プロローグ2
続きが書けました。朝見たらブックマークが2件ありました!ありがとうございます!!
気が付くと俺は見知らぬ場所に座っていた。目の前には透き通った綺麗な川がザアザアと音を立てており、その中には魚もいるだろう。そして、周りは木で覆われている。この景色を見るに、おそらくここは森なのだろう。
「どこだここ....?」
まるで田舎町のようなのどかな川や森を眺めながら俺は頭の中を整理し、今の状況を考えた。
「そっか、俺リュクシール様に異世界に転生させてもらったんだっけ」
その事を思い出しながら俺は周りを見回した。
ほんとに川と木しかないな、そう思いながらも辺りを見ていると、近くに何か革袋のようなものがポツンと不自然に落ちていた。
「ん?なんだあれ?なんであんなところに袋が?ひょっとしてリュクシール様がなにかくれたのかな」
そう思い革袋の方に行こうと立ち上がった時、俺は自分の身体に違和感を感じた。なんだろうと不思議に思い目線を自分の下に持っていくと、俺には付いているはずのない大きな二つの双丘がそこにはあった。
「うわっなんだこれ!?.............って、そうか俺女神として転生したんだったな」
俺は自分が女神になったことを思い出し、自分に二つの大きな塊があることに納得した。思えば声も男性のものではなく、どこか落ち着いた感じの女性の声だった。
そして革袋を手に取り、その中に手を入れ中身を探った。
「ん?見た目に反してやけに袋の中が広いな。これも俗に言うマジックアイテムだったりするのかな?」
しばらく中を探っていると手に紙のようなものが触れた。そのまま掴んでそれを取り出してみると、それはリュクシール様が書いた俺宛の手紙だった。
「手紙?俺になにかあったのかな」
『やっほ~これを読んでるってことは無事に転生できたみたいだね、よかった!よかった!君の今の状況とこれからのことについて話すからきちんと最後まで読んでね!それと、この手紙が入ってた革袋はアイテム袋と言って、たくさんの物が入るマジックアイテムだよ~これから君に必要な物が入っているから活用してね』
とてもリュクシール様らしい文章であった。どうやら俺の為にわざわざ物を用意して手紙も書いてくれたらしい、正直かなり助かる。あとこの袋はやっぱりマジックアイテムらしいけど、こういうのって貴重品だったりするのかな。そう思いながらも手紙を読み進める。
『君には女神として転生してもらったけど、基本的には君の好きなように過ごしてもらって大丈夫だよ~たまに私からお願いするかもだけど。そして、君の女神としての名前はシェリアに決まったから今後はその名前を名乗ってね!』
好きなように生きていいのか、なんかすごい好待遇だな。それにシェリアか.......なんかすごいしっくりくる、馴染むというかなんというか。
さらに読み進めていくと、最後に注意事項などが書かれていた。
『最後に!!君はもう女神なんだから口調や態度については気を付けてね!女神が俺なんか言っちゃダメだよ?今の自分の見た目も気になるだろうから、アイテム袋に全身鏡なんかも入れといたから確認してね!街は川沿いに行くとあるからこれから頑張ってね~!』
そこで手紙は終わっていた、なんか最後まで軽い女神様だったな。
全身鏡か......確かに見た目は気になるな。それから俺はアイテム袋から全身鏡を取り出した。どうやらアイテム袋は出したいものをイメージすると取り出せるらしい。
そして全身鏡を地面に置き、鏡に映った自分を見た。その姿に俺は思わず目を見張った。
髪は腰に届くほど長く、色は雪のように真っ白で、絹のようにサラサラでなんかキラキラしている。
顔もリュクシール様のように整っていてどちらかといえば優しい印象を与える顔をしており、瞳はすんだ空色。
身長は女性にしては高く百七十あるかないかくらいだと思われる。胸も改めて見るとすごく、リュクシール様に匹敵するくらいの大きさを持っている。
こうして全身を見ると本当に美しい。
「まさか、これほどとは......」
さすがに驚き固まってしまったが、自分の身体だからかそれ以上は特に何も思わなかった。
それと、リュクシール様に言われたのは口調と態度か、確かに女神になった以上はその辺もしっかりしないといけないよな。ぼろが出ない様に常に敬語にするか。
あれ?俺ってこんなに順応性高かったっけ?これも女神になった効果?
ま、とりあえずはいっか....今は口調を変えることに意識を向けよう。
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“よし.....これから俺は...じゃない、これから私は女神シェリアとしてこの世界を過ごしていきます”
読んで頂きありがとうございます!
プロローグは次で終わりですかね。次回はシェリアの長い異世界での生活をダイジェストで書いていこうと思います。