その8 新たな問題
その頃、ドクターKは先程の大高達の予想通り、部屋には鍵を掛け、居合い抜きを行っていたのです、そして、暫くして連絡
が入ったのです。 其れは、日本の山田少佐からでした。
山田の話です。
「ドクターK、先日、話の有った、宇宙船建造作業員の件なのですが。」
ドクターKが言いました。
「山田少佐、大変、無理なお願いをしまして、申し訳無いと思います、私達が出来る事が有れば言って下さい。」
「ドクターK、其れには及びません、実はドクターKからの話の後、暫く考えたのですが、日本政府からも連絡が有り、どの様
な方法でも良いのでこの特別作業員の訓練をして欲しいと言われたのです。」
「其れで、山田少佐には何か良い方法が見つかりましたでしょうか。」
「私は日本中に有る、刑務所から数箇所選びました、特に今回の為、五千人の人員を確保出来ると思います、選考の前に
彼ら、服役囚の人達に説明をします、この説明には専門家も同伴する事に成ります、尚、説明だけでは不十分だと思い、今回
の内容を書いた書面も付ける事にしました。 そして、本人が承諾すれば本人の直筆で署名させます、勿論、この書類は保管
しますが宇宙に行けば二度とこの地球に戻る事は有りません。 勿論、その事も書面には書いて有りますが、この方法で宜し
いのでしょうか。」
「山田少佐、その件に関しては、全て少佐の考えで行って頂いて宜しいと思います。」
「ドクターK、有難う御座います、其れで、訓練地と訓練方法なのですが、場所は防衛隊の特別訓練場が有ります、その場所
は周囲が原生林なので外には出る事は出来ません。 原生林に一度入ると方向が解りませんので、その事も選考の時に
話ます、其れから、訓練方法なのですが、当初、数ヶ月は彼らの体力作りとします、一応の体力が付けば本格的な地上訓練
に入ります、此処では私が自ら選考しました、若い訓練生がいます、その若い訓練生も今回の訓練に入ります、本格的な
訓練と言っても最初から厳しい訓練に入る事は出来ません。 最初の数ヶ月はランニングとウエートトレーニングにしたいの
です。 この訓練には一年程の時間が必要だと思います、食事に付いては最初から特別メニューと考えています、この特別
メニューの事ですが、今回から訓練生と作業員の為には特別栄養士が付きます。 毎日の食事には普通の生活では出来ない
食べ物を用意する事にしました、この食事の事は日本政府からも承諾を得ています。」
「ドクターK、私は別に苦労だとは思いません。 私達より、ドクターKを始め機構の人達が苦労されて要ると思います、私の
役割は簡単な事ですから。」
「山田少佐、その簡単な事が出来ないのですよ、私も頭の中では理解して要ると思うのですが、でも現実は、それ程、簡単で
は無い事の方が多いと思うのです、今回、山田少佐が前面に出られて考えられた事は素晴らしい事だと思います、今までこの
「山田少佐、大変、ご苦労を掛けましたね。」
様に、政府自らが先に決断した事は有りません。 その早い決断で山田少佐が考えられた内容が本格的に動き出すと思う
のです。」
「ドクターK、私は、今回から、この特別作業員と若い訓練生の特別教官と成る事に決定しました。」
「其れは、大変、喜ばしい事ですね、其れとですが、先程言われましたが訓練生の事なのですが、その訓練生の事を話して
頂たいのですが。」
「「解りました、この訓練生は、私が防衛隊の上層部にお願いしたのです。 日本中の15歳から18歳までの人達で運動神
経の素晴らしい若者です。 特に動体視力の良い人達を選びました。」
山田少佐、何故、その動体視力の良い人達を選んだのですか。」
「之は、私の想像なのですが、宇宙には無数の岩石や小惑星が存在すると思うのです、この岩石や小惑星が宇宙船の進行
方向には無数に有ると考えればです、この障害物を排除する事態を予想して要るのです、私は宇宙船がどの様な構造に成る
か解りません。 勿論、その様な事態が起きない事を願っています。 私達が、今、出来る限りの事を想定する事も大事だと
思いましたので。」
「山田少佐、確かに、その通りだと思うのですが、其れでは、その岩石や小惑星を排除する方法は有るのでしょうか。」
「ドクターK、私は考えて要るのですが、この方法が確かに良いとは限りません、高速で移動する宇宙船に岩石が衝突すれば
多大な被害を被ると思うのです、地球上に、直径、数百メートルの小惑星が衝突したと考えれば、この被害は想像出来ないと
思うのです。 高性能なレーダーで補足してもこの障害物をどの様に排除するか、之が、最大の問題だと思うのです、多くの
レーザービームを設置する事も必要と考えるのですが、このレーザービームを全て機械式の作動する事も考えました、でもそ
の機械式のレーザービームは故障しないとは限りません、其処で、私が考えたのがこの装置を特別訓練された軍人、即ち、
スナイパーで排除する方法を考えたのです。」
「少佐、今、言われた、スナイパーなのですが、岩石や小惑星を排除する目的なのですか。」
「勿論です、私の考えて要るスナイパーとは普通の訓練では無いのです、特別訓練が必要だと考えています。」
「では、少佐、その岩石や小惑星が衝突する前に排除出来ると考えて要るのですか。」
「勿論です、私は宇宙船が何隻建造されるのか解りません、その中で、軍艦の様な宇宙船が建造された時の事を考え要る
のです、、本当は必要が無い事を願っています、但し、この話は、私個人の考えなので、例え、その様な軍艦が建造されたとし
てもどの様な装置が設置されるか、今の、段階では何も解らないのです。 其れでも、私はその時の為に、今から、特別訓練を
する必要が有ると考えています。」
「山田少佐、解りました、今、少佐が話された事をユーリー達に伝えます、彼らも、何か良い情報と考え設計の見直しを
考えると思うのです、山田少佐、貴重な意見を本当に有難うございます。」
「ドクターK、この話は私個人の考えなのですから。」
「山田少佐、私はその様には思いませんよ、私達、機構の全員が考えられない内容なのです、少佐は若い特別訓練生と
宇宙船建造の作業員の訓練をお願いします、私は、之から山田少佐の話を此方でも検討させて頂ます。」
「ドクターK、解りました、其れでは、私は訓練計画を作成致しますので失礼します。」
「山田少佐、宜しくお願いします。」
ドクターKと山田少佐の話が終わり。
そして、ユーリーを呼んだのです、暫くしてユーリーがドクターKの部屋にきたのです。
ユーリーが聞きました。
「ドクターK、何かお話でもあるのでしょうか。」
ドクターKの話です。
「ユーリー、先程、日本防衛隊の山田少佐と話をしたのですが、私達が考えた以上の問題が出てきたのです。」
「ドクターK、その問題とは、どの様な事なのですか。」
「実は、山田少佐は宇宙船建造の作業員に訓練依頼したのですが、之は、山田少佐個人の考えだと言われたのです、山田
少佐は宇宙船が進行する方向に無数の岩石や小惑星が存在する可能性が有ると言うのです、この岩石や小惑星が宇宙船に
衝突すれば大きな被害が出るので、その岩石や小惑星を事前に排除する必要が有ると言われたのです、その排除を目的と
した特別スナイパーを訓練計画の中に入れて要ると言うのです。」
「ドクターK、其れは、本当ですか、実は、私もその事を考えていたのです。」
「そうでしたか、私、以外の人達はその様な事まで想定されていたのですね。」
「ドクターK、私は元宇宙飛行士です、宇宙には地球上では想像出来ない事も多いのです、この数百年で地球から宇宙に
打ち上げた衛星は数え切れ無いのです。 その衛星の残骸も多く小型の宇宙船でも頻繁にその残骸の衝突に会うのです。
その衝撃は体験すれば解ります、更に、この衝撃で受けた傷は無数です、小型の宇宙船でもその様な事が起きるのです、
其れが、超巨大な宇宙船とも成れば、小さな岩石でも当たれば大きな被害を受けると思われます、問題はどの様な装置を設置
するかです、私は、最初レーザービームを設置すれば良いと考えています、そのレーザービームも全てレーダーと連動する
事も考えていましたが、何れ、山田少佐の考え方が正しい事に成るかも知れません。」
「では、その装置を操作する専門家が必要だと言われるのですか。」
