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1-覚めない夢は受け入れがたい現実

挿絵(By みてみん)

風が気持ちいい。


 葵が感じる風は、大きなハヤブサの背に乗った上空100メートルの空。数時間前まで、5月の初夏を感じていたが、今は3月下旬の春の柔らかい日差しの中、冷たい風が火照った体の熱を冷やしてくれる。

(ハヤブサに乗るの気持ちいいなぁ~、あ~もう、バイク乗れないのかな? 俺のバイクは音叉マークだったけど……)


「葵くん、あそこがラストスタンドの王都の街だよ! 見える?」

「お~! THEっ! 異世界!」

「えっ? なんて?」


 葵は、その街並みを上空から見て、感嘆の声をあげる。ラストスタンドの王都の街並みは、中世のヨーロッパ調の雰囲気をしており、中心に城がそびえており、街並みが円を描くように広がり、その円が4つ見える。その円は城壁であり、強固な守りをしている。一番外の城壁の周りには、街を囲むように川が流れ、堀になっている。四方に大きな橋があり、各四方の間につり橋のような橋が見えた。

 葵は、その街並みに見惚れていると、エアポケットのような浮遊感に驚き、条件反射で何かを掴もうとし、思わず前にいる梔子のしっぽを掴んでしまう。


「キャッ!」

「あ~! ゴメン!」

「まぁ~平気なんだけど……ねぇ……」

「ホント、ゴメン」


 葵は、すぐにしっぽから手を放したが、振り向いた梔子は、頬を赤く染めている。それを見て、恐らくしっぽをさわるのは、セクハラ的行為なんだろうと推測するが、日本人でこちらのマナーをまだ知らないってことで許してもらう事にする。


「あそこに降りるよ」


 梔子が指で着陸ポイントを指し示し、ハヤブサは優しく着地する。


「到~着~!」

「ここは、ラストスタンド騎士団の演習場で、あそこの建物が滞在中の私たちの宿舎! 結構~居心地いいし、ごはんも美味しいよ! こっちこっち!」


 梔子は葵を手招きして、宿舎の入口に向かい入口の騎士に声を声をかけて、騎士は敬礼し、宿舎内に入って行く。梔子の指示で誰かを呼びに言ったようだ。梔子は葵の方に向きなおり笑顔で手招きする。その梔子の周りに、さっきまで乗っていた、ハヤブサをマスコットのぬいぐるみにしたような、鳥が飛んできて肩にとまる。それを見て葵は、後方にいるであろう、大ハヤブサを振り返り見るがそこにはいなかった。


「その鳥ってもしかして?」

「さっきまで、乗っていたのこの子だよぉ~! お疲れ~ ユキちゃん」

「ずいぶんと姿の変わる鳥だね……この鳥もモンスターなの?」

「この子は支獣って言うの。皇女の能力で……あたしの精気から産み出されるから、モンスターではないね。生き物とも違う~? う~んあたしの分身になるのかなぁ?」

「能力……分身……?」

「あたしが死ぬと、この子も消えちゃうみたい。逆にこの子は攻撃されても死なないみたい。だから、あたしはこの子の為にも死ねないね。ねぇ~ユキちゃん」


 梔子はユキを左手に乗せて撫でて労う


「魔法と言えば、何もないところを蹴って駆け上がったり、地竜が火を吹いたのも魔法? サラ、サラマンダー…」

「サラマンダーナパームね! テイマーの技能で、モンスターに一定時間になるけど、攻撃力や防御力を強化できるの。あたしは騎士団所属だけど、斥候隊のお仕事は、王道の剣術とかより、万能な技能が求められるのね。あたしはレンジャーとモンスターテイマーの技能を修得して、風魔法の資質があるので~す! 何もないところで、ステップできるのは、風魔法のウィンドウウォールを使ってたの! すごいでしょ!」

「はぁ……すごいね……」


 梔子は、どうだと言わんばかりに両手を腰にあて、えっへんポーズをとって、葵の前に立つ。


「風魔法の時は、詠唱も魔法名も言ってなかったよね?」

「保護施設にいる子もなんかそんな事言ってたぁ~? 無詠唱は効果が下がるとかなんとか? 日本は魔法無いって聞いてたけど……」

「日本人がいるの?」

「いるよ、でもなんか、その子はまともに会話できないかなぁ? ロスビナスに戻ったら会ってみたら? ロスビナスには、日本人が3人いるよ。ひとりは何年もロスビナスで普通に生活してるかな?」


