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EP2 裏ボスと天使&死神

「ぽちゃん」―――雫が顔に垂れる。

その冷たさと新鮮さに意識が現実に帰る。

空を見上げると、朝靄が天を満たしている。


『起きたか。ほれ、差し入れだ』


頭の中に声が響き、眠気が覚める。起き上がると食材が詰まれていた。


「ん? なんだこれ?」

『差し入れだと言っているだろう。料理をして食えよ』


そうか。そうか。差し入れですか。……量は異常に多いけどね。


「ありがとよ」

『礼には及ばん。それよりも早く作ったらどうだ?』

「そうだな。……調味料は……結構あるな」


旅先で手に入れた、珍しい調味料が山ほどあった。それに山ほどの山菜。出汁が取れる食材や旨味を引き出す調味料もあるから……


「ん~。まあ鍋でいいか。」


山菜といえば和食。鍋がぴったりだろう。……まだ暑いけどね。……でも冷やした鍋もいいな。食べてみたい。

まあ、行けそうだな。

まず、キノコと……なんだこれ? 地鶏? まあそれで、出汁を取って煮込む。

その間に山菜と余った地鶏を切って……まだ出汁は取れないな。まあ、まだ朝早いし(4時くらい)ゆっくり待ちますか。


「ってかお前、早く起こしすぎだろ」

『む? 狩りをするならこの時間が、ちょうどいいぞ?』


そりゃそうだけどさ。

そんなくだらない会話を朝飯時まで続けた。

―――興味深いものを聞けた。それは、彼(?)―――黒狼の思い出だ。

この塔は、遥か昔に建てられた。でも、人間が作り出したものではない。ある日突然生えてきたらしい。

神がその神威をもって出現させたのか……はたまたある植物なのか。それを知るものはいないらしい。


「そろそろいい出汁が……取れてるな」


味見し、その旨味に唸る。いい出汁が取れた。

切ってインベントリに保管してた野菜たちと色々な調味料を突っ込み……いい感じに煮込んで冷やしたら―――


「完成だ!」


山菜の冷製鍋の完成。旨そうな匂いが鼻孔を刺激し、腹が鳴る。


「いただきま~す……いる?」

『もちろんだ』


視線を感じ黒狼に問うと、案の定食べたいと言った。

はたまた、旅先で買った深皿に盛り付けてやって……


『「いただきます」』


飯テロは世の常よ。

皿に盛った汁気たっぷりの野菜を口に放り込む。……うまい。冷たいからこそ感じる旨味が感じられる。これはあったかくしてもいけそうだ。冬に作ってみよう……まだ夏だからだいぶ先だけどな。

それにしても、こんなに煮たのに、山菜がシャキシャキで旨いな。まあ、取れたてだからかもしれない。やっぱ取れたてはいいなぁ。


『これは旨いな。山菜をこうやって食うのは久方ぶりだな』


神獣様にも好評でなによりです。

俺はゆっくり森の恵みを味わっていった。

―――旨い料理を食べ、英気を養った。

さて……そろそろ行こうか。

荷物や手持ちを整理して……こういう時整理したくなるよなダンジョン系、所謂ローグライクゲームの持ち込み可ダンジョンに行くときの感覚だ。訳わからんかな?……まあ、たぶんよし。


