その6 作物は出来るのか、薬草は
其れから、ドクターKは明日の会議内容も検討するのです。 明日は農業の問題でドクターKからも信頼の厚い大高が会議
に出席し話しをする事に成っているのです。 勿論ですが、大高の考え方が全てでは無いのです、大高は世界中の食生活を
研究、そして、野菜や穀物類、更に、薬草まで幅広く研究と実験をしているのです、後は大高に任せる事が今は最適なのかも
知れないのです。
そして、会議当日と成ったのです。
会議場には既に、多くの人達が集まり会議開始を待っているのです。
世界中の人達が協力する事がどれ程大事で有るか明白な事実なのです。
そして、ドクターKが最初の発言を行ったのです。
本日は農業問題に関する議題なのですが。 その前に、日本政府から提案された宇宙船建造に就かれる作業員の件なの
ですが、私は有る人物に聞きました、その人物は、私の古い友人なのですが、彼は普通の人達が思っている以上に訓練は
過酷だと言っています、軍隊の訓練を長い刑務所生活をしている服役中の人達が、果たしてこの過酷な訓練に耐える事が
出来るか、其れは誰が考えても解る事で半数の人達が残れば良いと言うのです。 基礎体力作りに早くて半年、更に地上訓練
は厳しい訓練に成るので最終的に残る人は、またその半分と成るでしょうと言われました、そして、地上訓練が終れば今度は、
水中訓練に入るのです、其れも、宇宙船建造と言う通常の訓練では無い特別訓練をする必要があると言うのです。 水中訓練
は宇宙服着用して宇宙と同じ作業訓練を行うのです。 勿論、専門のサポートは付きますが、この訓練は本当に過酷だと言い
ました。 宇宙服を着ると動きは鈍く成り、更に、多くの制約があるのです。 一番の問題は生命維持装置が何時間持つか
解らないと思うのです。 一度、この宇宙服を着て宇宙に出ると数時間は宇宙での作業に入る事に成るのです、その作業時間
が長い時間に成ると生命を落とす事に成るのです、早い時点で船内に戻る事が必要だと思います、先の訓練を受けた人が、
この水中訓練で、更に、人数が少なく成ると考えられると言うのですが。 皆さん、私は思うのです、全ての宇宙船を彼ら
服役中の人達に任せて良いのですか、其れも、人類の滅亡につながると言う時にですよ、確かに普通の生活をされている
人達に突然、明日から貴方は宇宙船建造の訓練に入りますので集まって下さい。 と言われても誰も承諾出来ない事は良く
解ります、でも世界中の人達の運命を全て任せて良いのですか。 問題は皆さんの気持ち次第だと思います、今は日本政府
の提案を受け、数日以内に書面を作り。 日本とアメリカの2カ国で服役中の人達に説明します。 そして、集まった人達の
訓練に入る予定です。 どれ程の人達が集まるか解りませんが、私達は全力を注ぎ、この宇宙船建造の作業員早く決定して
訓練に入りたいと思います。
以上、この話は終ります。
続きまして、昨日、農業問題に関する質問がありました、この質問に関する事で私の古い友人を紹介します。 彼は世界中
の食べ物を研究し、実験農場を開き、化学肥料を使わず多くの収穫を目指す専門家です、更に、薬草の研究も同じ様に手懸
けています。 其れでは、彼を紹介します。 大高さんです。 其れでは、之から話して頂ます、大高さん宜しくお願いします。」
そして、紹介された大高が話しを始めたのです。
「今、紹介されました大高です。 私は昨日、ドクターKから今回の移住計画に対し、果たして宇宙船の中で多くの品種と
多くの収穫が出来るか問題だと聞きました。 私は、未だ宇宙船の中で果たして農場が出来るのか解らないのです、穀物から
野菜、更に、果物や薬草までが化学肥料を使わず、どれ程、収穫出来るか問題なのです、大昔の書物の中から之なら宇宙船
の中でも栽培が出来るであろうと思われる内容を探しています。 勿論、化学肥料も無い時代の話なのです。 その当時の、
人達は其れこそ先祖から受け継いだ方法で、更に、自然と闘いながら、少しでも多くの収穫出来る作物を育てていたのです。
土壌の中に住む生き物との共存共栄なのです。 勿論、全ての生き物が作物を育てているとは限りません、良い作物だけを
残す事は不可能だと思うのです、問題は土壌では無いのです。 一番の問題は人間だと思うのです、人間は必要も無い生物
を捕らえ、その生物の皮だけを必要と考えていた時代もありました、更に、人間は自らの生きる為とは違う物を望む事で作物に
