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⑵『残像の行く先』ー列挙ー
⑵『残像の行く先』ー列挙ー
㈠
当然のことながら、何一つとして、簡単に物事は片付かないが、それでも、位相を変容すれば、自ずと物事は推移していくものである。それはまた、残像にも言える訳であって、残像から残像へと移動する自己は、其処に小説を発見するかもしれないだろう。
㈡
云わば、奇跡という、一種の魔術の様なものが、自己と異種の関係性で、疑似的に想像されることだろうが、それは本質ではないことは、鳩時計が調べている。知らねえ、と言う、鳩も、やはり、鳩として、残層という空から、残像を作るのである。
㈢
観念性からも、宇宙を超えて、残像は届けられる。宇宙との交信があるにせよ、無いにせよ、残像の行く先は、必ず空間に列挙されるだろう。可視不可視等、関係なく、独房の中で朝を待つ様に、残像は列挙された状態で、眼前に立ち尽くして居る。