『じゃあな。健闘を祈り、神託の件も祈っとくぞ』

「ああ。行ってくる」

『そういえば、神職者の娘が3週間前に入って行った。出来れば探してくれ』


……他に探索者がいるのか。まあ道ながら探そうか。

「わかった。探してみる」


そう告げて、白亜の塔の中に入った。



広い。

それが入って一番に感じた感想だ。もっと閉鎖的だと思ったけど、空気は澄んでいて心地よい。

この空気を言葉にするなら……穢れがない空気と俺は表現する。

だからこそ、敵意というのは透き通るもので……


「早速か」


それは前のダンジョン、――始まりの迷宮で見た「死神の使い」だ。でもそのローブは神々しい刺繍と奴の黒いローブとは違う白いローブを着ている。


「変異種っていう奴か」


まあ行動パターンは、変わらな―――


「うわぁ。目がぁ~目がぁぁぁ」


黒い即死魔法の動作をし、回避しようと思ったのだが放った魔法は違った。

誰もが知る、崩壊の魔法のような光に目がくらむ。……閃光魔法だ。

剣を振り回しじたばたする。

「ザシュ。ザシュ。ザシュ」という音が鳴る。……しかしそれを気にする余裕はない。


「ああ~ぁあああ。あゝあ! あれ? 居なくなってる」


倒したようだな。思わず焦ったぜ(某大佐参照)

しかし閃光魔法で目くらましとは……運が良かったから簡単に倒せて良かったけど、厄介だな。

まあ進みながら考えよう。

角を曲がる。


「目がぁ~目がぁぁぁ」


角から出てきた閃光。まじリスキル。

まあテキトーに剣を振る。これで倒せたら苦労……


「倒せてるのが意味わからんな」


運がいいのか悪いのか倒せた。

……その後も角を曲がるたびに閃光魔法を浴びせられた。

しかし何故かまぐれ当たりする。不思議だね。


《いいかげん飽きたので「ボス耐性」に閃光耐性を追加します》


鑑定さん? なんか言葉遣いが荒いぞ? やっぱ神に近い場所だからかな? やっぱ鑑定っておかしいよな。

……それだけだ。行こう。


「まぶし!……くないな」


さすがボス耐性。さっきまでの苦戦(?)がウソみたいだな。

攻略のペースが上がった俺は、次々と魔物をなぎ倒し階段にたどり着いた。

つぎの階も大してモンスターの種類は変わらない。しかし変化というと……


「ボスだな」


いままでの魔物とは一線を画す気配。ボスだ。

みるからに魔導士系の格好。そういえば魔導士系の敵って初めてだよな。……いや、あの教官も敵だったからカウントされる? まあいいや。

敵の防御は固くなさそうだし一撃だ。


「風刀!」


強力な風が剣から発生し、魔導士を教官とは違い両断した。

……ここのところ、強い敵、厄介な敵が多かったけどやっぱ俺って強いよな。

ちょっと調子に乗り、階段を登る。因みにドロップアイテムは、クソみたいな奴ばかりだった。

でも「錬成」という要素を使用可なら優秀なアイテムばかりだけどな。「錬金」か……出来るならやってみたいな。中二的。

見た感じ、どうやら10の倍数にボス部屋があるようだ(推測)。

まあ、敵も弱いしテキトーに進むか……

「カチッ」という嫌な音がした。まさか罠?

床がビックリ箱のように飛び出した。飛び出した衝撃は凄まじいの一言で、天井を突き破り上へ上昇。因みに壁はすぐ修復されて、埋まっていく。……俺はどのダンジョンでもバンジーする宿命なのかもしれない。今のは逆バンジーだけども。

勢いは突然止まりここまでしか、飛ばないよ的な感じで着地出来ると思いきや、減速が甘く、天井に頭から突き刺さった。ネタみたいな状況になってしまったな。どうするか。


「ああ。遂に食料も尽き、渇きに満ちてしまった。ああこれも、試練でしょうか?」


なにやら声がする。助けを叫ぼう。


「ばずけておう」


声が籠ってうまく出せない。え? 俺一生このままなの?