必要な良い生き物まで無くしたのです。 宇宙ではその様に必要な生き物を無くす様な農業は出来ないと考えています。
人間も他の生き物も共に生きる為の作物作りを目指したいのです。 薬草にしても同じ考えなのです、地球上には多くの
薬草があります。 この薬草は人間だけの物では有りません。 動物たちも体調が悪い時には動物に適合した薬草を食べて
いるのです、私はドクターKから依頼を受け宇宙船の模型を作り内部は外気を遮断した状態で作物の育成を今もしています。
この状態では同じ作物を作ると言う事は出来ないのです、何れの国家に属されている農家の人達は土の重要性は理解され
ていると思うのですが土壌自体も自然の一部で生き物だと言う事なのです。 私達のチームは大昔の農法を、今、一度再現する事にしたのです。 勿論、化学肥料を使用するので有りません。 再生能力と時間は劣るのですが、本来、土壌が持って
いる再生能力を引き出す事で自然農法に戻る事が出来ると確信しています。 自然農法で作られた作物は化学肥料を使用
した農法と違い、収穫量は少し下がりますが、今、考えられる方法では仕方が無いと私達のチームは考えています。
皆さんはどの様に思われますか、其れでは宇宙船では食料不足に成ると思われるでしょう、其処で私達のチームからの
提案が有るのです。 先程、大昔の書物の中に、今の、世の中の人間は食べ物を粗末にしている。 何れ、この様な食べ物を
粗末にして要ると天罰が下るであろう。 その天罰を受けない為にも人間は満腹に成るまで食べるのでは無く、八分程度で
良い、他の、動物達は生きる為に食べているが、人間、特に裕福に成ると何時の食事でも食べ物を残す人達が多く、確かに、
その人達は自らの能力で多くの資産を築き上げた事は事実であるが、その為に、食べ物を粗末にして良いとは限らない、天罰
が下る前に人間は物を大事にする事である。 特に食べ物に付いては心から感謝する事である、作物を作る人達の労力を、
に、言えば大地の恵みなのだ、この大地の恵みには感謝をする事である。 この様に書いてあるのです。 勿論、幼い子供
達には大いに食べる事を進めますよ。 この子供達が大人に成るまでには親が中心に成り食べ物がいかに大事であるか、
教える事も必要だと思うのです、この事を、何故、話をするかと言いますと、私達チームが宇宙船の中で作る作物は地球上で
作る作物の収穫量を越える事は無いのです。 勿論、作物の収穫量を増やす事は考えていますが、地球の様に土地を新たに
耕作地として作る事は簡単には出来ないのです。 移住される人達の人数も解らない状態で作物を育てる宇宙船が何隻建造
されるのか、今の段階では不明なのです、その為にも、今からでも良いと思うのですが、世界中の人達にお願いしたいのです、
この地球上で食生活の改善する事を進めたいのです。 私達のチームはこの数年でより多くの収穫量を目的に研究をして
います。 勿論、自然農法で取り組んでいます、皆さんの協力をお願いしたいのです。 私の話は以上ですが、何か質問が
あれば言って下さい。」
この様に大高は話をしたのです。 その話が終り暫くは静で質問は出なかったのですが、
暫くしてから、ユーリーが質問したのです。
「大高、貴方が考えている農地の事ですが、その農地の広さと、其れに宇宙船を農作物専用船と考えると、内部構造をどの
様な設計すれば良いのですか。」
大高が答えたのです。
「私達のチームが考えたのですが、農作物は大きく、そして、高くには育たないのです、確かに地球上で作る時は太陽の恵み
の恩恵で屋根を必要とせず大きく育つのですが、この農法は何処の国でも同じだと思うのです、問題は今の太陽と同じ恵みを
受ける事が出来ないのです、その為、新たな農法を確立する事が大事だと思うのです、腐葉土を作る専門の場所も必要です、
其れと作地面積の盛り土をどれ程にするのか、問題点を洗い出し早急に結論を出す方向で考えています。 宇宙船内では多く
の機械類を使用する事は出来ないと思うのです。 今の、地球の様に一部の国を除き多くの国では人手による農作業でまだ
機械農業が確立されて無い時代の農作業です。 宇宙船内では空気は特に重要です。 この貴重な空気を大量に消費する
今の、機械は宇宙船では使用出来ない事を充分に承知して欲しいのです、多くの人達が協力する事で多くの作物が生育する
のです、更に、自らが育てた作物を食べる時には感謝をし、そして、食べ物を大事にすると言う事にも繋がると思います、この