「私は、その様に思います、全て、機械の自動操作にすると故障が起きた時は修理に多くの時間が必要と成ります、でも、
その操作を特別訓練な受けたスナイパーが行えばレーザービームの故障だけで済むと言う事に成ります。」
「ユーリー、其れでは、その装置は多く必要なのですか。」
「ドクターK、其れは、今の段階では解りません、宇宙船の進行方向にどの様な障害物が存在するのかが解らないのです。」
「では、山田少佐が言われて要る、例えばですが、宇宙戦艦の様な宇宙船は必要と思われますか。」
「私は必ずとは言えませんが、必要は有ると思うのです、民間人が乗る宇宙船には何も装備は出来ません。 其れならば、
特別な宇宙船も必要に成ると考えて要るのです。」
「其れは、当然の考えだと思うのです、私はその特別な宇宙船が必要で無い事を願うだけです。 其れでは、山田少佐が
言われて要る戦艦の事なのですが、宇宙船の本体は変更する必要は無いと思いますか。」
「ドクターK、勿論です、本体は変更せず、装備が変更に成ると言う事ですね、但し、この装備が問題だと思うのです、何万、
何十万隻とも成るかも解らない宇宙船の超巨大船団ですから、当然、横幅は広く、そして、船団の先端から最後尾までは数十
万キロ以上に成ると予想出来ます、例えば、船団の間隔も広く成ると思います、10隻で500キロ以上の幅が必要と考えれば
進む方向の岩石や小惑星を最低でも数千キロから数万キロ以上排除する必要が有ると思いますが、私の予想では横に10隻
以上の宇宙船を並べる事に成れば船団は予想を超える長さに成ると思うのです。」
「其れだけの、広い幅が必要なのですか、其れでは、船団の統制は出来なく成りますね。」
「そうなのです、地球上では考えられない事態が起きる事も有ります、この船団を無事に第二の地球を目指す航海には
超大型の宇宙戦艦の配備必要だと思うのです。」
「其れは、何故ですか。」
「ドクターK、先程も言いましたが、宇宙では何事が起きても不思議では有りません。 岩石や小惑星が必ず前方から来ると
は限りません。 其れに、岩石や小惑星同士が衝突する事も有ります、その衝突した、岩石や小惑星が何処から飛んで来るか
予想も不可能なのです、この何処から、飛んで来るか解らない岩石や小惑星の排除も必要に成ると思うのです、その為には、
民間船の周りに大型とは行かなくとも中型クラスの戦艦を配備する必要が有ると思います。」
「其れでは、大変な事に成りますね、装備や乗員の訓練を考えると船団は超巨大な宇宙船団に成るでしょうか。」
「其れは、当然だと思います、民間人の安全に守るには必要な事だと思うのです、そして、最後尾にも巨大戦艦を配備すれば
良いと思うのですが、私は簡単に説明しましたが最大の問題が有ります。」
「その、問題とはどの様な事なのですか。」
「ドクターK、宇宙では地球で使用する武器は使えないのです。」
「其れは、何故ですか。」
「宇宙では地球上の武器は使えない、之は、当然なのです、その為には、超強力なレーザービームか、其れとも、新たに武器
を開発する必要が有るのです。 宇宙船の速度も問題なのですが、岩石や小惑星の速度が解りません、時速数万キロで飛行
して要ると思って下さい、その速度で飛んで来る物体を排除するのです、勿論、大きな物体はレーダーと直結したレーザービー
ムで排除する事は可能だと思うのですが、問題はレーザービームで排除した、岩石や小惑星が小石程度までに成るとは限ら
ないと思うのです、 特別な武器が必要と成ります、之を、数年か、遅くとも十年以内に完成させる必要が有るのです。」
「ユーリー、この問題は簡単に解決出来ませんね。」
「ドクターK、その通りだと、私は思います、世界中にこの問題を大至急、提案する必要があると思いますが。」
「解りました、私は直に世界中の政府に提案します、其れで、山田少佐が考えられて折られるスナイパーの訓練が必要だと
言う事が理解出来ました。」
「ドクターK、私は、山田少佐が考えられて要る訓練方法は何れ役に立つと思います、山田少佐がどの様な訓練をされるか
解りませんが、山田少佐は私達の考える以上に先を考えられて要ると思います、山田少佐の話を、今、世界中の軍関係者に
伝えても理解されないと思いますね。」
「私も、その様に思います、各国政府は簡単に物事を考えて要ると思いますよ、何れ、何か問題が起きても責任逃れをすると
思いますね。」
「ドクターKも同じ思いですか、私は世界中の政府関係者がこの先、数十年か数百年先の事まで考えてはいないと思います、
ドクターKに総責任者と成る様に考えたのは、何れ、自国に責任が来る事を予想したからと思いますね。」
「その事は、既に私は理解していましたよ、巨大惑星が太陽系を外れた時には、全ての責任をこの機構に押し付ける事が
出来ますからね、私は別に気にしませんが、この機構で働く皆さんには大変申し訳け無いと思います。」
「ドクターK、何時も、その様に、機構で働く人達や世界中の人達の事を考えて折られるのですね。」
「私は、今回、特に、その様に感じています、その為、今回の計画は、この機構全員の協力が必要だと思います、全ての作戦
計画の責任は私が引き受けますのでユーリーも心配は無用です。」
「ドクターKの気持ちはこの機構で働く全員が知っています、私も最大限の努力をします。」
「ユーリー、是非ともお願いします、其れで、先程の話なのですが、宇宙戦艦とも言うべき宇宙船の事なのですが、建造する
事は可能なのですか。」
「其れは、可能だと思います、問題は、どの様な発射装置を設置するかと言う事なのです、大型から小型までの特殊レーザ
ビームが良いのか、其れとも、他に、何か良い装置でも有ればと思うのですが、今の段階では解らないのが本当なのです。
「ユーリー、其れでは、今は、その宇宙戦艦の設計に入って下さい。」
「其れは解りました、問題は私よりも山田少佐の考えの方が大事だと思うのです、山田少佐が何処まで先の事を考えられ、
どの様な訓練を計画されて要るかです、私は、山田少佐と直接お話をして山田少佐が考えて要る戦艦の設計には、其れから
でも入れば良いと思うのですが。」
「ユーリー、解りました、其れでは、貴方は至急日本に行って下さい、山田少佐には私から連絡を入れておきます、詳しい
説明は本人に聞いて欲しいと言っておきますので。」
「ドクターK、有難う御座います、其れでは、私はチームの数人と、直に日本に行く事にします。」
「ユーリー、お願いします、其れとですが、山田少佐には宜しくと伝えて下さい。」
「ドクターK、解りました、其れと、宇宙船の基本設計書も持参します。」
「其れは、大変、助かる事に成ると思います、山田少佐は宇宙船の事は殆ど知らないと思いますので。」
「ドクターK、其れでは、私は、今から直に日本に向かいますので之で失礼します。」
「ユーリー、大変、ご苦労を掛けますが、宜しくお願いします。」
この後、ユーリーはチームの数人と共に日本に向かう事に成ったのです。
ドクターKは直に日本の山田と連絡を取り、ユーリー達が向かい、宇宙戦艦の話をする必要が有ると話をしたのです。
ユーリー達は明くる日の午後には日本に到着し、直ちに、山田少佐が居る訓練場に向かい会合に入ったのでした。
山田とユーリーの会話です。
先ず、ユーリーが言いました。
「山田少佐、私は機構のユーリーです、そして、彼らは今回宇宙船の設計を担当する人達です、本日は宜しくお願いします。」
山田が答えました。
「本日は、大変ご苦労様です、長旅でお疲れと思いますが、先ずは、コーヒーでも如何ですか。」
「山田少佐、私はドクターKから聞いています、山田少佐が入れたコーヒーは大変美味しいと聞き、楽しみにしていました
ので、本当に嬉しいですね。」
「其れは、大変嬉しい話ですね、私はコーヒーが大好きなので、ですから、何時でも、私がコーヒーを入れる事に成っていま
す。」
「ドクターKもその事を言って折られました。」
そして、山田はコーヒーを入れながら話を進めるのでした。 そして、ユーリー達は山田の入れたコーヒーを飲みながら話す
のです。
山田が言いました。
「昨日、ドクターKから連絡が入りました、簡単に話しは聞いています。」
「そうですか、今回、私は少佐が進めて要ると聞いています、スナイパーの事を含め宇宙戦艦の話も詳しく聞きたいと思い
