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【祝! 完結】STRAIN HOLE ~よくあるフツーの異世界でフツーに騎士になりました。だってフツーでもそこそこ楽しめますよね? ~  作者: 橘 弥鷺


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506-女神の力の無駄使い?

「谷がこの先で終わります。攻撃準備を」

「周囲の魔族は無視しろ! 」


 デイトが皆に声をかけると白檀があらためて皆に指示を出す。邪神軍の魔艇が上陸後に連結し最初に行った攻撃によって海岸線河口付近から内陸に数十キロ入った谷は、周囲約5キロが円形に谷底と同じ海抜までえぐられ、地形が変形している。さらに土の色はその後の黒い霧によって青黒く変色している。その霧は今尚魔艇の上空に長方形の形に集約し浮遊している。葵たちは前線からここまで魔族たちの群れを無視し、デイトや麻衣の結界で魔族の群れの間を強引に割り、突入し過ぎ去り際に、残してきた前線の負担を減らすためにナズナが植物のトラップを生み出して、植物の網や蔦が魔族たちに絡んでいる。


「麻衣、信治、谷がきれる前に必要なら女神の力を再度発動させてくれよ! 」


 白檀が麻衣と信治に声をかける。


「オーケー! さっきので発動きれたみたいね。行くわよみんな! 強運者の手!」


 麻衣が女神アマテウスに授かった強運者の手を発動する。この力によって、ここにいる者たちの行動が8割りの確率で成功する。


「僕もかけるよ! 表の正面! 」


 続けざまに信治が、同様にアマテウスに授かった表の正面を発動する。こちらの力は全員の攻撃、防御に関わらず1/2の確率で成功する。


「問題なく発動したわ! 今回も葵の力の影響を受けているわ! 」

「ぼ、僕も! 」


 麻衣と信治が力の発動したことを皆に伝える。ふたりの授かった力は、葵の無の力の影響を受けて、更にその成功率が上がっている。葵は突入前に無の力を発動させた。それにより、作戦成功は約束されたはずで、その成功条件の中から最も望む成功の形を葵は手繰り寄せた。麻衣の力は、その成功の中での行動を8割成功させ、信治は1/2で成功させる。失敗してもそもそもの成功する確率は高いことになるので、成功すれば最も望む成功をつかむことになる。ただし、葵はひとつの不安を抱いている。皆には話していないが、無の力を発動させた時、糸は一度切れていた。それを別の糸を結び手繰り寄せ発動していた。それが何を意味するのかは、葵にもわからない。皆を不安にさせるのもよくないと判断し、その事は黙っているつもりだ。


「谷を抜けるよ! 」


 梔子が翼を広げ麻衣のフライトバイクから飛び立ち、自身の支獣のユキと先陣をきり低空で先頭へと出ると皆に声をかける。


「わたしとユキが陽動するからみんなは魔艇に攻撃して! 」

「わかった! 初手は大技を大事にやれよ! できるだけ先頭の魔艇に近づいて当てるぞ! 」


 白檀がそう言って大太刀を抜いて構え、支獣のオーレが上空へと上昇し索敵を行い白檀が更に続ける。


「このまま突っ込め! 魔艇以外は可能な限り馬車と葵たちのフライトバイクに攻撃させろ! 」

「了解! ビット行け! 」


 葵が了承しフライトバイクからビットを展開し、それに続いて麻衣もビットを展開させる。


「ここからが本番よ! あたしの歌を聴きなさい! 」


 麻衣がフライトバイクの装備を更に展開し歌い始める。同時に演者の眷属を発動させて、周囲に10体ほどのパフォーマーのような眷属を召喚し従わせる。

 谷を抜けて魔艇に近づくにつれて、魔艇から魔族たちが飛び降りこちらに向かってくるのが見えた。上位の魔族の命令とかでなく、統率がとれているというよりは、人間見て衝動的に襲いに来るように見える。上位の魔族も視認できるが、今まで同様にそのほとんどは中位や下位の魔族だ。数は多いが葵たちの敵ではない。


「わたしもそろそろ降りるわね」


 マノーリアが葵に声をかけると葵が返答する。


「ああ、地上は魔族だらけだから、エールに乗って行きなよ。エール! 」


 葵がエールを呼び出しエールが現れる。


「葵くんありがとう それじゃ! 」


 マノーリアが、葵の肩をポンポンと叩きフライトバイクに立ち上がり、並走するエールへと飛び乗る。その時、自身の支獣のアリスとかってが違うのか、マノーリアはいつもよりも高く飛び、エールに股がる瞬間、マノーリアの足を隠すように伸びた後ろ身頃のシフォン生地のような淡い魔装衣がバサリと風になびき、その下のミニプリーツスカートが露になると風に揺れる。


「あっ…… 」

「どうしたの? 」

「いや、なんでも…… 気をつけて」


 葵は、何もなかったようにマノーリアに返答する。お嬢様育ちのマノーリアは、戦闘中でも自身の立ち居振舞いによってスカートの中が見えることはない。見せていいからスカートをはいているわけでもないし、見せてもいい下着を身につけているわけでもない。マノーリアと交際してから下着姿どころか、それ以上の姿を目にしているわけだが、やはり見えない時、見せるつもりがない時に見るとラッキーだと思ってしまう。葵はニヤリと運がいいと思うがふと気がつく。


「マニーのパンチらなんてほとんど見ることはない…… 」


 全く見ないわけではないが、見る時はマノーリアが強敵と戦い自身のコントロールができないほどの攻撃を受けている時なので、あまりラッキーなどと悠長に考えるようなこともない。しかし、戦闘中とはいえまだ余裕があり、マノーリアも自身でエールに乗り移る時にパンチらサービスをすることなど今までない奇跡的なことだ。見えそうで見えない事が多いのだ。


「まずい…… 麻衣と信治の力を今ので使ったか……? けど、今のは事故だよな? オレの攻撃フツーだとみんなに疑われそうだ…… 」


 葵はマノーリアのパンチらに女神の力を使ってしまったのか

お読みいただきありがとうございます。

次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。

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