「ああ。遂におかしな声の幻聴が。それに天井に突き刺さったおかしい人間の幻覚が! ああ神よ我をお救いください……」

「失礼な!俺を……! TA☆SU☆KE☆RO☆YO!」


余りの言い草に、ムキになり身を捩ると簡単に脱出できた。

「ああ神よ」って言って、しれっとディスってきた少女。それはロングな白い髪を下ろし、黒いシスター服を纏った歳が近い美少女だ。双剣を腰に差しており剣士のようだ。でもシスターで間違いないだろう(たぶん)。喉が渇き、空腹で倒れているようだ。

俺は彼女を仰向けにし、死人のポーズをさせ拝む。


「え?」

「……冗談だ」


俺はインベントリから出した。予備の水筒を彼女の頭からぶっかける。


「あの……普通に飲ませてください」

「ならば起き上がれ」

「お腹が減って無理です」


……めんどくさいなこいつ。仕方ない、鍋を出してやるか。

加熱用簡易コンロを出し、さっきの鍋をあたためる。なにも食ってない人にはあっためて出した方がいいだろうしな。


「ほれ。食え」


料理を出してやると、すぐさま起き上がりがっつき始めた。


「あーおい!取り皿……まあいいや」


作り置きは完食されそうだ。なら俺は……

加熱用簡易コンロと一緒に買った、肉焼き機を出し、所謂「マンガ肉」に調味料と取手を付けて肉焼き機に置き、回す。肉の焼ける香ばしい匂いが漂う。くるくる回し、いい感じの所で……


「上手に焼けましたぁ! ……いる?」

「いります!」

「神職者?……が肉を食ってもいいのか? ………あ~はいはい、分かったって。あげるから」


肉を削ぎ、皿に盛る。半分になりましたぁ!……まあ、いただきます!


「うまい」


外は香ばしくカリッと、中身はジューシー。俺の求める肉だ。よしどんどん食べるぞ……あれ、もう骨か。やっぱ半分だと足りないな……


「あれ? 食った量……半分以下じゃないか?」

「!」


彼女は飛び上がる。まさか食べたのか? 人が食べてるものを? 神に仕える者が?


「ひい! 顔が怖いです。食べた事は認めますから、許してください」

「認めるんだ。仕方ない……追加いるか?」

「いります!」


俺は追加の肉を焼き始める。

その間に質問でもしようか。肉を焼くのは、結構時間が掛るのだ。


「そういえば、なんでお前はここにいるんだ?」

「私は、巡礼をしにこの塔に登りに来ました。あ! 私シスター見習いです」

「見た目でわかる」


これがシスターじゃなかったらなんなんだ。


「自己紹介が遅れました。私、エルセリアって言います! 好きに呼んでください」 

「ああ覚えておこう。俺の名前はユリアス。ユリアとでも呼んでくれ」

「分かりました。じゃあ私はエル……とでも」


しかし、よく食べるな。


「いや〜助かりました。やっと見つけたセーフエリアに食料を置いた状態で転移罠を踏んでこの階にきて、一週間迷い続けて危うく餓死するところでした」

「一週間!?」

「ええ。ああ、飢えは、……スキルでなんとかしてました。しかしつい昨日解除されちゃいまして」


そんなスキルあんのか。世の中広いですねぇ。


「因みにユリアさんの夢はなんですか? 学生さんですよね。私もですけど……」

「夢は目立つことだ。全世界俺の名前を知らぬ者はいないほどのな……なぜ急に?」

「……その割には目立ってないですね。ユリアさんの名前なんて聞いたことありません」

「悪かったな」


俺は少々不貞腐れながら返す。

「いえいえ。いま聞きましたから覚えました。有名です」と元気に返す。

なんか、マイペースな奴だな。

肉を焼き、食事を楽しんだ。


「さて、そろそろ行くか。幸い次の階の目の前だしな!」


本当にツイている。ショートカット後に次の階への階段は嬉しい。

真ん中らへんに飛んだら、どっちに進めばいいか分からないしな。


「そうですね。私もそろそろ行きましょうか。……また会いましょう」

「……帰るのか?」

「いえ。先に進みますよ」

「そっち……帰り道だぞ」

「え?」

「だから逆だぞ?ここが先に進む階段だ」


まさかこいつ……方向音痴なのか?