ました。 この話は、直接少佐と会って話しをした上で設計に入りたいと思うのです。」
山田が聞いたのです。
「私は、本当に宇宙戦艦が必要なのか、其れは、解りません、宇宙の事など全く知識は有りませんが、宜しいのでしょうか。」
「少佐、宇宙の事は知らなくても、少佐が考えて折られる内容で充分だと、私は思います。」
「そうですか、其れでは、何処から入れば宜しいでしょうか。」
「どの様な、内容でも宜しいですよ、其れからですが、この図面が宇宙船の基本設計です、説明は宜しいですか。」
「其れでは、簡単に説明をお願いします。」
「解りました、其れでは、説明致します。」
ユーリーが山田に設計図を見せながら簡単な説明をするのですが、ユーリーが簡単に説明をすると言っても、細部に及ぶ
説明なので、その説明に山田は静に聞いて要るのです、そして、その説明は2時間以上が費やされたのです。
そして、ユーリーの説明が終わり。
山田がユーリーに聞いたのです。
「私は、今回の移住計画に対し不安な材料が有るのです。」
ユーリーが聞きました。
「少佐、その不安要素は、私も、多分同じだと思うのです、少佐の不安材料は宇宙に有る、無数の岩石や小惑星が存在して
要ると言う事だと思うのです。 そして、その障害物をどの様に排除するかと言う問題だと思うのです。」
「私は宇宙の事は殆ど知りません、でも、ドクターKの発表以来、私も真剣に宇宙の事を知る努力をしたつもりです、其れで
考えた事があるのです、この障害物を排除出来なければ、移住計画に大きな障害と成ると思うのです、其れでは、どの様に
して、この障害物を排除すれば良いか、其れは、特別に訓練をしたスナイパーで確実に排除する事が出来れば良いと考えた
のです。」
「少佐が考えられる、特別なスナイパーの事は私も賛成です、問題はそのスナイパーが使用出来る装置と言うか武器と
言うのか解りませんが、その装置をどの様な方法で設置するかが問題だと思うのです、現在、地球に有る武器は使用出来ま
せん、私の考える方法なのですが、強力なレーザービームが完成するば良いと思うのですが。」
「私も、今はその方法が最善だと思うのです、小型で強力なレーザービームを使用して、岩石や小惑星を排除出来れば良い
のですが。」
「少佐、私は、今、このレーザービームを何処まで強力に出来るのか、更に、そのレーザービームを使用した時に、どの程度
まで障害物を小さく出来るのか、更に、何処まで、小型化にする事が可能なのか数カ国の軍隊と関連企業に依頼しています、
その結果が出るまで相当な時間が必要だと思うのです、其れで、少佐が考えたスナイパーの事なのですが、今、何故、その様
な特別訓練されたスナイパーが必要と思われたのですか。」
「私は、最初、全てレーダーと直接連動する装置が良いと考えていました。 全ての装置が連動する事で、簡単に排除出来る
と考えたのです、確かに、全ての装置を連動すればレーダーの監視だけで済むのですが、機械が故障した時は誰が、その
障害物を排除するのかと考えました、機械は、何れ、故障すると思うのです、其れでは、故障中の機械に変わる事が出来る
必要性を考えた時、全ての装置を機械にするのでは無く、大型の岩石や小惑星は強力なレーザービームで排除し、小型の
岩石などは人間が排除すれば良いと思っただけの事なのです、その為には、特別訓練されたスナイパーの存在が必要だと
思ったのです。」
「少佐、私は、其処までは考えていませんでした、私が、最初に考えた事なのですが宇宙に存在する無数の岩石や小惑星
から、どの様な方法で宇宙船を守れば良いか考えました、最初は、宇宙船を頑丈に作る事を考えたのです、勿論、この考え方
は今でも変わりません。 其れでも、強度を上げても、大きな岩石が衝突すれば宇宙船の被害は大きく成ります、その被害を
最小限度にする事は、どの様に考えても不可能な事だと思ったのです、大きな被害に合った宇宙船が船団から離脱する事も
予想されます、私は、多くの離脱する宇宙船を想像した時に、想像を遥かに超える被害、即ち、多くの民間人が犠牲に成ると
思いました、其れでは、この移住計画は失敗すると思うのです、少佐、私は、その時、本当に恐怖を感じました、少佐の話を
聞くまでその事だけを考えていました。」
「ユーリーも、大変、苦労をされて要るのですね、私は、今回、どの様な装置が出来るかは問題と思いません。 どの様な
装置が出来ても最終的には人間が動かす事に成ると思うのです、人間は訓練次第でどの様な困難でも克服出来ると思いす、
その点、機械は確かに正確だと思いますが、正確な機械は必ず故障すると思うのです、機械には応用が出来ませんが、人間
は訓練次第で、その応用が出来ると思うのです、全てを機械に任せる事では無く、人間の応用出来る部分を利用すれば良い
と思うのです、私が考えたスナイパーは特別に編成された部隊なのです、この部隊の訓練を私が考えた方法で行う事にしたの
です。」
「少佐、私は、改めて思いました、今回の計画は私達以外にも多くの人達が真剣に取り組んで要るとわかり、私達はこの計画
を是非共成功させたいのです。」
「私に、出来る事が有れば何時でも言って下さい、其れとですが、この宇宙船の設計図の変更は可能なのですか。」
「勿論、何時でも可能です、特に少佐が考えて折られるスナイパーの事で、私達は、どの様な変更でも可能だと考えているの
です。」
「其れでは、お願いがあります、この宇宙船を戦艦に変更をお願い出来ないでしょうか。」
「解りました、其れでは、その細部に渡る検討に入る事にしましょうか。」
「ユーリー、その前に食事にしませんか、日本では昔から腹が減ってわ戦は出来ぬと言う事技があります、細部の検討は
食後と言う事で如何でしょうか。」
「少佐、解りました、本当は、私達も腹が減っていましたので助かります。」
「では、行きましょうか、食堂では、今、此処の隊員も食事の時間ですから。」
「其れでは行きますか。」
この様にして、ユーリー達は山田が所長を勤める訓練所の食堂に入るのです、 其処では多くの隊員が食事の最中でした。
ユーリーが聞いたのです。
「少佐、この食堂は何か不思議な感じがするのですが。」
「解りますか、ユーリーが思われる事は解ります、普通、軍隊では将校は特別の食堂で食事をします、でも、私の考えは違う
のです、確かに、訓練中は上下の関係は厳しく行います、でも訓練が終わり食事の時間は別と考えるのです。」
「少佐、此処では何時もこの様な風景なのですか。」
「その通りです、食事は、多くの人達と共に楽しく食べるものですよ。」
「其れで、皆さん、笑いながら、楽しそうに食事をされて要るのですか。」
「私も、此処での食事が楽しみなのです、其れまで、私は、何時も一人で食事をしていました。 誰も居ませんでしたので何時
も食事は楽しく無いのです、その為、私は全員にアンケートを取りました。」
「少佐、解りました、殆ど、全員が賛成したのですね。」
「そうです、全員が書いていました、食事の時ぐらいは楽しく食べたいと、其れで、私は、今の食堂方式に変えたのです、この
食事中は楽しいです。」
「其れで、皆さんは楽しく食事されて要るのですか。」
「そうです、この席に座って下さい。」
ユーリー達が座ると山田が全員に言った。
「此処に居る全員聞いて下さい、今日、機構より宇宙飛行士のユーリーを初め、宇宙戦艦を設計する為の会議に来られ
ました、全員が知っての通り、今、地球は存亡の危機にあるのです、その為、巨大宇宙船団が完成すれば、第二の地球を目指
す計画の中に宇宙戦艦を建造する方向に進んで要るのです、今回、私達、日本防衛隊も参加する事に成っています。 皆さん
も参考に成る事が有れば、何時でも私達の部屋に来て下さい、そして、話を聞かせて欲しいのです、皆さん、食事中に悪い事
だと思いました、が宜しくお願いします、其れでは、全員起立、機構の方々に対し、敬礼。」
食事中の、防衛隊員全員が起立し敬礼をするのでした。
「全員、直れ、着席、其のまま、食事を続けて下さい。」
ユーリー達も起立して、礼をするのでした。
ユーリーが言ったのです。
「少佐、今の話は殆どの人達が知りませんが、此処の全員に話をされても宜しいのですか。」
「其れは、心配要りませんよ、既に、此処の全員は知っていますから、彼らは、私の部屋に何時でも来ます、勿論、私の部屋
