表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/236

あだなが違った



 でも安心しろ、というジャンが椅子にすわった。


「ここにいない、うちの班の人間が二人、警察官といっしょに城にむかうことになった」


 だからケンがいないのか、とザックがとたんに嬉しそうな顔をあげ、自分たちもすぐに捜査ではいれるんだろう、と腕をまわした。

 そう思うだろう?とジャンがほほえむが、そうはならない、とすぐそれをけす。


「 『面会』までだなんだと。警察官庁と検事局では意見がまとまらなかったわけだ」


 これにザックがこどものような不満な声をあげた。


「まあ、かなりな横槍がはいったにもかかわらず、短時間でここまでたどり着けたのはさすがギャラガーってことで、少しはほめてもいいと思うけどね」とウィルが感想をのべ、二コルが、城にいく警察官はだれかとジャンにきく。


「マイクだろ。シェパードの代わりがまだ見つからないから、しばらくバーノルド事件の指揮をとることになったらしい」


 この答えにザックがさらに不満げに顔をしかめた。

「大丈夫なのかよ?あの無精ひげのおっさんって見た目より歳いってないし、おまけに『子猫ちゃん』だぜ?」


 ザックの言葉に他の男たちが爆笑し、ジャンがマイクの昔のあだなは『闘犬』だと教える。


「とめにはいるまで捕まえた犯人をボコボコにするってんで有名だったんだ」

「・・・ちくしょうだまされた」


 笑いをおさめた二コルが身をよせて小さく言った。

「マイクはおまえの不慣れな反応がうれしいんだ。素直でいい新人だっておまえのことを心から歓迎してる」


 肩をたたかれ、ザックがしぶしぶうなずいたところで、ドアがトトンと軽快な音をたて、すぐにひらかれた。



「やあ、ひさしぶり」


 輪郭も鼻筋も細長い顔がだされ、箱を抱えた男が肩でドアを押しながら入ってきた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