表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

僕の ある1日の出来事

作者: 有理子


僕は寝る前に必ず日記を付けている。

今日もまた、日記を書かなくてはと思い机に向かった。物理的に頭が痛い。



○月◇日と書いて今日有った事を思い出そうとした。

今日は学校で野球をやった。

最近は雨ばかりだったのに、今日は急に暑くなってやる気が無かったから、後ろの方でボールを構える振りをしてさぼっておいた。

これなら、先生も僕はやる気が有るように見えて成績が下がる事も無いだろう。

あの体育の男の先生は、やる気が無いと分かると成績を下げる事で有名だし、ムキムキで怖いんだよな。

そんな事 考えてたのが悪かったんだろうな、爽やか野球少年が打ったボールが僕の方に飛んできたけど反応が遅れてしまった。

そこで、不思議な事が起きた!

目の前までボールがきて目をつぶって衝撃を待ったら、後ろでボールが落ちる音がした。ハハ必死に構えたのに違う所へ行ったのかよ〜って、心がバクバクしている時、

「ハハ、ごめんごめん大丈夫だったか田中〜。」

と、爽やかに安藤が言いながら寄ってきた。

「おい、大丈夫じゃないんだけど、まじバクバクしてんだけど しかも僕の名前は中田だから。」

こいつは、脳筋だから何回言っても覚え無い。

でもまぁ、悪い奴ではないのは確かだ。

「なぁ、俺 視力悪くなったかも、今さボールがお前の頭を通り抜けてるように見えたんだよ!俺の見間違いかな、動体視力も良いんだけど‥‥あ!ちょっとごめん!」

安藤がバットを振ってきた。

突然の事に固まる僕。

僕をすり抜けるバット。

言葉を失う僕と安藤。

「‥‥‥あ」

「なぁ、安藤‥‥ちょっと軽めにもう一回バット振ってくんねぇ?」

珍しく真面目な顔で頷く安藤。

ぎゅっとバットを握ってふわっと僕の頭にバットに当ててきた。

とたんに頭の中を舞う星々。

「痛い痛いぞ安藤、馬鹿か」

「田中がやれって言ったんじゃん!」

「僕は中田だ!あぁやばいわ保健室行ってくる。」

僕は、何時の間にかサングラスを付けてどっかのSPみたいになってる先生に断りをいれて保健室に向かった。


ここまで思い出してざっと日記を書く。

○月◇日

今日は体育が有った。

ボールが僕をすり抜けて驚いた。

取り敢えず、安藤は馬鹿だと思う。


後2、3行は書きたい。

そういえば、僕が気がつかなかっただけで通り抜け能力は既に使われていたらしい。母さんに、まだ電車賃足りてる?って聞かれて、無意識に改札を通り抜けていた事に!バレたらやばいな、明日 安藤にも口封じをしておこう。


日記に書き足す。


僕は、この能力を悪用し無いように気をつけようと思った。

安藤には適当に誤魔化す事にした。



僕は日記を閉じて、布団に入った。

安藤はしつこいから誤魔化すのか大変そうだ。

精神的にも頭が痛くなってきた。

もう寝よう、お休みなさい。































評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