のドアは何時でも開けています、勿論、士官も新人も関係無く来ますよ。」
「其れは、本当ですか、驚きました、私の祖国では考えられません。」
「この方式は、日本防衛隊でも此処だけですよ、時には、新人が来て話しの最中に士官も来ますが、私の部屋では同じ扱い
をします、同じ様な話であれば新人も士官も同席の話に成ります、その為、後での揉め事もありません、後で揉め事が起きる
前に私の部屋で全てを決定しますから。」
「少佐、信じられない話ですね、普通は後々まで引きずる話もあると思いますが。」
「此処ではありません。 時には、全員参加の話に成る事もありますが、全て、その場で解決出来ます、訓練の時間を削って
でも解決しますから。」
「そうですか、其れで、此処での食事を楽しそうにされて要るのですね。」
「その通りです、ですから、彼らに宇宙戦艦の話をしても問題は無いのです、私は、どの様な訓練計画を作成する時でも士官
と新人数人を同席させます、新人は、私と士官達の話を真剣に聞いています、解らない事があれば質問も出来ます、士官達も
真剣に訓練計画を話し合いします、時には、士官達も驚く話をする新人もいますので、訓練計画書が出来るまで長時間必要な
時もあります、でも計画書が出来、訓練に入ると全員が団結します、此処の全員が計画書の作成に参加していますので、どの
様な厳しい訓練でも全員が納得して要るのです、士官が考える計画より新人が考える計画が採用される事もありますよ。
勿論、採用された時には全員に知らせます、その為、此処の隊は全員が何事に対しても積極的ですよ。」
「少佐、良く解りました、其れで、此処の隊員は全員、そのスナイパー訓練に入る人達なのですか。」
「そうです、全員が15歳から20歳までの若者です。」
「私は、少佐がうらやましいですね。」
「有難う御座います。」
この様な話を食事中続けるのです、そして、1時間程で山田の部屋に戻るのです。 部屋に戻ると、早速宇宙戦艦の設計計画
の話に入る事に成ったのです。
ユーリーが聞いたのです。
「少佐、早速ですが、宇宙戦艦に配置される、スナイパーの事で聞きたいのですが。」
「私の考えでは、スナイパーは15万人から20万人が必要と思います、スナイパーは24時間休み無く、何処から飛んで
来るか解らない障害物ですね、この岩石などの監視と排除する為に常時、緊張の連続です、普通の人達でも最大1時間位が
限界だと思うのです、特別に訓練された軍人でも、その倍の2時間程度だと考えています、スナイパーは特に神経を張り詰め
た常態が続きますので2時間を限度としたいのです、交代要員を含めても、まだ、少ないと思うのですが、発射装置の配置数
によっては、更に、多くのスナイパーが必要と成ります。」
「少佐、解りました、其れでは、その発射装置の数字なのですが、どれ程が必要と思いますか。」
「其れは、今の段階では解りませんが、艦の前方には大型の装置を配置します、この大型の装置は上下各45度方向に照準
出来る事が必要ですね、大型の発射装置の、半分は自動で半分は手動、之が、スナイパーの役目に成ります、自動発射装置
は障害物、之は、岩石や小惑星の事ですが、レーダーが発見と同時に発射出来る事が大事だと思います。」
「少佐、その大型の発射装置を何故半分に分けるのですか。」
「其れは、小惑星をレーダーで捕らえてもその小惑星だけに照準を合わせています、もしも、同じ様な小惑星があった時に
自動装置では対応出来ないと考えているのです、勿論、レーダーで捕捉した小惑星は全て排除出来ると良いのですが、
実際の事は解りませんから。」
「確かに、少佐が言われる事も理解出来ますが、其れでは、大型の装置を増設する方が良いのではありませんか、自動装置
を多く配置すればスナイパーの隊員も少し楽にに成ると思うのですが。」
「ユーリーの言われる事も私は良く解ります、私の考え方は被害を最小限度にしたいのです。 宇宙戦艦を建造する時には
進行方向を特に頑丈に作ると思いますが、戦艦は頑丈に建造されても、民間船は其処まで頑丈に建造出来ないと思うのです
小石程度で有れば民間船の被害小さくて済みますが、大きな岩石とも成れば民間船は多大な被害に成る事もあるのです。
問題は自動装置が全ての小惑星を排除出来ない時の事を想定する必要が有ると思うのです、機械は必ず点検が必要だと
思うのです点検すると、必ず故障箇所が発見されます、その修理に、どれ程の時間が必要か解らないのです、その点、人間で
あれば何時でも交代が出来ます。 勿論、人間は生身ですから、何時でも身体の体調がベストだとは限りません。 其れでも、
交代要員が要れば、その装置は発射可能で有ると言う事なのです。」
「少佐の考え方は良く解りました、其れでは、自動装置を少なくして、手動式を多く設置する事を考えれば宜しいのですか。」
「私は、その様に考えています。」
「少佐、其れでは、先程、言われましたスナイパーの全員が配置に就くと成れば、要員が不足すると思うのですが。」
「其れは、何故でしょうか。」
「私が、最初に戦艦の設計を考えた事なのですが、この宇宙船は内径が200メートル有ります、其処で、各、内高を出来れば
5メートルと考えていました、そして、発射装置は、この宇宙船を前方から120度まで広げ、其処に、分散して配置する事を
考えていました。 更に、之を越えても180度は宇宙船の前半分を全て発射装置の配置出来ればと考えるのですが。」
「其れでは、スナイパーの人数が不足しますね。」
「その様に成ると思います、スナイパーの人数が2倍以上から3倍に成ると思うのですが。」
「確かに、その通りですね、私は宇宙船の設計段階の事は知りませんでしたので、それ程、多くのスナイパーが必要だとは
考えていませんでした、其れで、この宇宙戦艦の建造年数はどれ程必要と考えて要るのですか。」
「少佐、之から、建造に当たる、作業員の選考と訓練にどれ程の時間が必要なのか、其れと、第一号宇宙船が完成する頃が
何時頃に成るか、其れも、今は解らないのです、ドクターKからは先ず、第一号船が完成すれば、次にこの戦艦の建造に入り
たいと言われましたが。」
「其れでは、あの巨大惑星が太陽系に接近するまでに民間船の建造は間に合うのですか。」
「私も、其れは、心配しています、今のところでは機構の観測チームの計算では時間は有るとの報告です。」
「ユーリー、其れでは、今は心配無いと言う事でしょうか。」
「私は、今のところ心配は無いと思いますよ、少佐は訓練計画を作成される事が良いと思うのですが」
「そうですか、私は訓練の実施計画と共に、スナイパー訓練と作業員の訓練計画も作成する事にして要るのですが、作業員
が何人集まるのでしょうか。」
「其れは、私にも解りません、今回の、宇宙船建造は少佐の訓練次第と思っています、ドクターKは全てを理解されています
がドクターKが全てを直接指揮する事は出来ません、その為、機構の全員が、分野毎にチームを作っています、私は宇宙船
の設計チームの責任者と成っていますが、実際の設計は、今日、参加して要る彼らなのです、私は世界中の専門家の意見を
聞く担当なのです。」
「ユーリーのチームも大変な仕事ですね、宇宙船の基本の変更は無いのですか。」
「其れは、ありません、基本設計で、今、世界中の企業が各担当の部品を製造開始すると思います、更に、大型飛行機の
改造も始まると思います、作業員の訓練中に宇宙には多くの部品を送り出す事に成っています。」
「大変、良く解りました、其れで、宇宙戦艦の設計図は何時頃出来るのでしょうか。」
「少佐、私は出来るだけ早く設計図をお見せしたいと思っています。」
「大変、無理をお願いして申し訳ありません。」
「その様な事はありません、私の設計チームは全員、少佐からの意見を大変重要だと感じています、少佐からの意見を参考
にして喜んで頂ける図面を作ります。」
「私は設計チームの苦労を考え、宇宙船建造の作業員を訓練致します。」
「少佐、有難う御座います、其れでは、今回の会議を終わり、私達は機構に戻り、設計を開始しますので之で失礼します。」
「大変、ご苦労様でした、之からも、私に出来る事があればどの様な時でも連絡下さい。」
「少佐、私は今回、宇宙船の設計チームと共に此処でお話を聞いた事をドクターKに報告します、ドクターKからも何れ連絡が
