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本当にここ?



 劇場が雇っている警備の男は《ガーバディ警備会社》にひどく関心があるようで、とても協力的だった。


 ライトを手にして一緒にまわるあいだ無線でほかの警備官と連絡を取り合い、三階のトイレに閉館間際まで誰かが入っていたらしいという話しをきくと、そこへ向かおうと先に歩き出した。

 

 あかりをむけたトイレの鏡に汚いよごれが《西 6》とついていた。

 髪につけるワックスでつけたその跡に、あいつらしいメッセージの残し方だとジャンがため息をつく。


「・・・子どものくれた情報と同じだ。西館、六個目の部屋」

 

 ダメだろうと思いつつ、その部屋が見たいんだが、とマイクが警備の男に頼む。


「いいですよ。どっちにしろ見回らなきゃならないし。でも、・・六個目の部屋ってあそこだよなあ」


 あっけなく了承され鍵をあけてもらったドアを、用心したマイクがあければ、そこは予備の椅子が部屋いっぱいにつまれた倉庫だった。


 本当にここですか?と劇場警備の男から聞かれてマイクの方が当惑した。

 積まれた椅子をみた警備官たちも首をふった。


「これをどけて捜索するなら、やっぱり支配人が言ったみたいに捜索許可みたいなのが必要だと思いますよ」

 同情するような言葉をもらい、マイクたちはひきあげるしかなった。

 






 そうしてそのまま警備官の会社内で仮眠をとったマイクは、まだ長官からの正式な捜索許可待ちで、昨日と同じ会議室に朝から座っている。

 


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