表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

◇Prologue◇~虹の矢~

こんにちは。

素人ですが頑張って書いていこうと思うのでよろしくお願いします。




評価や感想等お願いします。



では、どうぞ。

◇ ◇ ◇


光の奔流だ。



と彼、和光和紀わこうかずきは思った。



小柄な青年が見上げた夜空には数多の流星群が広がっている。


美しくも異常な光景に目を奪われ、彼は言葉を失う。


変な話ではあるが。同時に、天変地異の前触れか、という恐ろしい考えも頭を過ぎっていた。


笑ってしまうかもしれないが、真剣に彼はそんなことを危惧していた。


意外と小心者なのだろう。



今や、まばゆい程に輝く彗星たち。それは行き場を無くしてしまったかのように縮み始めた。


周囲の星たちを巻き込むようにして全体が動く。



収縮しているのだ、と和紀は気づいた。もうその頃には、ソレはミラーボールくらいまで小さくなっていた。




先程までのものとは打って変わって、小さな球体が暗闇の中で光を放っている。



周りの闇に侵食されるかの如く。

どんどん光の玉は小さく丸まっていく。


そして、遂には微かにその姿を捉らえられるくらいの大きさになってしまった。



和紀はこの不思議な現象を、何故か妙に納得しながら眺めていた。


前もって知っていたことが、ただ目の前で起きているだけ。というおかしな安心感があったからだ。


理由は、分からない。だが、彼には準備が出来ていた。


これから起こる全てを、真正面から受け止める覚悟があった。



どうしてなのかは知らない。




突如、消えかかっていたソレが弾けた。


溢れ出てきたのは、幾千幾億もの光の束。


和紀は、その中から五つの矢のようなものが飛び出したのを見つけた。


七色に変化するその物体は、天高く浮上した。

ただでさえ見晴らしの良い丘なのに、更に上へと昇っていく。


未だ輝きを放ち続ける七色の矢は、五本全部が揃ったかと思うと、一瞬で弾け飛んだ。



和紀がそれを目で追うことはかなわなかった。


なぜなら、そのうちの一本が彼のもと目掛けて一直線に飛行してきたからだ。


あまりの速度に反応することすらできなかった。

矢は彼の胸を貫いた。身体全身に信じられないほどの衝撃が走る。


だが、不思議と痛みはなかった。


薄い膜がドーム状に彼を包みこみ、膨れあがった。


かと思うと、最後に大きな轟音を鳴らしてソレは綺麗さっぱり消えさった。


辺りは再び漆黒と静寂を取り戻す。


まるで今までの出来事が嘘かのように。




彼は横たわったまま動かない。すでに意識はなかった。



しかしそのの腕には確かに、選ばれた証の虹色の矢が刻まれていた。




彼が目を覚ました時、全てが始まるのだ。




こうして、一人目が刄を授かった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