あると思いますので宜しくお願いします。」
「そうですか、解りました、其れと、皆さんも体調管理は充分に気をつけて下さいね、ご苦労様でした。」
この様にして、山田とユーリーを始めとする設計チームの会議は終わったのでした。
その頃、機構にウイルソンがドクターKと話しをしていたのです。
ドクターKが言いました。
「ウイルソン中佐、先日、日本の山田少佐が宇宙戦艦を如何しても必要だと言われました。」
ウイルソンが聞いたのです。
「日本の山田少佐が言われたのですか、その宇宙戦艦とはどの様な宇宙船なのですか。」
「私はユーリーに聞きました、すると、彼からは、その宇宙戦艦の話は無かったのですが、進行方向には無数の岩石や小惑
星が有ると言うのです、その小惑星などを排除する事が民間船の航行には非常に大事だと言うのです、私はユーリー達、設計
チームが日本に行き山田少佐から直接話を聞き参考にして欲しいと言いました、ユーリー達は、今頃、山田少佐と会議をして
要ると思います。」
その頃、機構にウイルソンがドクターKと話しをしていたのです。
ドクターKが言いました。
「ウイルソン中佐、先日、日本の山田少佐が宇宙戦艦を如何しても必要だと言われました。」
ウイルソンが聞いたのです。
「日本の山田少佐が言われたのですか、その宇宙戦艦とはどの様な宇宙船なのですか。」
「私はユーリーに聞きました、すると、彼からは、その宇宙戦艦の話は無かったのですが、進行方向には無数の岩石や小惑
星が有ると言うのです、その小惑星などを排除する事が民間船の航行には非常に大事だと言うのです、私はユーリー達、設計
チームが日本に行き山田少佐から直接話を聞き参考にして欲しいと言いました、ユーリー達は、今頃、山田少佐と会議をして
要ると思います。」
その頃、機構にウイルソンがドクターKと話しをしていたのです。
ドクターKが言いました。
「ウイルソン中佐、先日、日本の山田少佐が宇宙戦艦を如何しても必要だと言われました。」
ウイルソンが聞いたのです。
「日本の山田少佐が言われたのですか、その宇宙戦艦とはどの様な宇宙船なのですか。」
「私はユーリーに聞きました、すると、彼からは、その宇宙戦艦の話は無かったのですが、進行方向には無数の岩石や小惑
星が有ると言うのです、その小惑星などを排除する事が民間船の航行には非常に大事だと言うのです、私はユーリー達、設計
チームが日本に行き山田少佐から直接話を聞き参考にして欲しいと言いました、ユーリー達は、今頃、山田少佐と会議をして
要ると思います。」
「ドクターK、私は宇宙の事は解りませんが、山田少佐に言われる宇宙戦艦の話は大変重要な話に成ると思います。」
「中佐、私は山田少佐が言われる、宇宙戦艦に設置する武器の事でお話を聞きたいのです。」
「ドクターK、その武器の事なのですが、私の手元にある資料には宇宙で使用出来る武器は有りません。」
「中佐、ユーリーが言うには、大型のレーザービームを設置すれば如何といましたが、そのレーザービームを使用して小惑星
などを排除する事は可能なのですか。」
「ドクターK、其れは可能だと思います、問題は大型レーザービームをどの様に設置するかです、全てのレーザービームを
レーダーと直結作動する事が良いと思います、自動で作動する事で進行方向に有る小惑星は全て排除出来ると思いますが。」
「中佐も、その様に思われますか、私も中佐と同じ考え方なのですが。」
「ドクターK、大きな問題があります、このレーザービームを数基、其れとも、数千いいえ、数万基設置すると成れば、宇宙船
の電力は不足します、全てのレーザービームを使用する事は大変なリスクを伴います。」
「私もその事を考えました、例え、宇宙戦艦とは言え、多くの人達が生活します、その多くの人達が生活出来る事も大事だと
考えるのです、大型では無く、小型にすればと思いますが。」
「ドクターK、大型でも小型でも同じだと思います、小型化にしても、その小型レーザービームを設置すれば同じ結果に成ると
思います、私も世界中の軍事関係に連絡を入れていますが、今日まで良い返事はありません。」
「中佐、レーザービームの他に何か良い方法はありませんか。」
「私は軍人ですので与えられた武器での事だけを考えています、今の地球に有る武器は使用出来ないと思うのです。」
「中佐、私は今回宇宙戦艦の話を聞いた時、何か不安を感じました、、其れが、現実の問題と成って来ました、私の無力さを
思います、私自身は、如何する事も出来ないと言う事ですね、本当に悲しい事です。」
「ドクターK、私も同じです、山田少佐が考えられた宇宙戦艦には賛成ですが、最終の武器の事を考えると、今の地球では
何も出来ないと言う事ですね。」
「中佐、私は、何か、別の方法が有ると信じています、其れで無ければ、今回の移住計画が失敗に終わります。」
「確かに、その通りだと思います、今までの状況と違い、地球に住む人類全体の事ですから。」
「そうなのです、私はあの巨大惑星が、この太陽系から遥か遠くを通り過ぎて行く事を願っています、観測では今の状態に
変化は有りません。」
「今回、ドクターKが総責任者と成られた事に、私達、軍関係者も内心安堵して要るのです、私は勿論、ドクターKの弟子
としても同じ気持ちなのです。」
「中佐、有難う、私が、本当の総責任者としての役目は、人類全ての人達が移住できれば最も良い事だと思っています。
でも、現実を考えると、その様な事は出来ないでしょう、其れでは、何も私が、総責任者で無くても良いと思う時もあります。」
「ドクターK、私は軍人としてで無く民間人として考えても、今、現在地球上で最高の総責任者としての人物だと思うのです。」
「其れは、何れ、解る事だと思います、今は、今回の移住計画を何事も無く、第二の地球に辿り着く事だけを考えています、
その為には宇宙戦艦を完成させたいのです。」
「ドクターKの心労は私が理解出来る事はありませんが、どの様な事が有っても私がサポートします。」
「中佐、之から、どの様な事態に発展するか解りません、今まで以上に負担をお願いするか解りません、その時はどうか
宜しくお願いします、其れと、先程の宇宙戦艦の事ですが、日本で会議が終わり次第機構に戻って来られると思います。
その時には中佐も入って頂き、山田少佐の考えて折られる宇宙戦艦の話を聞いて欲しいのです。」
「ドクターK、解りました、私もスタッフの一員として参加させて頂きます。」
「中佐、その時には、宜しくお願いします、其れと、平行してですが、レーザービームに変わる何か良い方法を考えて頂きたい
のですが、之は、私達の専門以外の事なので、何卒宜しくお願いします。」
「ドクターK、私もその事は理解しています、早急に検討したいと思います、私は山田少佐に直接聞きたい事がありますので、
今からでも連絡を入れたいと思います。」
「中佐、どの様な事なのでしょうか。」
「山田少佐がどの様な、訓練計画を立てて要るのかを知りたいのです。」
「其れは、宇宙船建造に就く作業員の訓練でしょうか。」
「勿論、その事もありますが、山田少佐が宇宙戦艦の事を考えて要る、本当の狙いを知りたいのです。」
「其れは、ユーリー達が聞いて要ると思いますが。」
その時、山田からドクターKに連絡が入ったのでした、
「ドクターK、山田です、少しお話があるのですが、宜しいでしょうか。」
「山田少佐、私も、今、連絡をしたいと考えていました、丁度、此処にウイルソン中佐も居られます、山田少佐が言われた宇宙
戦艦の事で話をしていました、実はウイルソン中佐が直接お話を聞きたいそうなので、先にウイルソン中佐と変わります、私と
の話はその後でも宜しいでしょうか。」
「勿論、私は別に宜しいですが。」
ドクターKがウイルソンと変わりウイルソンが聞いたのです。
「山田少佐、お久しぶりですね、先程、ドクターKから聞きました、宇宙戦艦の事ですが、少佐は何故宇宙戦艦を考えられた
のですか。」
「ウイルソン中佐、之は、私個人の考え方なのでまだ細部に渡る事まで考えていません、私はウイルソン中佐と同じ軍人
です、私達、軍人は民間人を守る事が最大の任務だと考えています、今回の移住計画には多くの民間人が参加すると思う
のです、私達、軍人は何時でも対応出来る様に日頃厳しい訓練をしていますが、今回だけは今までの訓練方法では対応出来
