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第8話:涙と励ましの絆

新メンバー、美咲と凛が加わった新生スターライト☆ドリームは、新曲の発表と握手会を経て、さらに大きな一歩を踏み出す。新曲であるハードなロックナンバーを初お披露目するライブが決定し、聖奈、彩花、怜奈、美咲、凛は練習スタジオで連日ハードなレッスンに励んでいた。聖奈はセンターを譲ったものの、握手会でのファンからの応援に自信を取り戻し、新曲でのラップパートに全力を注いでいた。頭の中で、彼女は悠斗に呟いた。

「悠斗くん…新曲のライブ、楽しみだよ。ハードロック、私のラップも負けないように頑張るからね。」

悠斗が興奮気味に返した。

「聖奈ちゃん、最高だよ! ハードロックの聖奈ちゃんのラップ、絶対カッコいいよ! 俺、ファンとしてライブ楽しみすぎる!」

メンバーたちは新フォーメーションを磨き、凛がセンターとして力強い歌声とクールなダンスをリードした。美咲が明るいエネルギーで盛り上げ、彩花と怜奈が安定感で支え、聖奈がラップでスパイスを加える。練習は順調に見えたが、本番が近づいたある日、異変が起きた。いつもクールで冷静な凛が、練習後のスタジオで突然立ち止まり、手を震わせながら床に座り込んだ。聖奈が「凛ちゃん、大丈夫?」と近づくと、凛の目から涙がこぼれ、彼女は小さく呟いた。

「私…センター、無理かも…。」

メンバー全員が驚き、彩花が「凛ちゃん、どうしたの!?」と駆け寄り、怜奈が「え、凛ちゃん泣いてるの!?」と目を丸くした。美咲が「凛ちゃん、疲れたの? 大丈夫だよ!」と慌てて励ました。聖奈は凛の隣に座り、頭の中で悠斗に呟いた。

「悠斗くん…凛ちゃん、泣いてるよ。いつもクールなのに、こんな弱音吐くなんて…何かすごいプレッシャー感じてるんだね。」

悠斗が静かに返した。

「聖奈ちゃん、凛ちゃん辛そうね…。センターって重いよね。でも、聖奈ちゃんがそばにいるなら、凛ちゃん立ち直れるよ。俺、信じてる。」

凛は涙を拭わず、震える声で続けた。「私、センターに選ばれて嬉しいって思ったけど…ライブ近づくにつれて、頭の中ぐちゃぐちゃで。みんなの期待、ファンの声、聖奈さんを超えるって言った自分の言葉…全部重くて、押しつぶされそう。無理かもしれない…。」 極度のプレッシャーに耐えきれず、クールな仮面が剥がれ、凛の弱さが露わになった。

聖奈は凛の言葉を聞き、胸が締め付けられる思いだった。彼女は目を閉じ、自分が初めてセンターに選ばれた時のことを思い出した。あの時も不安とプレッシャーで押しつぶされそうになり、夜中に泣いた日々。ファンの応援で立ち直った経験が蘇った。聖奈は深呼吸し、凛の手を握った。

「凛ちゃん…私、分かるよ。私も初めてセンターに選ばれた時、すっごい怖かった。みんなの期待背負うのって重いよね。私、夜中に泣いてたこと何度もあったよ。でも、ファンが応援してくれて、メンバーがそばにいてくれたから頑張れた。凛ちゃん、今同じ気持ちなんだよね?」

凛が涙を流しながら聖奈を見上げ、「聖奈さん…そんな時あったんですか? 私、聖奈さんみたいに強くないから…」と呟いた。聖奈は優しく笑い、続けた。

「私だって強くなかったよ。今だって、凛ちゃんがセンターって聞いた時、悔しくて泣いた。でも、凛ちゃんがセンターなら、私も負けないって思えたんだ。凛ちゃん、私を超えるって言ってくれたよね? その気持ち、プレッシャーに負けないくらい強いよ。私、凛ちゃんのクールなロック、楽しみにしてる。絶対できるよ、一緒に頑張ろう。」

凛は聖奈の手を握り返し、涙を拭って小さく頷いた。「聖奈さん…ありがとう。私、弱音吐いてごめんなさい。センター、頑張ります。聖奈さんに負けないように。」 聖奈が「うん、負けないでね。私も負けないから」と笑うと、彩花が「二人ともカッコいいよ!」と拍手し、怜奈が「凛ちゃん、泣いても可愛いね!」と笑った。美咲が「私、凛ちゃん応援するよ!」と抱きついた。

聖奈は頭の中で呟いた。「悠斗くん…凛ちゃん、立ち直ってくれそう。私、励ませたかな?」

悠斗が優しく返した。

「聖奈ちゃん、最高だよ! 凛ちゃん励まして、聖奈ちゃんのリーダーシップすごいよ。俺、ファンとして感動してる。ライブ、二人とも輝くよ!」

新曲を初お披露目するライブに向け、メンバーたちは練習に励んでいたが、本番が近づいたある日、凛が涙を流し弱音を吐いた。極度のプレッシャーに押しつぶされそうになっていた凛を、聖奈は自身の経験を重ねて励まし、勇気づけた。二人の絆が深まり、ライブへの決意がさらに強まった瞬間だった。

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