「あのぉ……ユリアさんに付いて行ってもよろしいですか?」

「……いいぞ。「旅は道連れ世は情け」とかいうしな」

「ありがとうございます! 進みましょう」


意気揚々と階段を進んでいった。


「……おーい? 俺はこっちだぞ」

「すみません。方向音痴で……」


大丈夫かなぁ。



方向音痴(末期)を連れたダンジョン攻略。

それはまあ、快適なものだった。彼女……エルは、俺が先行すれば見失って迷うから、後ろから指示だけしてればそんな問題なかったのだ。さらにエルの双剣術は見事だ。一発の威力は少ない双剣、しかし一瞬で敵は粉微塵になり息絶えるその剣の技。

……どんな傷は浅くても、何度も攻撃すれば大きな傷になる。それを再認識できたな。

まあ、必然的に俺の仕事は無くなる訳で、その快適さは言わずもがな、だ。


「わあ! もう階段です。運がいいですね!」

「とうぜんだろ」


来たところも分からない奴が、階段にたどり着けるほうがおかしいよ。

まあ、問題は……


「いま……何階だろうか……だな」

「何故?……それが問題なんです?」

「次がボス部屋だったら、驚くだろ」

「確かに」


こういうのをフラグっていうんだろうな。流石にないよなフラグ。知らんけど。


「――フラグだな」

「ふらぐ? ですね」


階段を降りた先には、大広間が広がっていた。どう考えてもラスボスだ。こんな階層見たことない。見てないの間違いだが。


「まあ、早く着けていいじゃないか。行こう」

「――あれ? 何でしょう?」


彼女が指さした先はボスみたいなの――の倒れ伏した姿だった。

その上に誰かいる。空を虚ろな顔で見つめる少女。美術品と言われても納得出来るような綺麗な光景だ。

血にまみれた大鎌と狂気的な笑みさえも、なんとも言えない「何か」がある。


「お兄さん。だあれ?」


俺の隣に一瞬で移動していた。その声……幼女のようなあどけなさと、なぜか湧き出る恐怖が俺の心を支配する。

……落ち着け、心を鎮めろ。動け!