ないと想定して要るのです。」
「少佐、その為の訓練なのですか。」
「具体的には何も決めていませんが。」
「そうですか、其れと、宇宙戦艦の事ですが、少佐は何か本当の事を考えての話なのですか。」
「その事なのですが、私もドクターKの発表以来、宇宙に付いて勉強をしました、宇宙船がどの方向に行くか、其れも、私には
解りませんが、宇宙には無数の小惑星が現実に存在して要るのです、この小惑星が多くの人達が乗る民間船に衝突すれば
多大な損害を受ける事は確実だと思います、私は小惑星を排除する事が軍人の役目だと思って要るのです。」
「少佐の話を聞き、私は改めて今回の移住作戦を是非共成功させたいと思いました。」
「中佐、私はドクターKの考えに思い浮かべるのです、私達、軍人が民間人を守り、そして、第二の地球に民間人の人達全員
が何事も無く無事に到着する事、更に、この民間人の人達にはその様な宇宙戦艦が存在した事を無理に知らせる必要は
無いと思うのです。」
「少佐、何故、知らせる必要は無いのですか。」
「其れは簡単です、宇宙に行く事だけでも多くの不安があると思うのです、私は、必要以上に民間人を不安にさせる必要は
無いと思うのです、宇宙船と言う隔離された場所に入り普通の生活をする事がどれ程不安に成るか想像出来ますか、青空も
無ければ、自然の風も有りません。 その様な状態の時に、巨大な宇宙戦艦の存在を知らせた時、民間人は戦争が起きる
のではと思うでしょう、勿論、宇宙船に民間人が乗る前には説明があると思います、民間人の中でも今回ドクターKが発表され
た事で宇宙に関心を持った人達も多いと思うのです、私の考えでは、この宇宙戦艦は民間船が発進する以前、其れも10年か
ら20年も先に発進する事に成ると思うので普通の民間人には解らないと考えたのです。」
「少佐、貴方は其処まで考えていたのですか、私は同じ軍人として恥ずかしいです、之からは、少佐が言われた事から考える
様にしたいと思います。」
「中佐、之は、私の考えなのでドクターKを始め、世界中の政府関係者の発言が良い意見に成ると思いますが。」
ドクターKが言ったのです。
「山田少佐、大変素晴らしい考えだと思います、私達以上に地球人類の為に其処までの事を考えて折られたのですね。」
「私は普通に考えただけの事です。」
、
ウイルソンが言いました。
「少佐、私は宇宙戦艦の建造を賛成致します、少佐が言われる宇宙戦艦の設計図を早く見たいものですね。」
「中佐、私はドクターKを始め機構の人達が、今、どの様な立場の状態か解りません、その事を知らずに宇宙戦艦の話を
しました。 本当は、この様な宇宙船が必要の無い事が宜しいのでしょうが、私も宇宙の事に付いて違う角度で勉強しました。
普通は障害物が無い事から物事を始めると思うのです、私は軍人ですから、障害物が有ると言う考えから入りました、では、そ
の障害物をどの様に排除すれば良いか、此処までは地球上の事です、私達、軍隊の訓練は地球上での戦いを想定しての
訓練計画なのです、今回の障害物は宇宙に有ると考えれば、普通の訓練では通用しないと思うのです。」
「少佐、普通の訓練では通用しない事は解ります、では、どの様な訓練方法を考えて要るのですか。」
「中佐、私は、今、その訓練方法を考えて要るのですが、まだ、具体的に発表出来る事はありません。」
ドクターKが聞いたのです。
「山田少佐、実は、ウイルソン中佐に宇宙戦艦に搭載する、レーザービーム以外の方法を考えて下さいとお願いしたのです
が少佐は何か考えがありますか。」
「ドクターK、私は、その事でお話をしたいのです、勿論、ウイルソン中佐が中心と成って戦艦に搭載する武器を考えて頂きた
いのですが、例えば、レーザービームを搭載するにしても、レーダーと直結し自動で作動する事を前提とした自動式は、私は
賛成出来ないのです。」
ドクターKが言ったのです。
「少佐、その事に付いて、私は今までの話の内容で解りました、ユーリー達が戻り次第設計に入ると思いますが、少佐の話
が重要だと思います、ウイルソン中佐にも設計段階から参加をお願いしていますので心配要りません。」
「ドクターKから作業員の訓練に参加する方向での話しがありました、私達、日本隊の訓練施設でその作業員を訓練する事
に成っています、此処での訓練が終了次第アメリカ海軍の水中訓練施設に行く事に成るのですが、中佐はアメリカ人作業員を
訓練されて要ると聞いています。」
ウイルソンが言ったのです。
「先日、私達はアメリカ人作業員の選考を実施しました、重い刑に服して要る者達を中心に選び、今は陸軍の施設で訓練に
入っていますが、彼らは、私達の想像以上に体力が落ちています、体力を付ける事から始める必要がありますね。」
「私も中佐の考えに同じです、選考する時から訓練方法を考え無いと良い方向に行かないと思います。」
「アメリカ人でも日本人でも、之は、同じ事が言えると思いますね、訓練教官は軍人ですが、相手は長い刑務所生活で体力
が落ちて要るのです、私は特別に食事から入る方法にしました、彼らも食事に関しては満足すると思いますよ。」
「中佐、有難う御座います、私もその方向で行いたいと思います。」
「少佐、私から、お願いですが宜しいですか。」
「中佐、私に出来る事が有れば協力させて頂きます。」
「そうですか、スナイパー訓練の事ですが、少佐が特別訓練を終了されましたら、私達、アメリカ軍からも訓練に参加をさせて
欲しいのですが。」
「中佐、私で良ければ。」
「其れは、有りがたいです、その時には、宜しくお願いします。」
「中佐、解りました、私から連絡させて頂ます。」
「無理なお願いですが。」
「別に無理では有りません、人類の為ですから。」
「少佐、之からは、スナイパー訓練を全てお願いしたいのです、私は宇宙戦艦の事で此方に居ますので。」
「中佐、宇宙戦艦の件、宜しくお願いします。」
「解りました、其れではその時に連絡します。」
山田との話は一応終わり、再び、ドクターKとの話が始まったのです。 山田はドクターKと話は後日にすると言うのでした。
ウイルソンが聞いたのです。
「ドクターK、私は山田少佐が、どの様な方法で訓練をされるのか解りませんが楽しみにしています、其れより、私達、アメリカ
人が考え付かない方法かと思いますが。」
ドクターKが答えたのです。
「私にも山田少佐が、どの様な方法で訓練されるのか解りません。 其れよりも、中佐、本当に宇宙戦艦は建造可能と思わ
れるのですか。」
「私も、その事で、今後の民間船の運命が決まると思うのです。」
「其れは、大きく考えても地球人類の運命と言う事に成りますね。」
「ドクターK、私はその様に思います、宇宙戦艦が完成しても、民間人には発表出来ないと言う事を山田少佐が言われました
私も山田少佐の意見に賛成です、民間人は第二の地球を目指す希望が有ります、今回の移住計画はドクターKが言われる、
人類が生き残る為です。 私達、軍人は地球人類を助ける為には、どの様は困難が起きても民間人を守る義務と言うか、任務
と成ると思うのです。 民間船が発進する以前に宇宙戦艦は発進するので普通の人達は解らないと思います。 山田少佐が
言われる、第一号の宇宙船が完成次第宇宙戦艦の建造に入る事が得策だと思います。 そして、私は、この宇宙戦艦の設計
には軍事関係者も参加して協議出来れば良いと考えています。」
「中佐、私も同じ考えです、問題が有るとすれば、レーザービームの小型化と、其れに電力の消費をどの様に少なく出来るか
と言う事に成ると思うのですが。」
「この問題は簡単に解決出来ないと思うのです、民間の企業に依頼する事も必要だと思うのですが、之は、外部に流失しな
い事が当然なのですが、何処まで、秘密に研究が出来るか其れが大変困難な事に成ると思うのです。」
「中佐、私もその事が流失しない事を願うのです、機構でも独自に研究に入る事にします、其れには、専門家チームで行いた
いと思うのです、ユーリー達が設計の当初より外部からの連絡が通らない方法を考えます、民間船の設計に間しては外部との
連絡は何時でも可能な方向に致します。」
「ドクターK、其れでも外部に情報が流失した時は、どの様に説明されるのですか。」
「其れは、簡単です、私が説明致します、この戦艦に付いては秘密にしていたのでは無いと言いますよ、私は別に心配は
