと現れる。
---
◆◇ 2. 「いざという時、私を呼びなさい」
「これは……君への贈り物だ。」
シルヴィスが差し出したのは、細やかな装飾が施された美しい腕輪。
中央には、エメラルドグリーンの宝石 が輝いている。
「この宝石は……?」
「森の力を宿したものだ。認められた者にしか持つことはできない。」
「えええ!?!? じゃあ、わたしがこれを持ってもいいってこと!?」
「そうだ。」
シルヴィスは静かに頷く。
「その腕輪には、私の加護 が込められている。君が“助けを求める時”、それが力を貸すだろう。」
「……!」
「そして、もし何かあったら——私を呼びなさい。」
シルヴィスがフィーナの手をとり、そっと腕輪をはめる。
フィーナの手首に ぴたりと吸い付くように収まった。
「……温かい……?」
まるで、森のぬくもりが直接伝わるような感覚。
---
◆◇ 3. ルークの反応
「……ずいぶんと気に入られてるな。」
ルークが静かに呟く。
「えっ!? いや、そんなことないってば!!!」
「いや、明らかに特別扱いだろ。」
「し、知らないもん!!! なんでこんなすごいものもらっちゃったの!!?」
「……それだけ、君が“選ばれた”ということだろう。」
シルヴィスは微笑む。
「君が何者なのか……まだ全ては明らかになっていない。」
「え、えぇぇぇぇ……(不安しかない)」
---
◆◇ 4. ルークのいない時でも…守れる力を
フィーナは、腕輪を見つめた。
(ルークがいる時は、いつも守ってくれてるけど……)
(もし、いざという時にこの腕輪があれば……わたしでも、少しは自分の身を守れるのかも?)
シルヴィスは静かに言う。
「“加護”とは、ただ守られるものではない。」
「え?」
「それを持つ者が、自らの意志で使いこなすことで、真の力となるのだ。」
「……!」
フィーナは、少しだけ背筋を伸ばした。
(これって……もしかして、わたしが“強くなる”ための一歩なのかな……?)
---
◆◇ (次回『精霊王の試練!? フィーナの力、覚醒の兆し!?』)




