第4話「洞窟探検・後編」
さて。腹が減ったな。バッグからメロンパンでも取り出して食うか。
「ベル。ちょいと待ってて」
「いいよー」
うむ。さてバッグの中から…お?あ、弓矢あるやん。ちょい使ってみっか。その前にパンだパン!
「美味しそう」
ベルがめっちゃ見てくる。
「地球でめっちゃあげたろ?覚えてねえか?」
「ううう...」
う る せ え
……美味かった。とにかく休憩はここで終えて、よし行くか。
「なあなあ?この世界に弓矢はあるのか?」
「ん。ハイドピッグにはあるよ」
「そうか。ていうかさ、この世界の、ハイドピッグのネーミングセンスのなさってなんだよ」
「え…この世界にも英語っぽいのがあってね。ま、表すと、high do pigで、発音をよくするとハイドゥピッグだよ。」
「え…豚?豚すか?」
「豚じゃなくて、意味を言うと高く咲く的な?ピッグが咲く的な意味なのよ」
そんなら俺の英語の常識通じねえのか。
「あ、マジか」
あ、モンスター発見。大蛇的な何かが曲道の向こうにいる。弓矢で倒す。しっかり引いて。射る!体に当たった。あれ?嫌な予感しかしない。
それは案の定だった。
「グアアアア!!」
襲ってきました。何してくんだ?そう思って、様子を伺うと、
「グアアアア!!!」
口の中から?紫の液体が??ちょまて‼そう思っていながらも、毒が全身にかかる。
うう!?こりゃなんぞや!?無理やん!?
「頑張って!私もう魔力が少ないの!」
は、はぁ~!?ふざけんなよお!?絶対嘘だあ!?まぁ、落ち着け。いったん深呼吸だ。
「グアアアア‼」
やばい大蛇の野郎大声で叫んできやがった。落ち着けないって。あれ?体が思うように動かなくね?これって毒か麻痺だよな?やばばば。
ダン‼と、似たような衝撃音。
長い尻尾で岩にぶつけられたんだけど?ちょっと待って。痛いから!!!
戦うコマンド‼ちょいと新魔法をスキルと併せて使おう。真骨頂発動!!
真骨頂って魔法やスキルとかも最大限まで引き出せるらしい。
さっき練習したんだよ?いくよ?いくよ?火の魔法を。
「紅蓮、火炎、暁。創造の力を用いて今ここに力を‼炎群‼」
よし。周りを炎の渦で囲んだ。そして。
「いくぞおおおおおお!!!!」
弓矢を引いて、行け!その矢の放物線は見事炎の渦を受け、大蛇に。その大蛇は大声で奇声を出した。そして俺は近づいて、告げる。解析開始、と。
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さてその後、スライム三体を軽く倒して、最奥地へと向かった。
大蛇は正確には毒蛇、という名前らしい。軽毒のスキルと、軽電磁麻痺を獲得したが、スライムは何も取得できなかった。そしてベルはというと、
「一旦、精霊界行ってくるね。みんな私のこと覚えてないだろうけど」
と唐突に俺に告げた。
「え、俺一人かよ??」
知らない世界で孤独は一番不安になるんだが。
「一日ぐらいで戻ってくるから。契約の儀式を行うから、鍵渡しとくね。それで私のこと、召喚できるから。まぁ、やばかったら助けるよ」
「了解!」
と納得し、まぁしょうがないと諦める。
「召喚の彼方へ。汝、我を忘れ、踊るる命。再度復帰」
とか言って、消えた。
んで。最奥地。
案の定、そこにはボスがいた。牙狼っぽい。から襲ってきた。
あとは簡単にできる……と思っていた。牙狼は召喚?かなそんなの使って、仲間が来た。総数およそ30以上。終わったろ。そこで、思いついたのが炎の渦で自分を囲む。そのぐらい簡単だろ。囲った。幸い何とか、耐性があったようでダメージは食らわなかったが、残念なことに牙狼らも耐性があったようで普通に襲ってきた。
相手の攻撃といえば牙で攻撃してきたり黒雷や黒炎などだったが、十体ぐらいで黒雷集中攻撃でやられた。それは本当に痛かった、雷には耐性がない様で大ダメージを受けた。
ならば。毒を空中より撒き散らす。
毒の散弾を!行け!
良し!と思ったか…?
あれれ?うわっ!!?ほぼ効かないの!?
「はあっ!あっ!」
体力ないかも。え?これで、終わるの?毒散弾も余裕で襲ってきたよ。最終手段。真骨頂発動!粉砕発動!狂戦士化発動!剛腕発動!詠唱ってする意味あんのかな?まぁいい!
「破壊、紅蓮、旋風、創造。四種の願いを聞いた力よ俺の鼓動に刺して今、轟け‼死の超越臨場‼」
俺の足元の魔法陣から、傍から響き、四方向へ回転させて死を導いて飾らずに倒しまくって行った。
だが、俺に出せる今考えられて、創造魔法で彩って、最高限度の力を出した。ので、魔力切れになった。体力も気力も限界ギリギリ。
しかし、ボスは倒すことが出来た。お、抜け道到来だ。もう気力がないな。さて、出るか。