おじさんと俺 会話
「ど、どうだい?って言われても…」
「まぁいいじゃない。悩みは人に話した方が楽になるよ!これも何かの縁だと思ってさ。」
「えぇ、ま、まぁそうですね。どうせ話してもどうにもなんない悩みですし。」
「そんなに深刻な悩みなのか!」
「なんでちょっと楽しそうなんですか!」
「ははは!ごめんごめん、悪かった。そういえば君の名前は?」
「ごめんじゃないですよ。こっちはマジで悩んでるのに…。それと俺の名前は飛田 茂雄です。おじさんの名前は?」
「シゲオ君ね、いい名前だ。私の名前は…泉 士郎だよ、気軽に"泉さん"と呼んでくれたまえ。」
「泉さんね。なんでそんなに偉そうなんですか?」
「そりゃシゲオ君よりも年上だからね。」
「そうですか…これからは年功序列は崩れさる時代ですよ。」
「私は昔を生きてる人間だから良いのだよ。だからタバコも吸ってしまう。」
そう言いながら泉さんは金マルに火をつけた。
「そうですか。悲しいですね。今を生きれないなんて。」
「ふぅー。いや、そんなこともないぞ。シゲオ君もおじさんになれば分かる。昔を生きれるほど幸せなことは無い。おじさんの年になるとね、無理に今に合わせようとすると死ぬほど辛いのさ。」
「そーなんですか。」
「そーなんだよ。ま、こんなことより君の悩みを聞かせてよ。」
「それもそうですね。実はかくかくしかじかで…」
「あちゃーそれは辛かったね。恋の相談をした相手が抜け駆けか~。そいつクズだな。えぇと森山君だっけ?」
「そうですね。ただのクズですよ。昔はこんなことする奴じゃなかったんですけどね。」
「そうなのかい。それにしても君も運が悪いね。抜け駆けしたシーンをたまたま見てしまったなんて。見て見ぬふりもできないよなぁ。知らぬが仏とはよく言った物だよ。明日からどんな顔して学校に行ったらいいかわかんないだろう?」
「はい…明日から学校どうしようかな…。どうせ受験だし成績も問題ないから少しの間だけ休もうかな?」
「それはいけないよ。シゲオ君。私もねそれなりに青春をしてきたからね。そうだなぁ、じゃあ明日森山をぶん殴ろう!」
「いや、そっちの方がダメですよ!受験に影響が出ちゃいます!」
「大丈夫、大丈夫!大学なんて行かなくても仕事はいっぱいあるよ!」
「いや、俺の夢は大学でないと叶えられないからそれはダメなんですよ!」
「ふーん。そうなのかい。名案だと思ったんだがな…」
「全然、全く、何が名案なのかよく分かりませんでした…」
「まぁとりあえず距離を置いたらどうだい?森山から。流石に近くにいるのは辛いだろう。」
「それはそうですね。そうします。」
「それに今年受験だったらそっちに集中できるしいいじゃないか!」
「そう…ですね…」
「まぁ今日はこの辺にしとくか、もう22時だし。」
「え、もうそんな時間経ってるの!?てか、今日"は"!?」
「そう、明日もおじさんと話さないかい?案外君との会話は面白い。あと車で送ってあげるよ。」
「あ〜まぁいいですよ。俺も泉さんと話してて少し気軽になりましたし。」
2人で駐車場に向かう
「泉さんって車は何に乗ってるんですか?」
「私の車はあれだよ。」
泉が指をさした場所にはNSXがあった。
「うわ!高そうな車だな~!ヘッドライトがパカパカするやつだ!」
「あぁリトラクタブルヘッドライトの事だね!もしかしてシゲオ君は車が好きなのかい?」
「そうですね!まぁ興味があるくらいですけど…」
「そうなのかい!車はいいぞ~!そういえばシゲオ君の家はどこら辺?」
「えっと、工業団地の近くの公民館の辺りです。」
「お、あそこか!そしたら公民館の近くのファミリーマートまででいいかい?」
「ぜひお願いします!」
「それと、車に興味があるみたいだし、通り道にちょっとした峠があるから少しスピードも出そうか!」
「マジすか!事故んないでくださいね!」
「そんなに笑顔で言われたらおじさん張り切って事故っちゃうかもしれないね!」
この後はドーパミンがどばばばっと出ましたとさ。
明日はどうなってしまうのか…
色んな車だしたいけどラブストーリーだからどうやって車だそうかな…
いっその事"1年後"とかやって大学生編とかにしちゃおっかな