表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 後編  作者: ぽすしち
〈ひとり芝居〉 目もあてられない
152/236

『余興』




『 王と踊りし女たち それぞれ役を終えたのち

                月にて王の花嫁に 』


   マントの男は腰をおり、深々と頭をたれた。




「『花嫁』だあ?ふざけたことぬかすな、『生贄』の間違いだろうが」

 ルイが銃を構えたまま棚の間を走る。


 ほかの三人も分かれてすすみ、舞台を囲むように、銃を構えた男たちがせまってゆく。



「さあ、マントをぬいで早く顔をみせるんだ。ハロルド・デ・ノース」

 

 しっかりと狙いを定めたままルイが舞台に続く階段に足をかけるが、なぜかマントの男は身を折ったまま笑い声をあげた。


 

 腹をたてたザックが一歩足をふみだしたとき、またしても明かりがおち、真っ暗になる。




『 道化のダンスはここまでに。

       ―― 余興にて、子ネズミのダンスをご覧あれ 』



 人をばかにした声にあわててライトを舞台にむけるが、もうマントの男はいない。



     そして、《観客》たちの笑い声と拍手が爆発的に部屋をみたした。






 身をすくめ、ひるんだザックの背中に何かが当たり、ひどい声をあげてしまう。


「大丈夫か!?」

 そう言ったニコルにも何かがあたってから、ばさりと音をたてて落ちる。


「本だ!」


 みんながつけたライトの光の中に、こちらをめがけてとんでくるたくさんの分厚い本がうかんだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