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無風の大地  作者: 中々ナナカ
序章
7/55

第6話「マナ、いぐぞ……」

そして、国に向かって何となく歩いていた時だった。

「そういえば、ソウ」

ベルは、予想だにしない言葉を口に出したのだ。

「なんだよ、ベル」

そう反応すると、

「言ってもいいかわかんないんだけど私があなたを転生させた時、もう一人、近くにいた人も転移してしまったの」

意味わかんないこと言い始めた。

「なんだと?誰の事だ?」

おそらくという検討は、付いていた。

「村井、真奈。という少女。ソウ、あなたの付き合っていた恋人だよ」

唐突に言われたその言葉に、動揺を隠せない。

「ハァ……嘘だろ……!?」

怒りの感情か、憎しみか、それとも不安の感情、嬉しみもこもった感情が、大丈夫なのか、心配だそんなものが俺の中で膨れ上がった。

俺はまだ中二。いや泣いてなんかないさ。俺の()から溢れる雫が大量にあるだけさ。俺は泣いてなんかないんだからな。……正直に言おう、泣いてしまった。



「ぐすっ、ふうぇ」

初めてこんなに泣いた。赤ん坊の時以来かもしれない。それは大袈裟か。いやそれ以上かもしれない涙がこぼれた。真奈は俺をとっても信頼してくれていた。そんな真奈を言われる迄忘れていた、という自分への怒りもあった。そんなことより、真奈の居場所が気になった。

「なぁ、ベルぅ。真奈はぁ、今ぁ、どこぉ?」

「人間の国にいると思うわ。転移に失敗しているからいま、あの子は今、世界の狭間にいる」

涙を止めて、俺は言う。

「ぐすぅ、真奈、いぐぞぉ……絶対、お前を迎えに……っ!!」

そして歩くスピードを上げた。走った、走ってその国へ向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

到着。この国で冒険者登録を行ってからその人間の国へ行く。

「ソウ。入るよ」

そして中は、転生してきた国と違って発達が進んでいた。さすが共存してる国。



学校みたいなところで冒険者登録をしているというので、まずはそこへ。毎日、100人ぐらいが冒険者になるという。ベルにはバランドールの場所みたいな休憩所カフェ的な場所にいてもらう。冒険者登録は今冒険者が少ないらしく無償でできるっぽい。行列に並んだ。こいつら、礼儀正しいな。日本人かよ。

「はーい。次の人ー。君は、誰だい?」

「あ、えっとですね。ソウ=ブレスです。」

「魔晶石で見るね」

魔晶石というのは、透かしてみると、個体名、属性、状態、共通の名前の場合の相手がわかるものらしい。

「はーい。君は、ソウ=ブレスね。お?聖霊さんとの名前ですか。期待出来ますね。では、登録試験を行いますので、暫くそちらの席でお待ちくださいね」

「はい」

試験というのはランク試験らしい。証明書でクエストなどを受注してやるが、クエスト参加上での参加可能か?それともそれに至らなく弱いか?らしい。


「こんにちは。ソウ=ブレスさん。私はゲリオン・テキストと申します。ゲリオンが私の名です。どうぞよろしく」

強面じじい来たし。いや、じいさんにしておくか。

「はーい」

「今から試験を開始しますのでこちらへお願いします」

どこへ行くのかと思えば広場か?…そんなとこで…?

「場所を隔離せよ。隔離地点(パーソナルベース)


お?なんか開けた開け場所に来たぞ。

「試験を行います。まずはDランクだ。行け」

召喚魔法ですね。えー、略奪を使用してみる。(低級魔獣召喚術を習得しました。)魔獣。らしき生物。弱そうだな。犬かな?とりあえず…

炎場破壊(ブレイクフレイム)!!」

よし。軽く燃えさった。

「早かったな。次は…Cランク、召喚」


来たのは?電気蝙蝠。洞窟のヤツと一緒だ。なら逆にな?

「電光!」

威力のある電光を与えてあげよう。一瞬。格が違うな。


「これも一瞬か。Bランクだ!我の守りの者よ!呪われし悪魔よ!敵を抹消せよ!悪魔召喚(デビルサモンズ)

うわぁー。嫌だな。とりま(悪魔召喚魔法術を修得しました。)よいしょと。じゃ、

「天より舞い降りし破壊の意志よ!我の力となりて標的を潰せ!破壊光線(デストラクション)!!」

ぱ…らら?悪魔の属性で倒す。それが俺。


「なんと。まあまあだな」

こういうとこでは、Aランク昇格は無理らしい。Bランククエストを何度かやったあたりで昇格できるらしい。ということで。

「ソウ=ブレス。貴様にB+の資格を与える。Aランクのクエストにもパーティやギルドチームなどから行けるぞ。まずは、ギルドチームにでも入れ。隔離解除!」

「ありがとうございました。」

はっ。ついバスケ部の頃の癖が…何?ギルドチームって。さて、さっきの広場へ帰還した。そこにいた、受付の人が何か持っているようだ。

「ソウ=ブレスさんですね。認定します。冒険者証明書です。どうぞ。これを魔導評議会に提出して、クエスト受注ができます。」

生徒手帳のようなやつだった。でも免許証みたいに自分の情報の欄もあった。



__________________________________________


「ベル!」

「あ、終わった?」

「おう。聞きたいんだがギルドチームって何だ?」

「ギルドチームね。それは、冒険者パーティみたいなので、集まってる冒険者ギルドだね。チームメンバー証明書っていうのもあるし強いギルドチーム入ってるとそれだけ難しいクエスト受注が可能だよ!」

へぇ。そうなんだ。そうなると作りたくなるな。

「自分から作れるのか?」

「申請が必要だよ。リーダー。ギルドリーダーを決めるんだ。B+以上の実力者のみ、認められるんだよ!」

ふむ。そんなのがあるのか。やっぱり作りたくなるな。

「じゃ、人間の国行こうか!」

「うん」

ポライド国を出る事にしよう!ということになったがもう夕方で、1晩休むことにした。

「じゃ一旦精霊界帰ります」

「おう」

俺は質屋に行ってスマートフォンを売った金で、ホテルに泊まった。スマホはどんな感じだったかっていうと……まずWi-Fiは当たり前に圏外。ネットなんか使えなかった。ゲームアプリを開こうとしたがだから繋がらなかったから絶対無理。何とか聴けたのが、音楽だけだった。だから売る前におんがくをめいっぱい聴いた。カメラとピクチャの起動を確認したところで、初期化。そして、売却。結構高い値段になった。金貨30枚という。これは銅貨が100枚で銀貨1枚になり、銀貨100枚で金貨1枚と、いうことなのだ。星金貨というのもあり、これは金貨100枚で1枚だと。

寝るか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて、朝だ。ホテルの朝食は野菜が主だった。豆類は苦手だったが普通に食えた。ベルは、朝には俺の部屋にいた。「おはよう」などと、挨拶をしてきた。では、ポライド国へ急ごうと思う。真奈の意識は、一応俺と同時に来たので消滅するのは俺達が来てから既に4日経っており、あと3日だという。やばくね?ここから2日かかるらしい。

「なぁ、ベル。移動魔法とかないのか?」

俺は歩くのが嫌なのですぐ楽な方法を聞く。

「あるよ。私、移動改築魔法使えるから、魔法陣敷くね」

魔法陣の描き方が分かりないが、ベルは楽に書いていく。難しそうだな、これ。と、完成したところで、俺達は転移する。

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