 梔子は、こちらにいる転移した日本人の事は、あまり詳しくないようで話を魔法の話しに戻す。


「魔法は、この石に先に詠唱を読み込ませて使うんだよ。使える魔法の数は魔力量で変わるけどね。詠唱している間に、先制攻撃されたら意味ないでしょ! 魔法名も単独で戦闘するなら言わないかな? 相手が言語能力あるなら、何の魔法を使うかバレちゃうでしょ?」


 梔子は、ネックレスの宝石を見せて話す。葵は、梔子の言うとおりだと思う。敵は待ってはくれないから、詠唱している間に攻撃されるか、何の魔法かわかれば防御対策もされる。葵も自身がラノベやアニメに毒されていると思った。仲間に時間を稼いでくれと言って、長い魔法詠唱し、魔方陣が輝くシーンとか良くあるよなと思う。


「俺たちの世界のアニ…… 創作物とかで多いからね…… そのての創作物が好きな人がこの世界に来たら、そうなるかもね」


 葵はアニメと言いかけて言い直す。伝わるかわからなかったからだ。


「アニメってやつね。保護してた子が言ってたね。異世界転移だぁ~ヤッホー! とか、僕は勇者のはずだ? チート能力を持ってるはずだとか? レベルアップすれば! とか、ステータスウィンドウが出ない! とか……」


 梔子は若干めんどくさく小さくため息をつく。


「重症なオタなのが、それだけでわかるよ、確かに会話が成立しないかもね……ハハハハ…」

「オタ? 葵くんは、その子の言っていることが、わかるの?」

「うちの妹達が、アニメとか好きだからそこそこね。その彼は次元が違うように思うけどね」


 葵も友人になれるか不安を感じる。せっかくなら、同じ同郷の者として交流は持ちたいと思う。そんな会話をしていると、宿舎の奥から出てきた女性が声をかける。


「お帰りなさい。梔子様」

「ただいま、椿さん。日本人の神無月葵くんを保護してきたの、彼に部屋を用意して欲しいんだけど?」

「承知いたしました、神無月様いらっしゃいませ、ロスビナス国使節団メイド主任の椿です。すぐにお部屋をご用意します。何か欲しいものは、ございますか?」

「お世話になります。いや、特にはないですね」

「何かあれば、遠慮なくおっしゃってくださいね」


 葵は、椿の姿を見て、まだ会った事のない重症オタくんに伝えたいと思った。

(オタくん…… キミの思い描く出会う女性が、美少女や美女で自分に好意を抱くそんな異世界じゃないぞここは!)

 葵が出会った2人目の女性は、ふくよかで肝っ玉母さんみたいな容姿で流石主任! という感じだった。良い人なのは、見た目からもうかがえる。絶大な安心感がある。

 部屋の用意ができるまで、宿舎の入口そばの応接室で梔子と待機する。


「ところで、葵くんは、いつこっちに来たの?」

「今日だね…感覚的だから合ってるか、わからないけど~2~3時間前になるのかな?」

「えっ? じゃあ、初めてゴブリンと戦って7匹倒したの?」

「まぁ…目が覚めたら、いきなり戦えるか? って聞かれて…」

「いきなり7匹って、葵くん強いだね~」

「梔子さんほどじゃないけどね」

「クーでいいよ」


 葵と梔子はメイドが用意してくれた。お茶を飲みながら一息つき転移の状況を話す。葵は、転移疑惑はいよいよ現実味を帯びてきたと感じる。


「神無月様。お部屋のご用意ができました。」

「椿さん。ありがとうございます。」

「椿さん、団長と騎士長はまだ戻らないかなぁ?」

「ラストスタンド国との会合が長引いているとのことで、付き添いのメイドより報告がございましたので、予定よりも遅くなるかと…神無月様の件は、会合の合間で報告するように指示しております」

「ありがとう! 椿さん。葵くん部屋で休む? 騎士長が戻って来るの、遅くなりそうだから」

「もし良ければ、この世界のこと、詳しく聞ければ助かるけど…… 全部騎士長さんから説明聞いた方が良いのかな?」


 椿がついッと葵の前に出て言う


「神無月様がご希望でしたら、わたくしがご説明させていただきますが、梔子様よろしいでしょうか?」

「そしたら、椿さんお願いします。あたしは隊に戻らないといけないし、報告書とか提出しないとね…… 事務仕事はうんざりだけど…… 葵くんのことよろしくお願いします。葵くんじゃまた後で!」