思いから、私達のチームでは内部の高さを5メートル前後有れば充分だと考えています。 宇宙船内を有効活用する事を考え
ての事です、私達は、宇宙船内部の高さを考えての事なのです、宇宙船を最大限に生かす方法を考えています。」
更に、ユーリーが聞いたのです。
「大高が言われる内部の事なのですが、平均の高さなのですか。」
大高が答えました。
「低いと圧迫感を人間は感じると思うのです、圧迫感が有れば農作業に支障が起きると思いますす、今の大人が最大の身長
が平均2メートルと考えれば、上の空間は3メートル、更に農機具を使った作業でも天上に当たる事は無いと考えるのです。」
「解りました、大高の言われる平均2メートルと考え、土の確保の事ですが、先程の説明では作物の連作は出来ないと
言われましたが、その連作が出来ないとすると同じ作物を作る為には違う場所も必要だと言われるのですか、其れと、腐葉土
と、更に、土を作る専用の場所が必要だと言われました、この専用の場所では作物を作る事は出来ないのですか。」
「その通りです、その場所は栄養を土に与える為の場所なのです、作物は土壌の中から必要な栄養分を吸収して育つのです
その為、土壌の中に有る栄養分が不足するのです、その栄養分を補給させる必要があります。 人間が食事する事と同じなのです、本来で有れば土壌に有る栄養分は、自然界に有る物が多く自然に補給される事が多いのですが、自然界では土壌
にはこの土に補給を手伝うバクテリアや小さな生き物が生息しています。 そのバクテリアや小さな生き物達が作る栄養分が
作る以上に作物が吸い上げるのです。 勿論、地球上では落ち葉等を分解する為の生き物を多く存在しています、この小さな
生き物を最大限に活用する場所が大事なのです、その場所が少ないと農作物の収穫が少なく成るのです。」
「解りました。其れでその場所は特別に必要だと言われるのですね。」
「勿論です、この場所は地球の様に多くの土地が有れば問題は無いのですが、宇宙船と言う地球から見れば小さな入れ物
にどれ程の耕作地を作り、どれ程の農作物を収穫するか其れが問題なのです。」
「其れでは、その専用の場所も同じ内高と考えれば宜しいのでしょうか。」
「私は同じ高さで問題は無いと思います。」
「良く解りました、其れでは全ての農地を高さ5メートルで宜しいでのしょうか。」
「私達の考えでは、5メートルというのは盛り土の上部からと言う事なのです。」
「其れでは盛り土はどれ程の高さが必要なのでしょうか。」
「盛り土は、1メートルと考えています。」
「1メートルですね、それでは内部の高さを6メートルから場所に依っては、即ち、専用の場所では5メートルと考えれば宜しい
のでしょうか。」
「私は其れで良いと思います。」
その時、ドクターKが聞いたのでした。
「大高さん、その農作物を作る宇宙船は専用の宇宙船が必要なのでしょうか。」
「ドクターK、その事で私達も、今、研究しています、移住される人数が解りません、私の考えで宜しければ。」
「大高さんの考えで宜しいですよ。」
「ドクターK有難う、其れでは私の考えを話します、大量に必要とする穀物類は専用船が必要です、其れも多く必要だと思い
ます、そして、その他の作物は専用船ではなく船団の一部と考えています。」
「大高さん、その一部と考えられる宇宙船も作物を作る専用船と言う考えなのですか。」
「ドクターK、勿論です、先程も説明しましたが、農作物には多くの人達の協力が必要に成ると思われるのです、其れでも
有る程度の機械は必要に成ると思うのですが、農作業には殆ど人手を必要とします、電力もコントロールすれば有効手段と
成ります、其れでも作物が成育するまでは多くの時間が必要なのです、機械の修理も必要に成ります、其れでも多くの人達が
協力すれば必ず良い結果が生まれると思うのですが。」
其処でユーリーが聞いたのです。
「大高、其れでは農作物に必要な宇宙船は何隻必要か考えているのですか。」
大高が答えました。
「この宇宙船は何隻が必要なのか、今は解らないのです、勿論ですが多く建造出来れば宜しいのですが、農産物がどれ程
必要か解らないのと先程も言いましたが移住人数が解らないので確実な数字は出ないのです、更に、宇宙船でどれ程の作物
が生育するのか解らないのです、全てが解らない事だらけですらかね、其れでも相当数の農作物専用船が必要な事は確かで
すね。」
