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不思議な駅とリアルな僕

作者: 神名代洸

朝は1番の電車に乗って出かける用事があった。

都会に出るのは久しぶりだ。

田舎町だが、本数はあった。

だけどね、変なんだ。

だってまだ電車が来る時間じゃないのに駅に電車が1本止まっている。当然ドアは開いている。

まだ1時間も早いじゃないか。

どうして?

たまたま?

まぁいいや、乗って待ってよう。そう思って電車に乗ったんだ。そしたらさ、ドアが勝手に閉じて電車が動き出した。

まだ動く時間じゃないのにだ。

??しかなかった。


行き先は?

無い…。路線図が。

どこに向かうのだろう。

不安になりつつも先頭車両に急いだ。

運転手は…??

え?



……ま、さか。

コレって巷で有名なお化け列車?

どうしようどうしよう…。

初めは線路通りに走ってはいたが、途中からでたらめに走り出した。

あたりは霧に包まれ、外が全くわからない。

静か過ぎるのも不気味だった。

途中、電車の音がなるが歩道があるのかも謎だった。

運転席は相変わらず仕切りがあるが、どう見たって誰かが運転してるとは思えない。

僕はもうガタガタ震えてしまい、泣きそうになっていた。噂の電車に乗るなんて…誰かに助けを?その時はふと思ったんだ。Twitterで発信したら誰か見てくれるかな?助けてくれるかな?って。

こういう不測の事態には冷静にというが、いざそうなるととても冷静ではいられなかった。


すぐに携帯のTwitterを立ち上げ、現状を書き込む。

見てくれる人がいたらいいな…。


するとすぐに書き込みが。

「夢でも見てるんじゃない?今走ってるって…あり得ないよ。」

でも本当に走ってるんだ。だから助けて欲しくてTwitterしたのに…。なので動画を撮ってアップしてみた。

すると今度は違う言葉が返ってきた。

「それ…ヤバいやつですよ?ダチが面白半分に乗って行方不明になってます。すぐに電車を降りてください。」

そうは言われても電車は走っている。今ここから飛び降りたとしても怪我は免れない。

外の景色は相変わらずわからないまま。

どうしょう?どうしよう?…焦る僕がいる。


ただ冷静に考えてる僕もいた。

無理やりにでもドアを開けるか?

でもどうやって?

窓の外は相変わらず真っ白だ。

ただ何処からか田舎の草の匂いがした気がした。

手に持っている鞄にはノートパソコンが入っている為重り代わりにはなる。

勢いをつけて窓ガラスにぶつけてみた。

そしたらガッシャーン!と辺りにガラスが飛び散り外に出られそうだと気付いた僕はその割れたガラスの隙間から外に飛び出してみる事にした。

足から行ったのは怪我を最小限にする為。

でもフワリと降り立つことができ、怪我もしなかった。でもここは何処?

どうやら線路の途中らしい。

駅がなかった。

携帯の明かりで辺りを照らしてみると、あたりはゴツゴツとして歩きにくい事に気がつく。で、足元を照らしてみたら………ドクロがゴロゴロとあった。

「な、何で?マジかよ。ここ何処だよ?」

怖くて仕方がなかったが、ここの写真も撮ってTwitterにUPすると、こんな答えが返ってきた。


「そこって…あの世の入り口だったりして…。」


でもそうとしか考えられなかった。

だから戻ろうと思ったんだ。

そしたらいつの間にか周りにはゾンビが寄ってきていた。だからすぐに慌てて走り出したんだ。迷ってなんかいられない。


走っても走っても中々先には進めなく、後ろからはゾンビが追いかけてくる。ただゆっくりだから逃げやすかった…。


だんだんとその差は開いていき、僕はお腹が痛くなるまで走り続けた。普段から走っていたのがここで役に立つとは思わなかったが良かったと思った。

しばらく走っていたら駅らしき建物が見えてきた。

後ろを振り向くとゾンビはもういない。


建物のそばまで来てようやく最初の駅に戻ってきたことを知る。ほっとしたら腰が抜けた。

そしたら駅員が走ってきて「すぐに上がってください。」と言うのでホームに上がった。

駅にはいつもの電車が発車を待っていた。

僕は戻ってこれたことに安堵したが、精神的に疲れてしまい始発には乗り込んだが他の客も乗ってて安心した。



結局あの電車はなんだったんだろう?

僕の乗った電車が今動き出す…。

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