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無風の大地  作者: 中々ナナカ
序章
6/55

第5話「契約と新たな名」

うん、と。じゃあベルが帰ってくるまでここで待ちます。眠れるのかな?ほんとだるいけど、大丈夫かな?つーか、ボスから何も手に入れらんなかった。やっぱスキルの獲得って、難しいらしいな。俺の持論。さて、寝るか。体から少し光色の魔素出てるし。あ、もうダメ。力が出ない。寝る。――――――――――――――――――――――――――――――――――――



―――――――――――――――――――――――

朝は早かった。夜明けのあの太陽は綺麗だった。つか、ベルは俺が呼ぶんだし。並行世界なので、太陽はあるはずだろ?それぐらいはわかるよ。えーっと、体力も魔力も回復してるな。よし。ベルを呼ぶ前に魔法の練習でもするか。

調べてみたところ、魔法には属性があるっぽい。炎、蒼、水、地、風、闇と(ひかり)

基本的魔法には攻撃魔法、防御、回復、変化だって。特別魔法っていうのには、リンク、封印、召喚、術式、改築でこれは特別に習得する必要がある。光の魔法っというのもあって、これには攻撃、衝動、防御、召喚、精霊魔法、妖精魔法、創造、予知、未来奉還。闇の魔法は、破壊、悪魔、呪印、吸収、支配だと。俺の属性というものは??わからんが。俺は基本的魔法を使えるらしいので、とりあえず防御、回復、変化を使う。

「我を包め!小装甲防御リトルアーマー!」

おう!出来た!!これで攻撃を少なくするらしい。苦手属性の攻撃は、二倍らしいが、これで、1.5倍になる。次々!まだ足りない体力を!

「我にさらなる時間と命を。叶の一時ワンタイムヘルプ!!」

よし!!完璧に回復した!体力満タン!!さて次は、

「我に力を授けろ!攻撃の上昇!」

これで、打撃力が上がった。こんな感じだな。基本は。うむ。魔法とやらは覚えられたぞ。さて、ベルを呼ぼうか。

そして、ベルに渡されて巾着を取り出すと、

これは……、鍵か!?ん、メモがあるぞ?なんだ?


トオル、私を呼ぶなら、こう言ってね。

「私と精霊、ベル・バラード・コアハートは契約する!その為に、ここに召喚する」とね。鍵を上に掲げてね。よろしく!


と書かれてあった。へぇー、俺とベル、契約するのか。なら、してやろうか。

そう思い、鍵を上に伸ばす。

「俺と精霊、ベル・バラード・コアハートは契約する!その為に、ここに召喚する!来たれ、ベル!」

最後のは俺の中2心、と思いつつ、待つと、眼前に、誰?が登場した。俺の予想では、契約仲介者(いるのかどうかは知らんが)かなんかかと。そして、誰?は、声を出した。

「おはよっ!トオル!」

えぇー!?ベルっ!?マジでベルなのか!?かっ、可愛い!メチャ美人。っつーか、美少女。真奈とは違う感じで可愛いんだが。

「ベルか。なんで人間なんだよ。めっちゃ可愛いじゃねえか」

なんか普通に可愛いって言っちゃった。そう褒めると、ベルは照れながら言った。

「そ、そうかな……、まぁ、いいけど」

そして、近付いてきた。

「私とトオル、契約するよ!」

そう言って、どんどんベルは近付いてきて、気付いた頃には、俺の唇がベルの唇と触れていた。

「ーーッ!?」

どうしようもなくベルに訴えている。ファーストキスだった。なんだか、意味がわからないぐらい気持ちよくなっていた。もう、ほんとに。コメントがノーコメントになるぐらい。


_____________



そして、2分後。

「んー、と、これで、私はトオルの契約精霊になってきたわけだけど、私はトオルに聞きたいことがあるのさ。なんか、昨日と違くない?感じが?」

んー、なんかあったかな……。と、考えてみるが、俺は分からなかった。

「わからねえなあ……」

そう告げると、俺はベルの異変に気付いた。

「お前さ、お前も前より、なんか、変わってね?いや、人間になってる、とかじゃなくて、あのさあ、雰囲気がっ?つうかそんな感じ?」

全くと言って言葉に出来ないが、それでもベルには伝わったと願っていると、

「あっ、そう思う?そうなんだ、私、元精霊女王という肩書きから、聖霊。聖なる霊と書いて、聖霊ね。ランクも、S+となったの。結構強くなったんだー、ね、凄いでしょ?」

ベルはこう言って、はしゃぎながら俺に自慢してきた。うん、確かに滅茶苦茶すげえわ。凄いとしか言いようないし、格が違うかーらーね。ま、どうでもいいわ。

「じゃあ、聞きたいんだけど。ねぇ、トオル、進化したよね?進化したんだよねぇ……」

そ、そうなのか。知らねえけど、そうなのか。進化してたん。あの光の出てる感か、あれも進化なのかな。そうか、ならば、なんか変わってるところがあるのかな。

「多分トオル、名付けできるよ。名付け。トオルじゃない名前に、なれるの。なるでしょ?なりたいよね?」

一息つくほどに考え、俺は無言で頷いた。

「……じゃあ、私さ、トオルに名前付けるからさ、トオルは、私と共通の名を考えて。私と契約したんでしょ?だったら、それくらいお願いね?」

共通の名?と言うと、なんたら=なんたら、みたいなものだったか。そうか。ならば、何にしようか。……うーん。なるほど、難しいな。まぁ、何でもいいが、何だったら、ベルのイメージで行こうか。

そう、何となくでいい。

「決まったぞ」

そう言うと、ベルも、

「ん。決まった」

そう言ったので、ベルから先に言ってもらう。

「今日から君の名は、ソウ、ね。ソウ」

「じゃあ、俺とベルの共通の名は、ブレスだ」

(個体名確立。ソウ=ブレス)

と、頭の中に声が響く。

「じゃあ、行くよ!ソウ!」

ベルは笑顔で手を差し伸べる。

「トオルの呼び名からすぐ変わったなー」

そう言って、走り始めた。

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