表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

そこにいたのは

 


【ハロルド・ローレンス】




 私は仕事を終え、その仕事場であるオペラハウスの裏

 細い裏路地を歩いていた

 灰色の空から、大粒の雨が降っている


 早く帰ろう。

 音楽家の仕事は楽しいが、疲れるものだ。


 美しいものはどうしてか人を惹きつける

 それがどんなものかわからずとも


 ああ、吐く息が白い

 早く帰って温まった部屋で曲を書こう。

 愛しい娘も待っている。


 私は歩みを早めた


 彼はそこにいた

 小さくなって震えていた

 私の娘と歳も変わらないくらいの

 少年がそこにいいた。



「どうかしたのかい?」

 普通なら、知らないふりをするのだろう。

 私もそのつもりだった

 何故その時声をかけたのか、手を差し伸べたのかわからない。


 私はなにを


「あ、えっと…」


 ああ


「その…」


 彼は、似ているな


「ごめんなさい…?」


 あの娘に








「…………君は」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