ドクターKが更に言ったのです。
「大高さん、其れではその作物の他に薬草の事でも聞きたいのですが。」
大高が答えたのです。
「ドクターK、私はリー先生から宇宙船の中で薬草を栽培して欲しいと言われたのです、私もこの薬草栽培は確かに重要だと
思うのです、リー先生が言われた事なのですが、宇宙船では地球上で使用されている薬品を大量に持ち込む事は出来ないと
言われたので、私も聞いたのです、其れは何故ですかと、先生は言われました、地球上で使用している薬品には使用期限
が設定されている。 その期間が切れると薬品としての効果が発揮出来ない可能性が出ると言われました、薬草で有れば何時
でも新しい薬が出来ると思いますと。」
その時リーが会議場に到着したのです。 リーが着席すると昨日の一般人からの質問が出たのです。
「リー先生、大高が言われた薬草の事なのですが、何故、今、地球で使用されている薬は使う事が出来ないのですか。」
リーが答えたのです。
「確かに、貴方の言われる事は解ります、私も本当は、今、地球で使用されている薬を使用出来れば良いと思うのですが、
其れでは宇宙船に薬品を製造する製造機械が必要に成ります、其れも相当大きな機械です、その為の専用の宇宙船が
必要に成るのです。」
その時、他の出席者からも質問が出たのです。
「私は薬の専門化ではありません、でも製薬製造機械が有れば大量に薬の生産は出来ると思うのですが。」
ドクターKが聞いたのです。
「今、質問された方に聞きたいのですが、この薬の製造機械の事なのですが、確かに必要な事は解ります、其れは、日常
使用する薬の製造機械なのでしょうか。」
先程の質問者です。
「私はその事は良く解りませんが製造機械で有れば日常使用する薬だけでも製造出来ると思うのですが。」
リーが言ったのです。
「私は世界中にある薬草の効能を大高に依頼しました、其れと、採種もお願いしたのです、そして、この薬草の効果を知ら
べて頂いているのです、その結果、どの薬草も日常的に使用出来る薬草なのです、確かに薬草には即効性は有りません。
どの薬草も人間を初め多くの動物が日常的に何か身体の変調が起きた時に服用すれば時間を掛けてでも体内の自然治癒力
を高めるのです、私は考えました、大型の機械を導入すれば簡単ではないかでも、その機械で生産する為には多くの薬品が
必要なのです。 地球で調達出来ても宇宙で果たして調達は可能なのかと言う事なのです、大高に依頼した薬草にも即効性
はあります、遥か、大昔から人間は医学の進歩に貢献して来ました、でも之からはその医学も地球で行われていた内容とは
大きく変化すると思うのです、之は何れの国でも同じだと思うのです。 私は緊急に必要な薬品だけは宇宙船でも製造は可能
だと思うのです、でも使用する物は薬草だと考えています。 今、この薬草の調査と調剤を行っています、何れ、宇宙船の中に
も病院が必要に成ると思います、その病院の近くにこの薬品を製造する工場が出来れば良いと思うのですが。」
大高も言ったのです。
「私はリー先生から依頼された全ての薬草を今成育しています、その薬草を製薬会社で調合研究をお願いしています、
製薬会社の研究員も今懸命に努力されていますので、今、暫くの時間が欲しいのです。」
先程の質問者です。
「大高、私は薬品も大事だと思います、勿論、薬草もですが、私が一番心配なのは食料の問題なのです、私達人間は普通
一日に三度の食事をしていると思うのです、その食事に必要な作物は宇宙船で生産する事は可能なのですか。」
大高が答えたました。
「私、自身その事にどの様に答えて良いのか解りません。 但しですが、多くの作物が必要だと考えれば多くの宇宙船が
必要と成るでしょう、移住される人数に対応した生産をするには其れなりの規模が必要に成る事は勿論ですが、その為にも、
多くの人達が協力する事が大事だと思います。 数百隻か数千隻の専用の宇宙船が必要に成ると思うのです、作物を育てる
と言う事は大変厳しい作業なのです、人間は言葉で相手に伝える事は出来ますが、作物には言葉が有りません、何もせずに
いれば作物は出来ません。 毎日が真剣な仕事なのです、之は、人間以外全ての生き物に対し共通の事だと思います、同じ
種類の動物が要れば伝える方法はあると思いますが、作物には其れは無いと思うのです、土の中に根を生やして生きて、
そして、栄養は土の中から摂取するのです、動物の様に移動する事も出来ないのですよ、その移動出来ない作物を育てる
