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ざんねんだ


 体勢をたてなおしながら石板へとかけより、ジェニファーにのばした右腕を、ノース卿にものすごい力でつかまれた。

 悲鳴をあげそうになるのをこらえる。


   「 はなせ。それは、わたくしの花嫁だ 」


 半身をおこし腕をつかんでくる男の顔面ににぎった拳をうちこみたいのをどうにかこらえて、つかんでくる腕をうつ。


 うめく男を見下ろしてジェニファーをかかえあげた。


「あんたもいいかげんどかないと、すぐに鐘がくるぞ」



  「まて!わたくしは祝福されているのだ!その女は与えられたのだ!」



 ジャスティンは無視してその場からできるだけ離れるよう歩いた。

 もう数メートルいってから、ジェニファーをおろしてぎりぎりでノース卿を助けるつもりでいた。


 のに。



 どん、とも、がん、ともいえない衝撃音がして振り返れば、白くまいあがった土ぼこりの中に大鐘がもう着地していた。

 

 

 あわててジェニファーを置き駆け戻れば、大鐘についた小さな鐘たちがいっせに鳴りだし、響いた音のあまりの大きさにジャスティンは耳をふさいだが、音は頭の中に直にひびき、めまいがおきた。



 そのまま平衡感覚を失い、ぐるぐると回転しているような感覚に陥り、頭痛と吐き気に襲われ膝をついた。




    ――― ざんねんだ

 


 子どもの声ではなかったが、やはり寒気をおぼえる声だった。





 鐘はなりやまず、ここにたどり着く前に経験したような白いものにつつまれるような感覚がやってきて、ジャスティンの意識は薄れていった。







ジャスティンがんばりました。。。

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