天まで届く高い塔と復讐を誓う男の話し。
また夢に見たのでプロットとして保存。
世界の中心にある天まで届く塔。
突如この世界に現れたこの塔は瞬く間に人々の中心となった。
天まで届く、終わりの見えない空へ伸び続けている塔。
どこまであるのだろうか。
そして誰がいい始めたのだろうか。
塔にあるはずの最上階。
通称『最果て』と言われている塔の天辺へと登りきった者は何でも願いが叶うと言われている。
とある大人は塔を登るために仕事を辞めた。
とある国はいち早く塔を登るために軍隊を送った。
でも、誰も塔の最果てへたどり着いた者はいない。
だからそんな塔を夢見て専門の学校が造られた。
そんな僕はこの学校に通う学生。
学校を卒業して、彼女(ヒロインにするか、慕ってる年上の男性にするか)と共にこれからも塔を登り続ける。
そんな何でもない近い未来を見ていた。
しかし、彼女は突如意識不明の重体で入院することになる。
事故? 詳細は分からないけど、とにかく彼女が心配だからあの日僕は病室に行った。
この日、僕の人生のすべてが塗り替わる。
病室のベッドでは、たくさんのチューブで繋がれ、変わり果てた彼女の姿。
何もなく、何者でもない僕にとっては彼女だけが僕のすべてだった。
だからそんな僕は彼女の変わり果てた姿を見て、その日泣き崩れてしまう。
何時間ここで泣いていたのだろう? いつの間にか僕は眠っていた。
病院の看護師さんか誰かが、風邪を引かない毛布をかけてくれたのだろう。
誰か分からないその人に感謝をしつつ病室を後にしようとした。
横開きのドアについている取っ手を握ろうとしたその時、この病室から近い所で誰かが会話をしているのだろう。
「聞いた? この病室の子」
「ええ、可愛そうよね……。彼女、このまま目が覚めることも治ることものなく一生このままだって」
「それだけじゃないのよ」
「えっ?」
「先生が言うには彼女の損傷を見る限り、どうやら事故ではないみたいなの」
「さあ……事故現場も塔だって言うし、おそらく関係者でしょうね」
「やだやだ。何でみんな塔に登るのかしら」
「さあ? 『新人類』様が考えることなんて、私達みたいな『旧人類』にはには分からないわよ」
「そうね。――ってやだ! そろそろ時間じゃない、行きましょ」
そう言って病室の前から去っていく看護師らしき人質の会話。
盗み聞きするわけじゃなかった。
ただ聴こえてしまったのだ。
その瞬間、私の視界は真っ暗になった。
なぜ?
誰が?
何のために?
彼女は僕のすべてだった。
でもそれは奪われたのだ。
ああ、神様……いや、悪魔でも誰でもいい。
誰か……誰か……何もない、何者でもない僕だけど、そのすべてを捧げる。
だから。
僕に。
僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に僕に。
僕に復讐する力を下さい。
彼女をこんな目にあわせたその誰かを殺すために。
その日から誰でもない僕にやることができた。
そう、彼女をこんな目に合わせた誰かを殺す。
1人? それとも2人? 何人でもいい。
誰だろうと何人だろうと全員……必ず殺す。
時代設定から、これが地球にあるお話なのか異世界のお話なのか決まってないです。