表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/33

第6話:新曲と涙の波紋

新メンバー、美咲と凛が加わり、スターライト☆ドリームは5人体制で活動を進めていた。そんな中、事務所から「緊急のミーティングがある」と連絡が入り、聖奈、彩花、怜奈、美咲、凛は会議室に集められた。聖奈は席に着きながら、頭の中で悠斗に呟いた。

「悠斗くん…緊急ミーティングだって。何か大事な話っぽいよ。私、ちょっと緊張する…。」

悠斗が明るく返した。

「聖奈ちゃん、ワクワクするね! 新生スターライト☆ドリーム、なんかすごいことになる予感だよ! 俺、ファンとして楽しみすぎる!」

マネージャーの田中がドアを開け、プロデューサーの大室が続いて入ってきた。大室が席に着き、真剣な表情で話し始めた。「みんな、『ミュージック・ギャラクシー』お疲れ様。新メンバーお披露目、いい反響だったよ。特に凛の注目度がすごい。これを機に、新生スターライト☆ドリームの新曲一発目を発売する。」

美咲が「え、新曲!? やったー!」と手を叩き、彩花が「早いね、嬉しいけど」と笑った。怜奈が「どんな曲だろう?」と目を輝かせ、凛が静かに「楽しみです」と呟いた。聖奈も「新曲か…楽しみだよ」と頷いた。

大室が少し笑みを浮かべ、「今回はハードなロックナンバーだ。スターライトのこれまでのポップなイメージをぶち壊して、新しい一面を見せる。ギターのリフが効いた、力強い曲調だよ」と説明した。彩花が「ロック!? めっちゃ意外!」と驚き、怜奈が「カッコいい! 私、ギターの音大好き!」と興奮。美咲が「ロックで踊るの楽しそう!」と目を輝かせ、凛が「私、合ってるかも」と小さく頷いた。聖奈は頭の中で呟いた。

「悠斗くん…ハードロックだって。私、ラップどうなるんだろう? でも、新しい挑戦、面白そう!」

悠斗が返した。

「聖奈ちゃん、ハードロック!? やばいよ、聖奈ちゃんのラップがロックに合わさったら最強じゃん! 俺、ファンとして鳥肌立ってきた!」

会議室がざわつき、大室が手を挙げて静かにさせ、少し間を置いた。そして、本題を切り出した。「で、新曲のセンターなんだけど…今回は凛で行く。」

一瞬、会議室が静まり返った。聖奈の頭が真っ白になり、心臓がドクンと跳ねた。彩花が「え、凛ちゃん!?」と呟き、怜奈が「うそ、マジ!?」と目を丸くした。美咲が「凛ちゃん、すごい!」と拍手し、凛自身が「私…?」と驚いた顔で大室を見た。聖奈は頭の中で呟いた。

「悠斗くん…凛ちゃんがセンターだって。私じゃなくて…何!?」

悠斗が慌てて返した。

「聖奈ちゃん、ええ!? 凛ちゃんセンター!? びっくりしたよ…でも、聖奈ちゃん大丈夫だよ、俺、聖奈ちゃんのファンだからさ…!」

大室が説明を続けた。「凛のクールな魅力がロックナンバーに合う。『ミュージック・ギャラクシー』での反響見て、彼女の注目度を活かしたい。聖奈はこれまでセンターで引っ張ってきたけど、今回は凛に任せて、新生スターライトの多面性を見せようと思う。」

彩花が「確かに、凛ちゃんのクールさ、ハードロックにハマりそうだね」と納得しつつ、聖奈をチラッと見た。怜奈が「聖奈ちゃん、どう思う?」と心配そうに尋ね、美咲が「聖奈さん、すごいからどこにいても目立つよ!」と励ました。凛が聖奈に視線を向け、「聖奈さん…私、センター緊張します。でも、聖奈さんを超えるって言ったから、頑張ります」とクールに、だが真剣に言った。

聖奈は内心で動揺が渦巻いていたが、平静を装い、笑顔を作った。「凛ちゃん、センターおめでとう。私、センターじゃなくてもスタドリのために頑張るよ。凛ちゃんのロック、楽しみにしてる。負けないように私もやるからね」と穏やかに返した。しかし、心の中では悔しさとショックが抑えきれず、頭の中で呟いた。

「悠斗くん…私、センターじゃないよ。悔しいし、びっくりしたけど、ちょっと辛いよ…。」

悠斗が優しく返した。

「聖奈ちゃん、辛いの分かるよ。俺、聖奈ちゃんの気持ち、ちゃんと聞いてるからね…。」

大室が「じゃあ、新曲の練習、来週から始める。詳細は田中から連絡するよ」と締めくくり、メンバーは会議室を出た。聖奈は彩花たちと軽く言葉を交わしつつ、帰路についた。しかし、自宅のドアを開け、靴を脱ぐと同時に、感情が堰を切ったように溢れ出した。ソファに倒れ込むように座り、聖奈は大号泣した。涙が止まらず、声を上げて泣きながら、頭の中で叫んだ。

「悠斗くん…私、センターじゃなくなったよ! ずっと頑張ってきたのに、凛ちゃんに取られたみたいで悔しい! 辛いよ…!」

悠斗が慌てつつ優しく返した。

「聖奈ちゃん…悔しいよね、ずっとセンターで引っ張ってきた聖奈ちゃんがそんな気持ちになるの、俺も辛いよ。でも、今日は思いっきり泣いていいよ? ここで全部出して、俺、そばにいるから…。」

聖奈は涙を拭わず、嗚咽を漏らしながら呟いた。

「うん…ありがとう、悠斗くん。みんなの前では我慢したけど、私、センターじゃなきゃダメだって思ってたのかも。凛ちゃんすごいけど、私、負けたくない…!」

悠斗が静かに返した。

「聖奈ちゃん、負けてないよ。センターじゃなくても、聖奈ちゃんのラップと存在感はスターライトの心臓だよ。凛ちゃんがセンターでも、聖奈ちゃんは聖奈ちゃんだからさ。俺、ずっと信じてるよ。」

聖奈は泣きながら、「うん…悠斗くんがそう言うなら、ちょっと頑張れるかも。ハードロック、私も輝けるようにするよ」と呟いた。涙が少し落ち着き、彼女は深呼吸した。

事務所で新生スターライト☆ドリームの新曲がハードロックナンバーで、センターが凛と告げられた時、聖奈は平静を装った。しかし、自宅に帰るやいなや大号泣し、悔しさと葛藤を爆発させた。悠斗の支えで気持ちを整え、聖奈は新たな挑戦に立ち向かう決意を固め始めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