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ここにいるのは

【スチュアート】



寒い

もう冬なのか。

いやでも、さっき誰かが秋だと言っていた。


頬に冷たい何かが落ちる


雨だ。


雨は嫌いだ。


周りの音をかき消してしまうから、

どうしようもなく不安になるんだ。


ここがどこかなんてわからない。


今が何時なのかもわからない。


雨の音と、人の足音がまざって、

嫌な音だ。


人の足音がいきかう。

その中のひとつが僕に近づいてくる。



「どうかしたのかい?」


優しいそうな、男の人の声だ。


誰…?

何で僕に?


「あ、えっと…」


どうしよう、どうすれば


「その…」


こんな時、どうすればいいかなんてわからない。


「ごめんなさい…?」

「君は…」


僕に当たる雨がなくなった。

…傘?

音は消えていない


「ずっとここにいるのかい?」

僕は頷いた。


彼は僕の瞼を手で覆うと言った。


「そうか、



私の屋敷に来ないかい?」



「えっ」


彼は何と


「私には君くらいの娘がいるんだ。彼女もよろこぶ。


どうかな」


わからない、

見ず知らずの人がどうしてこんなに優しくしてくれるか。

わからないけど。

行きたいと思った。

でも、


「僕は、目が…見えなっ…」


「ああ、大丈夫。大丈夫だよ。」


大丈夫。

なんて安心する言葉だろう。

僕は、気がつけば手を引かれていた。


僕は、幸せになれるかな。



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