のです。 私達、人間の努力次第だと思います。」
更に、質問が出たのです。
「其れではドクターKに聞きたいのです、その作物などを作る宇宙船を多く建造出来ないのでしょうか。」
之は、ユーリーが答えたのです。
「その宇宙船建造の事でドクターKが作業員即ち宇宙船建造に必要な人達の事で調整されています。 私達、宇宙船設計
チームは多くの人達から意見を聞いて設計図を作成する事に成っています。 一度設計図が出来ますと後は宇宙船建造に関
する各種の部品製造に入る事は出来ます、最後は宇宙船建造と成るのですが、この宇宙船建造が最大の問題なのです、
地球と違い宇宙では大型の建設機械の使用は出来ません。 全て、人間の労力だけが頼りなのです、今の予定では1万人
規模の作業員が必要だと考えています。」
更に聞かれたのです。
「1万人も必要なのですか。」
之もユーリーが答えました。
「その1万人の作業員でどれ程の宇宙船を建造する事が出来るのか解らないのです、作業員と言え機械では有りません。
休息も必要なのです、食事も必要です。 当初、予定している宇宙船がどれ程の期間で完成するか今は解らないのです。」
更に聞くのです。
「其れでは民間人が乗り、移住する計画はどの様に成るのですか。」
ドクターKが言ったのです。
「今、言われた計画は巨大惑星が接近しても安全な時期の10年以上前には発進出来れば良いと思うのです、今後、十数年
を要して観測し、確実な時期を特定して行きたいと思うのです、その為には早急に宇宙船の建造を開始したいと思っています、
移住計画に付いては今も変更の問題は有りません。」
「其れでも、計画されている数の宇宙船が完成出来ないと成ればどの様に成るのですか。」
「私達が、最大の問題と考えている事があります、其れこそが皆さん、世界中の人達が最大限の協力をお願いしたいのです、
宇宙船建造の作業員に付いても日本から提案された内容で今進んでいますが、其れも完全とは行かないのです、宇宙船建造
の作業員も之から選考に入るのです、そして、訓練に入る予定なのです、私達機構の全員が努力している事は理解して欲しい
のです。」
「ドクターK、貴方に全ての責任があるとは思っていません、でも私達はドクターKの話が全てなのです、勿論、全てが解ると
は思いません、私達も協力出来る事は之からしますので出来るだけ早く宇宙船を完成させて下さい。」
「解りました、私達、機構の全員が全力を尽くしますので、世界中の皆さんの協力を是非とも御願いします。」
この時、会議場から拍手が起きたのでした。 勿論、この拍手はドクターKを始めとする機構に属する全員にであるのです。
暫くして拍手が終わり。
再び、大高が言ったのです。
「皆さん、私は医学の事は解りません、この薬草で動物実験もしています、勿論、実験ですから専門の獣医も参加しています
内臓の悪い動物、そして、怪我をしている動物などです、この動物達は私達の身近に要る動物です。 その動物達に薬草を
混ぜた食べ物を与えています、その食べ物を数日から数ヶ月食べる事でその実験動物の変化を観察しているのです。そして、
その中間報告が私の手元にありますが、始め弱い動きをしていた動物がこの薬草入りの食べ物を取る事で次第に回復して
いる様子が報告されています。 皆さん聞きたいのです、動物と人間は違うと、でも人間も同じ動物なのです、但し、少し違う
事は遺伝子が違うだけなのです。 其れと、動物の食べ物により内臓の働きが違うだけなのです、それに、皆さんはどの様に
思われますか、この実験に人間が加わる事が出来ますか、殆どの人達が実験と聞くと参加出来ないと思うでしょう、その為に
最初から動物実験をしているのです、その様な次第ですので何卒心配は無用と思って下さい。 勿論、その薬草も害は有りません。 獣医も参加していますので結果は順次報告される事に成っています。」
大高の説明で全てが解決したのでは無いが一応の目安は付いたのです。
ドクターKは次の質問を聞いたのだが、今回の説明された内容を理解したのか、其れとも解らないのか全員静にしている
のです、
其処で、ドクターKは発言したのです。
「皆さん、次の質問が無ければ本日の会議は終了したいと思うのですが、如何でしょうか。」
全員が拍手で会議の終了を了承したのです。
そして、会議は終了した。 尚、次回の会議日程は事前に知らせる事は出来ないと話したのです。