〜初めての出会い〜
僕は、学校とは本当の自分を偽ったり、一人ぼっちにならないよう共通の話題を考えたり、他の視線を気にしながら生活するとても息苦しい場所だと思っていた。しかし、それは1人の天使によって大きく変えられてしまったのだった。
その天使の名前は 白花 向日葵
彼女の髪の長さは、肩にかかるぐらいで、すれ違えば青空の下の花畑のようないい匂いがする。そして大きな瞳を持ち、顔は他の女性と比べると驚くほど小さく、まるで天使の写し鏡といっても過言ではない程の優しさに満ち溢れた顔である。
そして、何より魅力的なところは、くしゃっと笑った時の笑顔である。それは殺戮兵器よりも威力があり、あの笑顔を見たら気づけばもう彼女の虜になっている。
言うまでもないが、もちろん男子からの断トツ1番人気である。
この子と僕の初めての出会いは、高校の入学式だった。
入学式初日から彼女は、あまりみんながやりたがらない学級委員長の役を嫌な顔1つせず、自ら立候補し、アイドル的な存在としてクラスの中心となり素晴らしい高校生ライフの幕開けをしていた。
しかし一方僕は、白花さんが委員長に立候補したことで、非常に面倒な立場に立たされてしまっていた。
なぜなら、彼女が学級委員長として立候補する前に、その委員長を補佐する係に選ばれてしまっていたからである。
つまり、これから僕はクラスのアイドルの白花 向日葵の補佐役として一年間、一緒に行動する権利を得たのである。
それにより何が起こるか……
それは、他の生徒からの妬みと羨ましさからくる、僕が白花さんの事を好きなのではないかという変な噂が流されたり、出会って間もないチャラ男達に、向日葵は俺の女だと忠告されたりなど、様々な人からの注目を一身に集めてしまったのである。(いやふざけんなよ、まじで)
学校生活にあまり期待していなかった僕は、なるべく平穏に暮せるよう、彼女とは用がある時以外あまり関わらないようにしようと心に決めた。
それが自分のためでもあり、彼女のためでもあると思って……
そして 次の日の朝、何故だろう。
今、向日葵という女は、クラスのみんながいる前でなぜか今殺戮兵器よりも威力がある笑顔で僕の前に立っている。
「ねぇ智くん! 今日の放課後空いてるかな……? 」
少し頬を赤く染めながら殺戮兵器は、僕にそう聞いてきた。
その瞬間、クラス中がざわついた。当然だ、クラス1……いや学年1かわいい女の子が、こんな何の取り柄もない普通の男に、放課後2人で会わないかと言っているのだから。
本当に何を言っているんだこいつは……からかっているのか? と脳内が軽くショートした。
初めて話しかけられた内容が、デートのお誘い? ?しかもみんながいる前で? ? ? どうやらこの子には常識は通用しないみたいだ。
(なんだ? この子は俺に今ここで死んで欲しいのか? )
混乱とその眩しすぎる笑顔によって、僕は思考能力を奪われ、思わず首を縦に振ってしまった。彼女は嬉しそうに「やった! 絶対だよ?? 」と僕の顔を覗き込んだ後、混乱している僕を置き去るかのように自分の席に戻っていった。
周りから殺意の視線が刺さる中、僕は覚悟した。高校生活を平穏に暮らすことは叶わないだろうと……
続く
今回初投稿で見よう見まねで始めました汗
誤字脱字やおかしな点が見つかるかもしれませんが見つけましたら教えていただけたら幸いです。
みなさんがこの作品見て続きが読みたくなるよう、青春の甘酸っぱさを味わえるように精進していきたいと思います。たくさんのコメントお待ちしております。
投稿頻度はそんなに高くないですが定期的に書いていきたいと思いますので今後ともよろしくお願いします。