「ありがとう! クー!」


 梔子は、そのまま宿舎の外に向かい、椿が一礼し梔子を見送った後に、葵の方に向きなおる。


「では、神無月様はじめましょうか」


 椿はなにやら、先程の応接室に、他のメイド達に指示し、地図や分厚い本を用意させた。椿は地図を広げ指し示す。

 椿の説明では、この大陸は、大小数国の国で成り立っており、特に大きな国が、今いるラストスタンド王国とこの国の北部に位置し山脈の向こう側に、世界最強の軍事力を有する、ストロングシルド帝国があり、東の山脈の向こう側に、梔子達の国であるロスビナス皇国があるという。ロスビナスの南の一部陸地と沿岸部海域を領土とし、国民の大半が海洋人種マーメイドやアクアノイドのオーシャンガーディアン海洋国があり、更に南の広大な森林地帯に、エルフ種のフォレストダンジョン王国がある。他に小国が、いくつかあり、それらは人間種の国々となり、東の山脈の一部に、ドワーフ種のロックオーダー王国が存在するとのことだった。椿がひとしきり説明し終えたところで、葵が質問をする。


「椿さん、この国の南側と大陸から離れた2つの島には国はないんですか?」

「はい、ご質問の通り、そちらがこの大陸の危険要素となります。」

「危険要素?」

「はい、大陸と言いましたが、この星が滅びかねない危険要素と言っても過言ではございません」


 椿は、また地図に向き、フォレストダンジョンの海を挟んだ島をさし、そこに邪神が封印されており、魔族はその邪神と共に来たものと、この星の生物が取り込まれてしまい、狂暴化したものもいるそうだ。

 次に、ラストスタンドの南側を指し示し、そこは、3年前までは、ストロングスピアという国だったが、魔族に襲撃され、国が滅んだとのことだった。3年前に、国境に位置する城塞都市を中心に防壁を作り、世界中から魔法適正のある者が、総動員され結界が作られたのだと説明される。もう1つの島には、ドラゴンが封印されているらしい。日本人の転移が頻繁になったのも、そのころかららしく、以前までは10年に一度程度だったのが、年に1人2人と増えた上に、発見された日本人は状況が理解できずに、自殺する人や精神疾患になる人、最悪なのは魔物に襲われ、亡骸で発見された人もいたらしい。国ひとつが滅びるという世界的な悲劇の状況の中、日本人が発見される事が増えたことにより、日本人への差別が強まったらしい。


「魔物を呼ぶとか、日本人を石無しって呼ぶとかですか?何故、石無しって呼ぶですか?」


 この世界は、人間に限らず生き物は、生まれた時、へその緒に大人の親指の爪くらいの石があり、人はそれを成人の証として、アクセサリーにするのだそうだ。


「クーのネックレスがそれなのか?」

「はい、梔子様は、御石をネックレスにされています。ちなみにわたくしは、ブレスレットにしています。」

「あ…… そうなんですね……」


 葵は椿のアクセサリーは、別になんでも良いんじゃないかな? と思ったが少々ブレスレットがきつそうなので、椿もネックレスが良いと思うと心の中で思った。


「日本人の方を保護する為に、皇女様が守星連盟に進言し、国際協定となりました。皇国は率先して保護し、自立支援しております。だいぶ、お話させていただいたので、お疲れでしょう、自室でお休みになられますか?」

「そうですね。そうさせてもらいます。」


 葵は部屋に案内され部屋に入る。応接室と寝室がある。


「こんなに広い部屋…… 良いんですか?」

「こちらが、すぐにご用意できたお部屋なので、問題ございません。何かあれば、こちらの魔法具にお触れ下さい」

「ありがとうございます」


 葵はソファに倒れ込むように座り、大きなため息をつき、今の思いが声になる


「魔法とかモンスターとか、聞き覚えのない国…… くそ!…… 異世界転移…… か…… 常識的に考えても仕方がない……」


 その声が、独りの部屋に霧散する。

 葵はやりきれない気持ちを整理しようと、目を閉じ深呼吸する。答えを得ない疑問をループさせて、意識は深く沈み泥のように眠る。意識が浮上し、微睡みの中、先程までの出来事か夢だったのかと、天井を見る。


「夢…… じゃないって事か……」


 見慣れない天井を見て、異世界転移が夢でなく、受け入れがたい現実と自覚する。葵は窓から外を見ると、まだ日は高く、かなり深く寝たので、長時間寝た気がしたが、それほど時間がたっていないようだ。この部屋には時計のようなものはない。椿の話では時間や日数の単位は、こちらも同じだったなと思い返す。外の演習場では、騎士達が訓練をしているようで、息の揃ったかけ声が聞こえて来る。するとドアをノックする音が聞こえる。


