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⑼『残像の行く先』ー列挙ー
⑼『残像の行く先』ー列挙ー
㈠
観念についての、云わば、末広がり的な高値から、常識や倫理という一種の壁に衝突する時刻、つまりは、列挙された時計の針の秒針の如く、事実は眼前に規定される。例えば、という言葉が使用出来ない程に、事実を超えた真実は、身体を揺るがすのである。
㈡
つまりは、残像とは一言に云っても、それ相当の、状態反応がある訳であって、所謂、アプリオリな才能という魔力によって、規定事実は、更に跳躍し、一瞬にして視覚を埋め尽くしてしまうのだ。生け捕られる様に、身体は残像になる。
㈢
良く言われる、終わりが始まりとは、結句、始まりは終わりと、同一現象の位相なので、我々は其処に新たな精神を見るまでもなく、地球という惑星の概念に没入するのであるが、残像は星々として列挙され、夜空に我々の精神を満たすだけの空腹を、象徴的に彩るのであろう。