していません。」
「ドクターK、私は、レーザービームに代わる兵器が出来れば大変良いと思いますが。」
「中佐、まだ、時間は有ります、急がずに行って下さい。」
「ドクターK、解りました、其れでは、私は、一度帰隊します、宇宙船建造作業員の事も有りますので失礼します。」
「中佐、お願いします。」
ドクターKとウイルソンの話は終わり、ウイルソンは機構を後にするのです。
ドクターKは暫く考えるのでした。
多くの民間人を第二の地球を目指す旅に出る、果たして時期は何時頃に成るのか、其れよりも、民間人が宇宙船での生活
する為に必要な食料を始め、飲料水など多くの問題が山積の状態なのです、だが、今は、ユーリー達が機構に帰った時から
宇宙船の設計に入れるのです。
そして、ドクターKは、其のまま深い眠りに入り、明くる日の朝、突然連絡が入ったのです。
其れは、ユーリーからでした。 ドクターKは久しぶりに深い眠りで朝まで寝込んだのです、先ずは、熱いコーヒーを入れて目
を覚ますのでした。 そして、暫くしてユーリー達が部屋を訪れたのです。
ドクターKはウイルソンに連絡を入れ到着を待つのです。
そして、1時間後、全員が揃いユーリーの報告を聞くのでした。
ユーリーからの報告です。
「ドクターK、早速ですが、山田少佐から宇宙戦艦の詳しい説明を聞いてきましたので、報告致します。」
と始まり、山田との会話を録音した内容を全員で聞くのでした。 設計チームは機構に帰るまでの長い時間、機内で彼らは
宇宙戦艦をイメージしたイラスト数十枚を書いていました。 そのイラストを、ドクターKを始め全員に見せたのです。
すると、ウイルソンが言ったのです。
「ユーリー、このイラストは、山田少佐との会議での内容を元に書いたのですか。」
ユーリーが答えました。
「勿論です、私を含め、帰りの機内で作成したのですが、何か問題でも。」
「問題と言う事では無いのですが、私も山田少佐と話しをしましたが、私達が考える以上に山田少佐は今回の宇宙戦艦に
付いて真剣に考えて要る事が解ったのです。」
ドクターKが聞いたのです。
「ユーリー、このイラストでは、私が想像した以上に巨大戦艦ですね。」
ユーリーが言ったのです。
「其れは、私も同感です、山田少佐が言われるには、この宇宙戦艦が数隻必要だと言われました、更に、小型戦艦も多く必要
も必要だと言われました。」
ドクターKが聞いたのです。
「ユーリー、其れは、何故ですか。」
「山田少佐は、私の想像以上に移住計画に対し真剣に考えています、簡単に説明します、先ず、この先頭艦です、数年以上
前か、数十年前に発進した、この戦艦で民間船の航路を開くのです、そして、民間船の周りを小型戦艦で防御体制を作りす、
最後部にも大型の戦艦を配置するのです、勿論、民間船の先頭は大型の戦艦です。」
ウイルソンが聞いたのです。
「其れでは、超巨大な宇宙船団の周りを、多数の戦艦で防御体制を作り航海すると言うのですか、之は、本当に大変な作戦
に成りそうですね。。」
ユーリーが言いました。
「山田少佐が言うには、宇宙に存在する小惑星や岩石は何処から来るか解らない、その為にも、十分な用意をする必要が
あると言われました。」
ドクターKが聞いたのです。
「私は、山田少佐が言われる事が解ります、山田少佐は何時でも、何処でも、民間人を守る、之が、軍隊の任務だと、この
民間人を守る為にはどの様な犠牲を払っても仕方が無いと。」
ウイルソンも言ったのです。
「確かに、私達、軍人は民間人を守る事が最優先だと考えます、その為であれば、私も同じ事をしますね。」
ユーリーが言ったのです。
「其れで、問題が有ります、この宇宙戦艦に搭載予定のレーザービームの事なのですが、排除する小惑星や岩石が無数
に有ります、この装置には大量の電力が必要なのです、宇宙船が巨大な発電所と成ります、艦内での生活に必要な電力が
不足する事も予想されるので、更に、大量の飲料水の確保と空気の補給を考えますと、発電能力を上げる必要が有るの
です。」
ドクターKが聞きました。
「この、戦艦一隻で何基の発電所が必要だと思われますか。」
ユーリーが答えました。
「普通の生活では予備も含めて、三基も設置すれば良いのですが、この巨大戦艦には10基以上が必要と思うのです。」
ウイルソンが聞いたのです。
「10基以上も必要なのですか、其れは、勿論、予備も含めてですね。」
「勿論、艦内の生活用に3基が必要と考えます、レーザービームには5基が必要とすれば2基以上が予備と考える事が妥当
だと思うのですが。」
ドクターKが聞いたのです。
「この宇宙戦艦を含め、多数の軍艦が必要だと考え無ければ成らないのでしょうね。」
ユーリーが言ったのです。
「山田少佐はその様に考えていますね、第二の地球に向かう方向にどれ程の小惑星や岩石が存在するか解らない、その様
な状況では最低限必要な艦船だと言われました。」
ウイルソンが聞きました。
「山田少佐の言われるスナイパーの訓練は大変重要に成ると言う事ですね、其れで、宇宙戦艦の設計図は何時頃出来る
のですか。」
ユーリーが聞きました。
「その事で、中佐に聞きたいのです、基本と成る宇宙船は出来ます、宇宙戦艦も同様で宜しいでしょうか。」
ウイルソンが言ったのです。
「私は同様の宇宙船で良いと思います、問題は発射装置を何基設置するかです。」
ユーリーが言ったのです。
「山田少佐も同じ様に言われました、1基当たりの射程角度と関係するので検討して欲しいと言われました、其処で、角度を
90度と考えました。」
ウイルソンが言いました。
「私は、其れで良いと思います、至急、設計図の作成に入って下さい。」
ユーリーが答えました。
「中佐、解りました、早急に図面を完成したいと思います。」
ドクターKが言ったのです。
「ユーリー、この設計図は大変重要な設計図に成りますね、私は専門的な事は解りません、私に、何か手伝う事があれば
何時でも言って下さい。」
ユーリーが答えたのです。
「ドクターK、有難う、私は今回、山田少佐と話をしましたが、私が思って要る以上に山田少佐は先の事を考えています、今頃
は山田少佐が最初の訓練に入って要ると思います。」
ウイルソンが言いました。
「私も、その様に思います、其れで、設計図の話ですが、軍艦でも多くの女性が乗艦する可能性が有ると思います、私は男性
の事ばかり考えずに多くの女性の事も考える必要があると思うのです、私は、機構のキャサリンが最適だと思うのですが、
キャサリンは機構の女性達を纏める事が出来ます、彼女が私達のチームに参加して要るだけで大変助かるのですよ。」
ドクターKが答えたのです。
「私も同じ考えです、既にキャサリンには設計チームに参加する話しをしています。」
ウイルソンが言いました。
「ドクターKは、何時でも私達の考える事の先を読んで行かれるので助かります。」
ユーリーも言ったのです。
「確かに、そうですね、私は何時も感心していますよ。」
ドクターKが言いました。
「私は、その様な先の事は考えていませんよ、全体を考える事にしています、皆さんには何時でも助けて頂いています、私の
出来る事は多く有りません、皆さんの苦労を考えると、私は助手的な存在で良いと思っています、此処の全員は有能な人達
だと何時も思っています、各分野の専門家ですから、其れに私は女性の存在は大きいと思っています。」
ウイルソンも言ったのです。
「ドクターK、私達の軍隊でも多くの女性が居ます、勿論、多くの女性幹部も居ます、彼女達は女性の立場だけで無く、何時も
全体を見ています、今は女性の存在が無ければ世界中が多くの困難に遭遇しても解決出来ない時代ですから、人類が生き
残る為にも多くの女性達が活躍出来る場所が必要だと思います。」
ユーリーも言ったのです。
「この機構の半分は女性ですからね、男性だけの考えで物事を進めると大きな損失に成りますね、私は、今回の宇宙船の
設計するに当たり、機構の女性から出来るだけ多くの意見を聞きたいと思っています、女性の立場で物事を考える事は
大事だと思うのです。」
ウイルソンが言いました。
「女性を敵に回すと本当に怖いですからね。」
全員が笑うのでした。
ドクターKが言いました。
「私達、男性は女性の手の平の上で踊らされて要るのですね。」
また、笑うのです。
