8-2-reter
本日2/2話目となります。
大好きな総司へ
多分これを総司が1人で読んでいるってことは、私はもうこの世界にいないんだと思う。もし叶うなら、総司と一緒にこの手紙を読んで笑いたい。結局生きているじゃんかって。
でも多分この手紙は総司1人で読んでいると思う。そんな総司に何を書いてあげればいいか少し悩む。それほどまでに総司と一緒に過ごした時間はすごく楽しかった。
2人でいろいろなことをして、いろいろなものを見て。いろいろなことを話して、いろいろなことを思って。
総司とはたった数ヶ月一緒に付き合っただけ。
それでもその数か月は私が生きた十数年。いや、もしかしたらこれから生きたであろう分もぎゅっとまとめた分に感じるほど幸せだった。
振り向いたら、手の届くところに総司がかならずそこにいる。それが私にとってとても幸せだった。
今こうして手紙を書いている最中でも気持ちがあふれるぐらい。私の気持ちを上手に手紙に書けないのが悔しいぐらい素晴らしい物だった。
総司に愛してもらえて、総司の温もりを感じることが出来た。
病気になってから総司に合うまではずっと苦しかった。でも総司と会えて、私の人生は変わった。
私は総司からたくさんの幸せを貰った。
これから先、総司が私を思い出し、悲しい思いをさせてしまうかもしれない。なのに私が隣にいられないのが凄く悔しい。総司からもらった幸せを返せないのが悔しい。
だから総司。私と最後の約束をして欲しい。
私はすごく幸せだった。だから今度は総司が幸せになって欲しい。私のことをきれいさっぱり忘れて、総司の道を進んで。幸せになって欲しい。
総司がしっかり誓えるように指輪渡しておくな。
どれほど書いても書ききれない。けど総司に対しての私の気持ちはこの紙じゃ足りないぐらいいっぱいある。でも最後にこれだけは言わせて欲しい。
ありがとう。こんな私を好きになってくれて。本当の最後まで私は幸せでした。
私はずっと、君を愛している。
間宮総司くんに向けて、蘇摩衣里より。