「葵くん起きたかな?」

「クー、ゴメン寝ちゃってたみたいだ。どのくらい寝てた?」

「1時間くらいだね。お腹すいてない? お昼食べよ」

「あ、うん、たしかにおなかすいたね……」


 葵は、苦笑いしながら、食事をして気をまぎらわすのも悪くない思い、この世界の食事が口にあえば、少しはこの世界も悪くないと、思えるようになれるかもしれないと考えた。何より葵は男だ、美少女からの食事の誘いを断る理由はない。オスなら誰もがそう思うはず、健全なオスだ。

(俺も、オタくんと変わらないな…… 猫耳美少女ヤッホー!か……フフ)

 葵は自分のオスとしての本能を笑う。


「どうかした?」

「いや、この世界の食事がどんなのか楽しみだなと思って」


 葵は梔子にバレないように顔面に微笑を貼りつける。


「ここのごはん美味しいから、葵くんも気に入ると思うよ」


 2人は食事を済ませ食後のお茶をしながら談笑する。


「そういえば、俺寝ちゃって騎士長さん達は大丈夫?」

「それは平気! 少し前まで会合していたみたい。団長はまだかかるみたいだけど、騎士長はお昼食べたら、こっちに来れるみたい」

「騎士長さんって、クーの幼なじみなんだよね? 2人とも凄いよね10代で騎士団の役職着くなんて」

「まぁ~確かに、人より早いけど、葵くんが言っているのとは違うかな? この世界は成人が15歳だからね。日本は20歳なんでしょ?」

「成人が15歳なのか、それでも長になるなには早いよね?」

「うちの騎士団は実力次第だから、後は3年前の防衛戦で、各国ともかなりの被害があって、全体的に年齢は若くなってるんじゃないかな?」


 ストロングスピア防衛戦が、相当な激戦で、各国軍の首脳や精鋭の兵士達が次々と戦死したらしく、各国はこの3年で、軍事の再編を行い、大国中心に、守星連盟を立ち上げた。今回のロスビナス使節団の目的は、有事の際に、合同軍事作戦の戦略協議とラストスタンドとの外交らしく、騎士団だけでなく、外交や貿易の担当文官も同行している為、騎士団でなく使節団になっている。


「クーも防衛戦に?」

「初陣だった…… 元々あたし達は、騎士見習いだったから、後方支援とかだったんだけどね。ベテランの人達が倒れたり、あたしや騎士長のお父さんも戦死しちゃって…… あたし達は戦力として充分な技量があったし、魔力量も高いから、前線に行くことになった…… 団長や皇女様も一緒だったからね。怖くはなかった……」

「団長や皇女様も元々知り合い?」

「団長はあたしのアニキなんだよね、皇女様も幼なじみ、みんな子供の頃から一緒に遊んでた……」

「そうだったんた…… ゴメン…… なかなか想像がつかなくて、こっちの世界も戦争がないわけではないんだけど、日本は70年以上戦争してないから」

「気にしないで、この世界で魔族や邪神との戦いは避けられないことだから」

「この世界で生きるには、それなりの戦う技量がないといけないのか……」

「そうだ! 葵くんが良ければ、騎士見習いにならない? 他にやりたい事があれば、無理強いはしないけど、葵くんの剣術は、新米の騎士よりも高いと思うよ、普通いきなりゴブリン7匹は倒せないよ! 一緒にいたおじさんだって5匹くらいがやっとだったみたいだし、サーベルの扱いだって、戦ったことがない人には見えなかったけど……?」

「一応、4歳~16歳まで、剣道……競技で剣術をやってたから、役に立ったのかもしれない、あとは必死だったし、運が良かっただけだよ。でも、ただ保護されているのも悪いし、騎士目指してみようかな?」

「あたしも推薦するから! 頑張ろう!」

「よろしく!」


 葵は、何もしないよりも、何かに打ち込んだ方が良いと思い、梔子の提案にのった。その時にドアがノックされ、メイドが梔子に伝える。


「梔子様。マノーリア様がお戻りになられました。」

「じゃ、騎士長室に行った方が良いかな?」

「いえ、すぐにこちらへ、おいでになるそうです」


 葵は、この状況を現実として受け入れ、前に進む事にした。

お読みいただきありがとうございます。

次話も引き続きお楽しみいただければ幸いです。

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下の☆印にて評価と感想をお聞かせいただければ幸いです。

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