曖昧だけど正確な表現ですね ~婚約破棄のその後~
曖昧だけど正しい表現ですね。~婚約破棄~を先に読まなくてもわかります、たぶん・・・。
ここは、王城家族会議の間。豪華なリビングルームだ。
ここに居るのは、ウエハウス国王の父。王妃の母。昨日の舞踏会で婚約破棄をやらかしたキームン第一王子。第二王子の俺と王女の妹。ダージリン侯爵、婚約破棄されたシルク侯爵令嬢。宰相のアッサムの計8人。
昨夜の落とし前を付けるために集まった。
「お集まり頂きありがとうございます。これから、キームン第一王子の今後の処遇についての話し合いを行います。宰相のアッサムが司会を務めさせていただきます」
「まず昨日の舞踏会での第一王子の失態を、私の方から簡単に説明させていただきます。
デビュータントの舞踏会で、婚約者ではないアール令嬢を連れて入場。あろうことか突然の婚約破棄宣言。婚約者であるシルク・ダージリン侯爵令嬢に、事実無根のいいがかりを付けて、論破されております。
その際、シルク侯爵令嬢は婚約破棄を了承、手続きが終わり次第、婚約破棄となります」
「いいがかりとはなんだ。アールが涙ながらに訴えてきたんだ、真実だと思うだろ」
後ろ手を縄で縛られている第一王子が訴える。
「はぁ。」
王女の妹が俺に、耳打ち。
「お兄様、今のお母様の”はぁ。”は、あれですね。
”冷やし中華には、マヨネーズをかけるはずでしょ、何故、からしをかけてるの!はぁ。わかってないわね”の、はぁ。ですね」
「今度は、冷やし中華で例えるんだ。わかってないわねは、合ってるよ」
「お前はまだ、そんな戯言を言うのか。公然の場で、この国の最大派閥の娘に、いいがかりを付けて婚約破棄を迫ったんだぞ。
ダージリン侯爵が、寛容な御仁だったから助かっているが、王家が見限られ、兵を挙げられれば、われわれの首が飛んでもおかしくないんだぞ」
ウエハウス国王が、青い顔をしながら第一王子を叱っている。
「はぁ」
「お兄様、今のお母様の”はぁ”は、あれですね。
”マヨネーズは、卵と油が主成分だからカロリーお化け。摂取しすぎると、更年期の私には、顎と下腹部にすぐ脂肪が付いちゃう。はぁ、恐ろしいわ”の、はぁですね」
「冷やし中華じゃなくて、マヨネーズの方で例えるんだ。恐ろしいの種類が違うけど、うん。恐ろしいの意味だね」
「まあ、まあ、国王。第一王子には、もともと期待していなかった。今回、こんな盆暗に娘を嫁がせなくてよかったと前向きにとらえている。
で・す・が・公然の場で、いいがかりをつけ、娘を侮辱した事は寛容ならん。どお落とし前をつけるつもりか」
ダージリン侯爵は、声は穏やかだが、目が据わっている。
「はぁッ」
「お兄様、お母様の今の”はぁッ”は。あれですね。
”冷やし中華に、味変のつもりでマヨネーズをかけようとしたのに、ぶにゅと、いっぱいかけてしまった。はぁッ、ビックリ!やり過ぎた”の、はぁッですね。
「ん~。そうだね。脅しにビックリ。息子はやりすぎた。だね」
「宰相と話しあった結果、第一王子は断種、アール令嬢と共に平民に落とし、王都出禁と決めた。どうだろうか」
国王が、ダージリン侯爵にお伺いを立てる。
「そんな、私は悪い事はしていません。すこし勘違いしただけ・・・ムグムグムグ」
第一王子の口を、近衛兵が塞いだ。
「ハァ~」
「お兄様、今のお母様の”ハァ~”は、あれですね。
”マヨネーズって、酢をつかっているが酸っぱくなく、ほんのりした酸味でこってりまろやかな味。
誰が作ったのでしょ。ハァ~、罪作りだわ”の、ハァ~ですね」
「え~と、ん~。第一王子を創るって、罪を作った、うまい事言うね」
「それでは、今まで第一王子に使った国家予算が無駄になってしまう、もったいない。
遠い、大国に男ハーレムを作っている女王がいる。第一王子は顔は良い。平民に落とすより、友好の印に送る方が国益につながるでしょ」
「・・・はぁ」
「お兄様、今のお母様の”・・・はぁ”は、あれですね。
マヨネーズは、卵と油が主成分で作られているから、摂取しすぎると太ってしまう、わかっているけど美味しい。はぁ。しかたない、あきらめるか” の、・・・はぁですね」
「そうだね。息子をあきらめるは、合ってるけど、そんなに軽い話じゃないんだけどね」
処遇が決まり、近衛兵に引きずられながら第一王子が退出していく。
「さて、第一王子が居なくなったので、皇太子には、第二王子で決まりだろう。第二王子には婚約者はいなかったはず。我が娘、シルク・ダージリンと婚約し皇太子妃に、ゆくゆくは王妃にして頂きたい」
ダージリン侯爵は、国王と俺を交互に見つめた。
「ハァ!、わかりました謹んでお受けいたします」
俺は、覚悟を決めた。
俺が、豪華なリビングルームを出て、自室に向かって歩いていると、妹が追いかけて来た。
「お兄様、先ほどのお兄様の”ハア!”は、あれですね。
”昔は、UF〇焼きそば派だったけど、突如、からしマヨネーズ付きで〇平ちゃん焼きそばが販売されて、からしマヨネーズが美味しくて。からしマヨネーズ考えた人天才だな”の、ハァ!ですね」
「いや、今回の例えは違うだろ。しかも”ハァ”入ってないぞ。
さっきの俺の”ハァ”は、意気込み、敬礼みたいなもんだ」
「いいえお兄様、例え合ってます。
国が焼きそばなら、お兄様がマヨネーズにならなくてはいけません。からしのシャープな辛さのダージリン侯爵派閥を、クリーミーなマヨネーズのお兄様が、調和し、より一層、焼きそばの美味しさを際立たせる。
”雨降って地固まる”ですわ。さあ、行きましょ」
妹よ。最後までマヨネーズで例えれたな。
焼きそばを食べてたら、からしマヨネーズ考えた人天才だなと、思ったので、小説を書きました。
読んで頂いてありがとうございました。