首に迫る一撃を紙一重で避ける。動かなかったら終わってた。……まったくこの世界に来てから強敵ばかりだな。

嫌になるよ。


「あれ? 避けるんだ。てっきり死にたいと思って」


彼女が一言を発するたびに俺の恐怖心が、暴れだす。心臓の衝撃が止まらない。


「あれ? また避けた」


……まったく、答えないと攻撃が止まらないようだ。


「お前こそ……誰だ?」

「へえ。攻撃したのにしゃべるんだ。なつかしいな」

「どういうことだ?」

「だって、ボクが攻撃したら、みんな黙るんだ。どんな人間でもね。不思議でしょ」

「……」


恐怖は未だ解けない。こんな怖い思いは初めてだ。生存本能が警鐘をあげている


「で? お兄さんはボクと戦いにきたの?」

「いや……戦いにきてるわけじゃない。この先に行きたいだけだ」

「へー。冗談でしょ?」

「は?」


言ってる意味が分からない。


「だってお兄さん。興奮してるもん。そして用意も、いつでも戦う用意は出来てるって」


意味がわからない。

でもそうだ。そうだと身体は言っている。

自分に意識を向ける。興奮したように、息は荒く、顔は赤い。

……ああそうか。この鼓動は警鐘なんかじゃない。生き抜く覚悟だ。闘争本能と生存本能がこいつを殺すと声を大にして叫んでいる。


「そう……か……そうだな。そうだなあ!」

「へぇ。こんな人間は初めてみたぁ! こんなに戦いに興奮する人間なんて。まあでも~私と遊ぶには弱すぎるなぁ」

「どうせ殺されることは変わらない。そこに俺の足掻きが加わるだけだ。変わらないだろ?」


自分でも何を言っているかわからないが、戦うことは変わらないのは分かってる。


「ユリアさん!」

「悪いエル。逃げれるなら逃げてくれ!」


奴の顔面にツッパリを食らわす。そのまま顔をつかみ大広間にぶっ飛ばす。非力な俺でも今はどんなことも出来る気がする。


「さあ。俺がお前に殺されるか、俺にお前が殺されるか……死の振り子の中で、ダンスを踊ろうじゃないか」


弾丸のように突撃し剣撃をしかける。それを愉快そうに手に持つ大鎌で切り裂く……彼女はまるで死神だ。

……では死神を殺そうと挑む愚者は何なのか。ははは。


――腹の底から笑えて来る――


首に迫る一撃をスライディング、はたまた首を捻って。胴を切り裂く一撃をバックステップ、はたまた横に飛んで。

命を奪い合う行為に意識が加速する。心臓すらもついていけない。

剣を相手に浴びせようと振りぬく。それを弾かれ追撃をもらう。それも避ける。


《条件を満たしました。スキル 超回避を獲得》


見える。攻撃を放つ際の仕草。身のこなしが。攻撃の軌道を読み、感覚で避ける。避ける時に全てが透き通り、止まる。その間に息継ぎが出来るな。すごい感覚だ。

それでも大鎌が掠れるたびに恐怖が巻き起こる。しかし闘争心がそれを塗りつぶす。


《条件を満たしました。スキル 未来攻撃予測を獲得》


突然、うすぼんやりした攻撃の軌道がはっきりと見えた。無数の軌道が、俺の身体を貫いている。

ある一つの軌道が輝くと、それに大鎌がなぞられる。……ご都合主義様様。簡単に避けれた

miss。miss。miss。

攻撃を避けるたびに、俺の身体を貫く軌道が増える。

どうやら、彼女が本気になれば俺を簡単に殺せるみたいだな。

その結果に悔しさを覚えるが、同時にある感情が溢れる。


―――妬ましい―――


その強さを得た経験が、生まれが、種族が、出身が、不幸が! 


―――浅ましい―――


自分の弱さを成る喜怒哀楽が、生まれが、倫理観が、善意が、幸せが!


―――不安、怒り―――


強者が――

自分では、相手にならない弱さへの怒り。

自分では、相手にならない不安。

自分では、相手にしてくれない、戦ってくれない嫉妬。


―――だから奪う―――


ただただ、貪欲に、強欲に、敵と並ぶためだけに見て盗む。心血注いだ努力を相手を超えるためだけに奪う。


《条件を満たしました。大罪 嫉妬を発芽》

《条件を満たしました。大罪を獲得することにより、「level」が上がり存在としての格が上がりました。》

《全スキル、全ステータスが大幅に進化。》

《スキル「真理」により、進化の条件を開示》

《次の「level」上昇の条件は、「残虐な殺人」です》


心の枷が外れる。

ああ妬ましい。愛を受ける人間が。強さを得る人間が。自分に見向きもしない人間が。

ついでにせっかくだから残虐に奪ってやろうか……


―――違う―――


なんだ? なぜ俺はこんなことを考えた。こんな感情初めてだ。心のそこから妬ましいなんて。

意識を抑えろ。今すべきことは……


「決着……だ……なぁ!」


なんだ? 眠い。なぜこんなに眠い? 

まさかここで終わるのか? こんな半端な所で。


「眠いの? まあ無理もないかな? でもこんな根性なしは許さないよ?」

「届かせるこの剣を……絶対……に……俺の為に……信じる物のために」

「分かった。なら見逃してあげる。次に……私を殺せるくらいになったらまたヤろうね?」

「この名に誓い……約束しよう……ユリアス・フォン・オルバン……」

「私の名前は、シンセ。また会おう? お兄さん」


眠気が頭を満たすが、気持ちは冷めてきた。


「やりすぎた……」


こんな暴走するなんてな。俺はこんな面もあったのか。

そう思いながら意識は深淵へ落ちていった


見やすさのために文章量を抑えてみました。一週間ごとならこれくらいがいいでしょう(推測)。

下の星を操作し、評価。それとブックマークしてくれるとうれしいです。

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