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“Doctrine in Practice”

「ガンフリークシスターズのボス、棗だ。 昨日も言った通り久瀬のジジィの投げ銭で一気に装備や生活必需品が整えれるようになった。

今日はその配信だな。ちなみにアタシらは今あの開拓村で拠点とシューティングレンジ作りに励んでいる。

あとリスナーの中にゃぁ汐路のフリマでサハギンの鱗を買ってくれた奴もいるだろうな。」


 両脇に華音とマコを座らせ腰に手を回しふんぞり返る棗は、古典的なマフィアのボスの様だった。


 :ワイは買えたで。入金したら目の前に現れて驚いた。

 :ワイはタッチの差で買えなかった。


 「まぁ ここは湖のほとりだ。ここに拠点を構える以上あの半魚人野郎とは何度もやりあうだろうからな。定期的に鱗は出品されるんじゃねぇか?

あと、そうだな。まだ確定とは言えねぇがこの開拓村の食糧事情がよくねぇみてぇだからな手を貸すことになる。」


 :棗が手を貸す?

 :ボランティアなんかするタイプだったか?

 :棗はしないだろうけどマコちゃんたちはするんじゃね?

 :マコちゃんや華音ちゃんに言われたらするだろうな。


 「ボランティアなんかするわけねぇだろ。このチャンネルだっていつまでこうやってテメェらが見て投げ銭してくれるかわからねぇ。

 貴重なリソースをタダでつかうわけねぇだろボケが。ジョンブルじゃあるまいしノブリス・オブリージュなんてもんはアタシは持ち合わせてねぇよ。

 実力と資本主義の自由の国アメリカ育ちだぞ?

 ボランティアするのは命の危険もなく食うに困らねぇてめぇらだ。

 いつから本格的にやるかはあの村の連中次第だが、この世界の木材だのなんだのを持ってこさせてそれを汐路に値付けさせたりしてフリマに出す。

 利益の1割をもらうが残りで食料だのなんだのを提供するつもりだ。」


 そうは言うがアメリカにもきちんとそういう文化はある。むしろ今ではアメリカの方がそういう傾向は強い。

 成功しているハリウッド映画のスターが数百億ドルという財産をすべて寄付し質素に暮らしているなんてのも少なくない。

 棗の頭の中ガン&シューティングとボブの教育で得たミリタリーな事で満たされている。

 その為、棗が無償で……寄付などをするとしたら路上で暮らす退役軍人などにのみだろう。


 :1割とるのかよ。

 :そこは全額だろ?


 「別に全額でも良いんだが汐路の手間賃だ。アタシらの金じゃねぇから汐路が手間賃なんざいらねぇって考えるなら全額でも別に構わねぇがな。」


 そう言いながら棗は煙草を咥えた。


 「さてと、こういっちゃあなんだが異世界転移だの異世界転生だのに憧れてるやつはそんな夢物語見ずに現実みろ。

 銃を手にしたアタシらでも一歩間違えたらくたばっちまいそうだったからな。

 マコと汐路から聞いたがアタシらが苦労して倒したオークとかいう奴はファンタジーな作品じゃぁ序盤にでる消費される雑魚だって話じゃぁねえか。

 まぁドラゴンだとかそんな大物がウヨウヨしてる世界なら人類はとっくに滅びてるだろうから手に負えないようなモンスターがそこらにいるって訳じゃないだろうがな。」


 「まぁ、それでも装備を整えておくことに越したことはねぇ。そのへんに居る雑魚のオークに苦戦しているってのが現状だからな。

 そんな状態だ。てめぇらが見てぇような動画サイトでなかなか見かけないマニアックな銃やイロモノなんぞ買ってる余裕はない。

 800万を超える予算はあるがそれを多いとおもわねぇ。いつまでもスパチャが続くともアタシらの動画がバズり続けるともおもっちゃいねぇからな。

 特にアタシはこの性格と口調だ。いくらツラが見れたもんでも好かれるとは思っちゃいねぇ。

 だから前回もそうだったが今回も遊び無しの装備を買おうと思う。既に買うもんはこっちで相談して決まっているぜ。

 まずは華音からだが、華音はすでにDDM4っていう実用的で性能も問題ないライフルがあるから予備のマガジンやスコープなどのアクセの追加、それとこの辺はやや無駄遣いと言えなくもないがハンドガンをXDからSIG P365XL ROSEにする。」


 :P365って?

 :しかもローズかよ。


 「実は既に購入は済ませてある。」


 そう言いながら足元に手を伸ばし黒いポリマーの箱を持ち上げた。


 「こいつはSIGのP365の女性シューターとのコラボモデルだ。特徴はグリップのステップリング……滑り止めにバラが描かれてることとマニュアルセーフティになっている事、あとはスライドストトップとかがシャンパンゴールドに塗装されて洒落っ気を出していて無駄に高いところだ。

 まぁ 高いっつっても500ドルで買える9mmハンドガンが1050ドルってぼったくり価格になってるだけだがな。」


 :だけって……倍以上じゃねぇかwwww

 :以外だな棗はそういうの買わないタイプだろ

 :華音ちゃんのおねだりは聞くだろうが


 「華音の銃に関してはこんなところだ。あとはコイツとDDM4の照準器(オプティック)、それにプレキャリ(防弾ベスト)とマグポーチを購入したぜ」


「華音のP365の方は、みんな大好きホロサンのEPS Carryだ。小さいがタフでいいドットサイトだぜ。そしてDDM4には……Nightforce ATACR 1-8x24 F1だ。ぶっちゃけ、こいつが今回の買い物で一番高かった」


