429-マノーリア救出作戦 後編
「おい! 神無月! 何度も同じこと言わせるなよ! お前にオレは倒せねーんだよ! 」
「どうかな! そのお前の思い上がりが想定し覆すかもしれないぞ! 」
「誰が思い上がりだ! お前みたいなヤツに何がわかる! この世界はオレが好きなように変えてやるのだ! 」
「お前の身勝手には付き合ってられないんだよ! 」
メフィストが葵に大剣で斬りかかる。葵は大盾で身を隠しメフィストの攻撃を受けて見せる。
「さすが信治とベルーフの盾だ! サイズが変わっても性能は落ちてない」
メフィストは、大剣で攻撃し更に黒い炎の魔弾を撃ち込むが葵は全て跳ね返す。しかし葵の攻撃も手数は減っている。マノーリアが葵の後方から声をかける。
「葵くんわたしも戦うわ! 武器はある? 」
マノーリアは自身の装備をメフィストに奪われた為、今は綺麗なドレスに身に纏っただけである。
「マニー援護頼む! 」
「わかったわ! 」
葵はエールとフライトバイクのビットに攻撃を指示して、メフィストとの間合いを作り、フライトバイクを呼び寄せて積んでいたマノーリアのレイピアと予備のショートソードとコートタイプの魔装衣を2着マノーリアに投げ渡す。
「ふたりとも無理はしなくていいからな! 」
「ふざけた真似を! 」
エールの攻撃をすり抜けたメフィストが葵に攻撃を仕掛ける。
「マノーリア! 何故わからん! オレの妃になれ! お前もこの世界もオレのもんだ! 」
「あなたの思い通りにはさせない! 」
「いいからオレの言うことを聞け! 」
葵に攻撃を仕掛けたメフィストは大盾で防いだ葵を飛び越えてマノーリアへと大剣を振るうが、マノーリアはレイピアで受け流し、そのままつばぜり合いをする。葵がそこへ割って入り、メフィストを盾で押し返す。
「葵くんその盾…… 」
「カーンの盾だよ! 麻衣が装備しろってうるさかったからな、けど、防御はできるけどなかなか攻撃に転じるのはコツが必要みたいだ」
カーンであれば防御の後にカウンターを浴びせられるが、葵はそこまで大盾を使いこなせていない。葵はエールとフライトバイクとの攻撃でできる限りメフィストとの距離を取る。ナスタチュームが葵に声をかける。
「特務騎士殿。わたしはナスタチュームと申します。その盾わたしに貸していただけないだろうか? 」
「え? 」
「わたしはタンク職の騎士だ。おそらく特務騎士殿よりはその盾使いこなせると思うのだが」
葵は一度マノーリアに目を向ける。するとマノーリアがナスタチュームに声をかける。
「ナスタチューム無理をしないで、あなたの今の体では思うようには動けないわ! 」
「マノーリア平気よ! むしろ戦場で盾を装備していない方が不安なの。だから大丈夫! 」
葵は大盾をナスタチュームに渡す。
「ナスタチューム頼んだ。オレは神無月葵だ。よろしく! 」
「特務騎士殿。騎士をしていてあなたを知らぬ者はいないわ」
ナスタチュームが盾をかまえる。マノーリアに良く似た背格好であるナスタチュームはすっぽりと大盾に隠れる。
「オレは魔王だー! 」
メフィストが大剣を振り下ろしナスタチュームに攻撃を与えるが大盾がしっかり受け止める。しかし、カーンであれば耐えられたであろう一撃は、ナスタチュームには威力が強すぎたようでバックステップで回避する。
「この大盾はすごい防御力ね! しかし、魔王を名乗るだけの事はあるわね」
ナスタチュームの前に葵とマノーリアが入りメフィストへと剣技を放つ。マノーリアが支獣のアリスを呼びナスタチュームの援護をさせる。葵とマノーリアがアイコンタクトで互いの意図を理解する。葵がサンドブラストと範囲攻撃のロックブラスティングを連続で放ち、周辺は爆発と砂埃に覆われメフィストの視界を奪う。
「どこに行ったー! 」
葵はマノーリアとナスタチュームを連れて花や萌たちのまつ合流地点へと加速する。デイトたちにもマノーリアたちを救出した旨を念話で知らせて全員が魔族を撹乱して合流地点へと走り出す。途中でデイトがダイヤモンドナイトとアイアンゴーレム更にスティールナイトを呼び寄せて足止めを指示する。さすがにメフィストやシルクハットもダイヤモンドナイトを相手に易々とすり抜けられる相手ではない。
「貴様ら~!」
メフィストが葵たちが離脱すると考えていなかったのか怒りの形相で近くにいたスティールナイトを一刀両断する。
「よし! 救出成功だ! 」
「萌WBHの準備を! ナスタチュームさんをちゃんとした設備で検査したいの! 」
「りょーかい! マニー無事でホントに良かった~! 」
萌がマノーリアの姿を見て救出できた事に喜んでいる。他の皆も同じ心境だが、まだここは敵のテリトリー内である。道を先導するデイトが急に立ち止まる。皆もデイトに合わせて立ち止まる。
「楽しませてもらったがそのまま帰すつもりはない。魔王があの程度で逃がすとは、やはり対した器ではないなヤツは…… 我らが相手になってやろう。久しぶりだな神無月! 」
魔王をヤツ呼ばわりし肩をすくませ軽く笑いその悪魔は葵の名を呼んだ。葵は条件反射でその悪魔の名を呼んだ。
「サタナキア! 」
この状況でもっとも相手をしたくない魔族の1人が現れた。
「サタナキア殿楽しそうな相手を見つけるのが得意ですな」
三犬頭の悪魔がサタナキアの横に立つ、続いて麦わら帽子とオーバーオールの悪魔。
「サーベラスにファーマーもいるのかよ! だいたい一緒だなお前ら」
葵が想定はしていたがやはりこいつらもかと嫌気をさしながら吐き捨てる。それをニヤニヤと笑いながらサーベラスとファーマーが口を開く。
「楽しい事は皆で楽しまなければな」
「独り占めは良くねぇー」
魔王メフィストの手からマノーリアたちを救出できたと思った矢先にサタナキアたちと遭遇する最悪の事態となった。
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