更に、ドクターKが言いました。
「考え方の違いは何時の時代でもありますね、でも、何時でも戦を始めるのは男性ですね、その男性を優しく見る事が出来る
のが多くの女性だと思うのです、ユーリーにお願いします、女性の意見は出来るだけ多く取り入れて欲しいのです、私達、男性
が考える以上に女性は物事を現実的に見ると思うのです。」
ユーリーが答えました。
「ドクターK、解りました、私も同様に考えています。」
ドクターKが言ったのです。
「ウイルソン中佐、早急にレーザービームが使用出来るか検討して欲しいのです、其れと、宇宙船建造の作業員を特別訓練
して欲しいのです、全員が作業員として宇宙に行く様にお願いします。」
ウイルソンが言いました。
「ドクターK、訓練は既に開始しています、でも、彼らは体力が落ちていますので、その体力を先に回復する事が大事だと
思っています、今は、軽い運動から初めています。」
ドクターKが言いました。
「其れは本当に大変な事ですので、宜しくお願いします、山田少佐も、今頃、人選に入って要ると思います。」
ウイルソンが答えたのです
「山田少佐も大変だと思います、スナイパー訓練と作業員の訓練を同時進行されるのですから、その点、私は、アメリカ人
だけの事を考えれば良いのですから。」
ドクターKが言いました。
「中佐も、大変だと思いますよ、宇宙戦艦の事も有りますので、私達も、之から多くの問題を解決しなければ成らないと思いま
す、之から、どの様な問題が起きるか予想も出来ませんからね。」
ウイルソンが聞きました。
「本当に、その様な事に成るのでしょうか。」
ドクターKが言ったのです。
「中佐、今回、私達、地球人類が始めて経験する事なのです、之だけは、誰も予想出来ないと思うのです、今、世界中の
天文台の専門家が巨大惑星の軌道と再接近時期の観測と計算していますが、この結果も早急に報告を頂たいと願っているの
です、私達の仕事は結果が出てからでは遅いと思うのです、後数ヶ月か遅くとも数年で結論が出来ると思います、其れまで
私達、全員が全力で取り組む事が大事だと思います、宇宙船の建造には時間が必要だと思います、其れでも、私は安心して
います、皆さんの苦労は、確かな結果として残ると思うのです、その為、今が最も苦難の時期だと考えます。」
ユーリーが聞いたのです。
「ドクターK、私は、今までの人生で、これ程、充実した時間はありません、確かに、宇宙飛行士の訓練を今思いだすと、多く
の苦しい時期がありました、その時は、何も考える必要など出来ない状態であったと思うのです、でも、今は、その時、経験が
生きています、私は、当時の教官に感謝したいですね、でも、ドクターKの困難を思うと、私など、まだ楽だと思うのですが。」
ドクターKが言いました。
「ユーリー、其れは違うと思うのです、私は、皆さんの様に直接現場での仕事は有りません、私の仕事は皆さんのお手伝い
だと思っています、皆さんの協力があるから私は仕事が出来るのだと思います、この機構を含めた世界中の人達が一人でも
多く移住出来れば、私の仕事は済んだと思います、私が、子供の頃に発見した、あの巨大惑星が今、人類を苦しめて要るので
す、私以上に、苦しむ人達の事を考えると、私の、仕事はそれ程重大だと思いません。
ウイルソンも言ったのです。
「確かに、ドクターKの言われる事は当然だと思います、私も軍人としてで無く民間人と成った時に、今の状態を理解出来ない
と思いますね、ユーリーが言われる様に、私も、今は人生で最高に充実した時間を過ごして要ると思います、私が今まで行って
きた訓練が何れ役に立つ事を願っています、ドクターKが発表された時から私の人生は変わりましたよ、でも、私以上にこの
変化を受け最大の難問である、民間人を無事に第二の地球に送り届けるには宇宙にある無数の小惑星や岩石をどの様に
排除するかと言う事を考えられた山田少佐だと思います、山田少佐は軍人で有りながらドクターKの発表以来、宇宙の事を
研究されたと思うのです、私は、同じ軍人として山田少佐を尊敬しますね。」
ドクターKも言ったのです。
「中佐、私も同感ですね、私は宇宙の事を知って要る積もりでしたが、山田少佐は私達と違う方向から宇宙を研究されて
いたのですね、私は民間人の安全を考えていましたが、更に、先の事を考えていたのが山田少佐ですね、本当に頭が下がり
ますよ。」
ユーリーが言いました。
「私も同感です、私達、宇宙飛行士は宇宙の事を知って要ると思い込んだだけの事ですね、私を含め、誰も宇宙戦艦の事
など考えもいませんでした、普通に宇宙船を作り民間人を乗せるだけの事考えていました、岩石や小惑星の存在は知っていて
も、その損害を受ける事など最初から頭の中に有りませんでしたから。」
ウイルソンがユーリーに聞いたのです。
「ユーリー、貴方は火星まで誰よりも多く行かれたと思うのですが、人類がその先に存在すると言われる、第二の地球まで
に小惑星はどれ程存在するのですか。」
ユーリーが答えました。
「中佐、地球から今まで数え切れない衛星を人類は打ち上げてきました。 その残骸も無数に点在しています、小さな物でも
数センチから大きな物に成ると数十メートル以上の残骸が有るのです。 その残骸も時速4万キロ以上で飛んで要るのです、
この残骸の殆どが金属で出来ていますので全てを排除する事は不可能だと思うのです、でも、この残骸は地球の上空だけ
ですから心配は無いのですが、問題は太陽系の外に出た頃からではと思うのです、勿論、太陽系にも無数の小惑星は存在
していますが、之は、何れ解決出来ると思います。 既に、22世紀頃には太陽系に存在する無数の小惑星は観測されていま
す、山田少佐は、この小惑星が宇宙船に衝突すれば多大な損害が出ると考えられたと思うのです、私も始めはその小惑星が
衝突する事は想定していませんでした、山田少佐が言われる事は大変重要だと思います。」
ウイルソンが聞きました。
「ユーリー、その小惑星が衝突すると、どの様に成るのですか。」
「私は宇宙飛行士ですから、専門的な知識は有りません。 其れでも、予想は出来ます、この太陽系に存在する殆どの惑星
は破壊されると思うのです。」
ドクターKが言ったのです。
「あの巨大惑星はこの太陽系の何れかの惑星に衝突する事には間違い無いと思うのです。 私が今まで調べた内容での
予想なのですが、巨大惑星の破壊力は想像以上だと思います、之は、私が考えた事なのですが、火星上空の基地より、まず、
進行方向に向かって直角に進み、安全な距離に行った所で方向を変え、第二の地球に向かえばと考えたのです。」
ウイルソンが聞いたのです。
「ドクターK、では、その距離はどの位なのですか。」
ドクターKが答えました。
「今の段階では解りません。 まだ、巨大惑星が太陽系のどの惑星に衝突するか解らないのです。」
ユーリーが言いました。
「私は思うのですが、この太陽系に有る、惑星群が巨大惑星の衝突時に一直線上に成れば宇宙船が受ける損害が少なく
成ると思うのです、各惑星群が大きな損害を受けると考えればですが。」
ドクターKが言いました。
「ユーリーの考えに、私は理解出来ますが、今の状態では予想だけの事だと思うのです、私の手元には世界中の天文学者
から報告が届いています、でも、この内容を見ると殆ど同じ内容なのです、更に、調査を必要としています。 この議論を何時
までも続けていても同じだと思います。 皆さんには、之から、大変な仕事が待っています、本当の戦いは之からです。 是非と
も宜しくお願いします。」
ドクターKが言った後全員が部屋を出たのです。
そして、ドクターKは暫く考えたのです。
この地球に住む人類を含めた殆どの生き物は巨大惑星の犠牲に成るだろう、だが人類だけでも犠牲を少なくしたいのです。
勿論、その人類も殆どが犠牲に成るだろう、だが、どれだけの人類を助ける事が出来るのか、之は、本当に解らない。 10億
人か、其れとも20億人の人達が助かるのか、其れも今は解らない、そして、本当に第二の地球は存在するのか、今、この太陽
系と同じ様な惑星群がこの銀河の何れかに存在するのか、ドクターKは悩むのでした。 其れでも世界中は確かに動きだした
のです。第二の地球を目指す為の宇宙船建造の進むのです。 之は、人類が生き残る為には最後の手段と成るのだと。