 棗が口にしたのは、アメリカ特殊作戦群(SOCOM)も採用しているLPVO(低倍率可変ズームスコープ)の頂点だ。販売価格はおおよそ50万円、日本への輸入販売店を通せば70万円を超えることもある超高級品である。


「アタシの腕じゃ300メートルを超える狙撃なんざまだ無理だが、華音なら練習次第でもう少しいけるはずだ。コイツは14.5インチバレルのARライフル。取り回しと精度のバランスが取れた万能選手だぜ。

 まぁ、6.5クリードモアや12.7ミリみたいな超長距離狙撃は無理だがな。5.56ミリだって、性能上は500メートルまでは有効だ。今のアタシらの腕にゃ、十分すぎるスペックさ。……そんでもって、アタシのメインだが……」


 棗はニマニマと笑いながらしゃがみ込むと、長細い大きな木箱を持ち上げた。


 「スプリングフィールド・アーモリー M1A 50th Anniversaryだ。こいつも華音のP365と同じで、中身は変わらねぇのに無駄に高い50周年記念モデルってやつだな。ポリマーじゃなく、ずっしりとした木製ストック。レイルもねぇ、古臭いライフルだぜ」


 棗は愛おしそうにその銃身を撫でる。


 「何も考えずに選んだわけじゃねぇ。女のアタシには7.62ミリのリコイル(反動)はキツイ。だからこそ、あえて重い木製ストックで反動を殺すのさ。

 レイルがなくてもどうせアタシには300メートル超えの精密射撃は無理なんだ。こいつは5.56ミリじゃパワー不足な相手……オークやデカい獣を『ぶち抜く』ためだけに使う。

 アタシの分は、コイツの予備マグとTAC ULTRAの予備マグを3つずつ追加して終了だ。」


 :やっべぇくそカッコイイ

 :ワイにわかだがM1Aってのはなんか見た目古臭くねっておもう。最新装備ってかんじじゃないな

 :M14の民生だからな。そら時代遅れの型にみえるだろ。

 :スプリングフィールドといえばM1ガーランドのイメージ


 「ん?ガランドかぁ 確かにクリップマガジンの吐き出されるあの澄んだ金属音はカッコいいな。

 だが今の『スプリングフィールド・アーモリー』と、M1ガランドを作った国営のスプリングフィールド造兵廠は、名前が同じだけの別モンだぜ?今のスプリングフィールド社は、ブランド名を買った民間企業だ。」


 :棗のガーランドの発音がネィティブすぎてワロス

 :ガーランドじゃなくてガランドなのか。ネイティブだと


 「そして次はマコの銃。 だがマコは非戦闘員だ。実用的とは言えねぇ玩具だな。

 とはいえある程度はちゃんとしたもんだ。」


 :またウェスタンなのかな?

 :Model3.スコフィールドは買ったん?


 「もちろんModel3は買ったぞ。それに見合うカーヴィングの入ったレザーのホルスターも含めてな。

 マコに買ったのはそのModel3とヘンリーのH6 mare's leg pistolの357マグナムモデルだ。

 だがこのままじゃぁ古くせぇ実用性の無いレバーアクションだ。マコのウェスタンってこだわりからはズレちまうがレンジャーポイントから販売されてるM-LOKハンドガードをとりつけタクティカル仕様にしている。M-LOKにカートリッジホルダーをつけ欠点の装弾数の少なさをカバーさせてある。

 とはいえレンジャーポイントのホルダーで6発HOPTICのクイーバーで2発だがな。ちなみにhenryもまたスプリングフィールドと同じでヘンリーライフルを作っていたニューヘイヴン・アームズ社とは別モンだ。ubertiと同じく再現ブランドだな。」


 :おお スペースカウボーイだ。

 :スペースカウボーイ?宇宙忍者みたいな言い回しだな。

 :タクティカル仕様のレバアクの呼び名だよ

 :てか357マグナム? H6ならModel3とおなじ45COLTモデルもあるんじゃなかった?

 :弾薬の共通化はしないん?


 以外にもリスナーの中にはニッチなカウボーイスタイルの知識があるものがちらほらと見受ける。


 「あん? .45 Coltは設計が古すぎる。ストッピングパワー一点に関しては文句はねぇよ。

 だが、重い弾頭は弾道が垂れるのが早すぎる。それに比べりゃ、.357マグナムは『対人ストッピングパワーの王様』と呼ばれてるだけあって、バランスが最高なんだ。

 標的を貫通せず体内にとどまり、運動エネルギーを余すことなく叩き込む。

 ……ま、どちらにせよマコが銃を抜くなんてのは、文字通りの最終手段だぜ」


 棗は冷めたコーヒーを飲み干し、画面の向こう側のリスナーを射抜くような視線を向けた。


「いいか、アタシらは戦士でも兵士でもねぇ。ただの『シューター』だ。モンスターの居る世界での護身って意味じゃ戦うが、自分から進んで化け物を狩りに出向くつもりはねぇんだよ。つまり、村の中で暮らすマコが戦わなきゃならねぇ時点で、状況は相当ヤバいことになってるってことだ。

 そうならないために、アタシらがいるんだがな」

バリバリ私の趣味がでた銃の蘊蓄回ですね。

DDM4以外は全部私の趣味です。


M1ガーランド グァムで撃てるのでぜひ興味ある方は親指を挟んでけがをしてくださいw

M1ガーランドでクリップマガジンの装填時に親指を怪我することをガランドサムと言います。

youtubeではその名をつけた銃関連のユーチューバーの方がいますね


わたしはhickok45のおじいちゃんのチャンネルを楽しんでみてます

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