表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/236

これも引用


「―― さて、このように、今までは『お別れの手紙』だったものが、今回のきみたちの『掘り当て』で、少し違う意味を持つ『手紙』になった。さあ、だれかわかる人?」


 期待のこもった質問に、ジャンが、優等生のように答えた。


「―― 文は、とある芝居からの引用だっていうのがわかった」


 正解というように手を打ったジョニーが、ここにいる男たちの間ですっかり有名になった芝居の題をつげる。


「『女王のダンス』からだよ。―― ぼくはね、てっきり、ドナとその恋人が一緒に観に行った芝居から、引用したのかと思ってた」


 ところがドナは行ってないとルイがあとをひきとる。


「そう。ドナはじっとしてるのが苦手だったみたいだねえ。・・・そんな彼女が、どうしてあの長い芝居の、こんなセリフを知っていたのか?」


 指をむけられたザックが戸惑いながら口にする。


「えっと、誰か、女王のダンスを観たやつに、教えてもらった・・とか」


「それだ。その誰かっていうのは、きっと彼女の『手品師さん』で、―― 彼はきっと、彼女が覚えるほど『女王のダンス』からいろいろと引用していたのじゃないかってね」



 ジョニーは同じ姿勢のまま、箱から端末機を取り出し、次に行こうと、と口早に言った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