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episode0.前置き

 ※本作は結構ガチガチの設定で成り立つSFだけど、用語だけを見ているとSFとファンタジーのコラボレーションです。そして戦記ものなので、戦争とか残虐な描写が苦手な方は読まないことをお勧めします。


 魔法だって科学的に作れてしまえるけど、今から(2025年から)75年後くらいに基礎技術がやっとできる代物の理論なんか書いてはいけません。悪用されたら対抗策がこの時代にないので。ということで、色々用語は誤魔化したり、嘘をない交ぜて物語を進めていきます。


 今回は1000文字くらいだけど、次回からは2000文字くらいで継続します。

 多くのヒトビトが死んだ。

家族も、友人も、大切だった恋人も、知人も。


 それだけは事実。そして変えられない過去だ。


 人類の滅亡。


 それを望み、否定し、今がある。幾度か滅亡の淵に至ったことはあれども、未だに人類は生きている。こんな地獄の世界で。


 なぜ?

 なぜこんな種族らがまだ生きながえている?

 ここまでしてもまだ滅びないのか。


 しかしヒトが他種族を滅ぼしたことは古代では何度も存在した。そして唯一の種族だけがこの星を支配した。これから語る話は十数万年ぶりにそれが繰り返されただけのこと。アストラル光記録の断片に記された人類の罪。


 それでも、ある側面からすればこれが正義の行いであったことは忘れてはならない。決して忘れてはならない。その正義の下で我々は生きているのだから。


 もしそれを忘れたならば、我々はただの傲慢で下劣な餓鬼となり、癒えることない欲望に苛まれ、希望を貪り続けても永遠に満たされなくなる。


 そして、ひたすらに他者から何かを奪い、喰らうだけの日々を過ごし、それが当然と思うようになる。


 そんなもの、ヒトではない。動物ですらない。


 ただの悪魔だ。怪物だ。大地に跋扈するあの化け物の群れと変わりない。


 勝ち負けなどどうでも良い。

ただ、どう生きたいか、どうあるべきか、何を目指すのか。それだけが重要であることに変わりない。勝敗など、その達成度合いで見れば良い。


 しかしそれができないからこそ戦争が過激になるのだ。


 戦争とは、人類の歴史であり、人類というシステムの存在意義である。戦争なしに人類は誕生することも、生き残ることも、これから歩み続けることもできない。時にそれは呪いであり、未来へと進むための推進装置となる。


 誰がこんな種族を創り上げたというのか。もし誰かの意志で生まれた存在なのだとしたら、きっと争い続けることを望んだに違いない。そしてより高みへと至るその実証実験だったのかもしれない。もしくは何かを生み出すためのただの道具として使われていたとしても不思議ではない。


 それとも、創造主の気まぐれで殺しあいをさせられているとでもいうのか。まるでゲームのNPCのように命などないように扱われているとでもいうのか。


 世迷い言の類ではあるが、そう考えても仕方がないほどに人類は争いすぎた。理性を持っているにも関わらず、理屈は争いを望み平和を望まない。


 人類は理想に縋り、この現実を否定するが、この種族たちは世界が創り出した暴力装置と言わざるを得ない。


 永遠に争い、傷つけ合う。

それが終わることはあるはずがない。

そして今日もどこかで殺し合う。


 我々はいつ永遠の安寧を享受できるのだろうか。


 ――『神聖ルオンノタル帝国初代皇帝の建国当初の実記』より

 人類に、どうか祝福を――。


【用語解説】


・アストラル光記録

アストラルは情緒体、感情体、星辰体、感覚体などとも呼ばれる神智学的な身体の一部です。主に感情を司るものを示しています。そしてアストラル光は魔術的原理を説明するための宇宙に満ち溢れた流体という仮定の下に考えられた概念です。

と、ここまでその用語について解説しましたが、ここで使われているアストラル光記録とはアカシックレコードの言い換えです。この小説ではこのように簡単に言えるはずなのにあえて難しく描いていきます。

……オカルティズムの用語は根底の原理がなさ過ぎて説明がヒトによってしまうので、お気を付けください。私の解釈も人によっては間違っています。


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