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【祝! 完結】STRAIN HOLE ~よくあるフツーの異世界でフツーに騎士になりました。だってフツーでもそこそこ楽しめますよね? ~  作者: 橘 弥鷺


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581-葵の攻撃開始とマノーリアの祈

 信治のヒーローズライブラリーによって、召喚された日本のアニメキャラクターたちの活躍で、邪神軍は壊滅的損害を受けた。邪神自身も、すでに巨大化するのに必要だった黒い霧は霧散し、柴崎の姿で守星調査隊と対峙している。そして、最後の戦いが幕をあける。


「我々が先陣を」

「了解、カーラス様」


 上空からカーラスと梔子が突撃しようと、直下の邪神に向かおうとした瞬間、チョウノスケがふたりを追い越して急降下する。


「では、お任せあれ! このチョウノスケが先陣の先陣をいざ尋常に! 」


 チョウノスケが邪神に大槌を叩き込むが、はね除けられる。すかさず梔子が邪神の懐に入り斬りつけるが、邪神は大剣で受け止める。


「やっと捕まえた。カーラス様! 」


 梔子は、邪神の大剣を2本の剣でつばぜり合いに持ち込む、梔子の2本中1本の剣は、ソードブレイカーで鍵状の刃をしており、邪神の大剣を引っかけ動きを止める。


「覚悟! 」


 カーラスが細身の刀で邪神を斬りつけるが、邪神は梔子を足で払い、紙一重でカーラスの太刀筋を交わし致命傷を逃れた。


「カーラス避けろ! 」


 そこに滑るように走り出したデイトの大剣が邪神を襲いかかり、邪神は大剣で受け止める。


「今です! 白檀さん」

「やっと動きを止めるとこまできたな!」


 左腕を烈火の炎が燃え盛る白檀が、その炎を大太刀に絡ませて邪神を斬りつけた。それをかわきりに他の皆が攻撃をしかけるが、邪神は巧みに交わし致命的なダメージとはならなかった。


「で、どうするの? 葵、もったいぶらないで言いなさいよ」


 守星調査隊の攻撃を後方から見ていた瑞希が隣の葵に声をかける。葵が邪神への攻撃を見ながら答える。


「そろそろだな…… 瑞希は過去に行って邪神を斬ってくれ」

「過去? 」

「ああ、過去と言ってもタイムスリップ的なものでなく、邪神の時を止めるって感じかな」

「意味がわからないけど? 」

「行けばわかるから」


 葵の不明瞭な説明に瑞希は不満そうに了承する。マノーリアも葵に声をかける。


「わたしはどうすれば? 」

「マニーはこのままオレの合図で邪神へ攻撃してくれ、必ず何があってもオレに合図で頼む」

「わかったわ、葵くんはどうするの? 」

「オレは未来を斬る」

「未来? 」


 マノーリアと瑞希の疑問の声が重なった。確かに葵の説明はわかりにくい。しかし、葵の表情はいたって真面目なのだ。


「オレも言葉で説明するのは難しい。けど、それが邪神を倒すのに、最善なのはわかっている。じゃあ瑞希行くぞ」

「え、あ、うん」


 マノーリアをおいて一歩前に葵が出るとその横に瑞希が並ぶと、葵がブロードソードをかまえながら瑞希に声をかける。


「瑞希も薙刀かまえてくれ、過去の邪神も攻撃してくるかもだから」

「そうなの? 意味がわかんないけど…… 」

「悪い説明がしにくい信じてくれ」

「信じるけど…… あー も~ 何でもいいからやっちゃって! 」


 瑞希がそう言うと葵はコクりと頷き口を軽く開き何かを呟いたその時。


「なにこれ? 」

「いいから」


 葵と瑞希を中心に、前後左右にふたりの合わせ鏡のように分身したふたりが現れる。その数は数万、いや数億だろうか、終わりの先が見えない。


「行くぞ! 」

「うん! 」


 すると葵と瑞希の姿が消える。消える寸前に前後の一部が光ったように見えたがすぐに消えた。


「葵くん、瑞希さん…… 」


 残されたマノーリアは祈ることしかできなかった。葵に言われた通り、マノーリアは待つしかなかった。目前では、他の仲間が邪神と闘っているが、あれだけの攻撃を受けてもまだ邪神は、戦意失っていないようで、皆の息も上がってきており、何人かは傷も負うっているようだ。


「お願い…… 早く」


 マノーリアは握る拳を額に擦るようにつけ握る力を強めた。今は心から願うしかなかった。

お読みいただきありがとうございます。

次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。

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