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23 宣言したら彼女できますか?

 「皆さん2学期になっても元気良く頑張りましょう!」

 

 校長先生の挨拶で、新たな学期が始まった。

 セーターを着ている生徒を見ると、夏休みは終わってしまったんだと実感する。

 今学期はどうなるだろうと、少しわくわく。

 1学期のことからを考えると、あり得なかった感情に自分でも驚いているが、これも雫達の影響。

 

 「さぁ!生徒会に戻って来てくれるかい!」

 

 「ここまで来て戻らないとはありえないでしょう」

 

 本当にこいつら変わったな。

 最初会った時と別人みたい。

 

 「分かったぞ。お前ら来週ある太村戯南合宿の準備手伝って欲しいからだろう」

 

 雫達は目線をそらす。どうやら図星だったらしい。

 そもそも太村戯合宿とは、言ってしまえば一泊二日学校に過ごすだけ。合宿なので勉強はするが、基本自由時間。どのクラス、どの学年とも過ごすことができ、指定された教室であれば誰とでも泊まることができるイベント。これをする意味は、色んな学年やクラスの人と仲良くなって欲しいから。

 

 「準備なんて特にないだろう。必要なのは各自の準備物リストを書くだけ。俺はいらないだろう」

 

 「そうなんだけど……中塚達と口論になった時の仲介役として……」

 

 準備物リストを考えるだけでそんなことなるかと思いながらも了承してしまった。

 しかし、口論なんておきもしなかった。俺は今日とにかく話を聞いてただけで、あっさりと決ってしまう。

 特に何もないまま、太村戯合宿当日を迎える。

 勉強は午前中だけで、その後は基本自由。色んな遊び場も用意されているので、初めての人と仲良くなるためにはまさしく絶好の機会。

 まぁ俺はコミュ力がそこまでないし、喋りかけた所で逃げられるだけだけど……

 

 「楽しんでる翔希さんよ!」

 

 「翔希も一緒に回るか?」

 

 「長谷川と中塚か。お前ら仲良かったんだな」

 

 「うん。今日友達になった」

 

 本当に太村戯合宿で友達作りする人がいるんだ……てっきり仲の良い人同士で楽しむものかと思ってた。

 しかもこいつら肩も組む仲までなったんだ。どんだけこの短時間で息があったのか気になる。

 

 「回るよ」

 

 こうして一緒に回る。雫達と遊ぶのも楽しいが、男同士で遊ぶのもまた違って楽しい。

 充実していた時間は突如として終わる。

 困り果てた顔をしていた屋久がこっちに向かってきてこう言う。

 

 「大変だよ翔希!雫と美崎が喧嘩して、それも殴り合いまで始まって大変だよ」

 

 いったい何があったのか。

 今まで口論しているところはあったが暴力までとなると一大事__早く止めに行かないと。

 

 「ごめんお前ら行ってくる!」

 

 「おう行って来い!ヒーロー!」

 

 こころよく送り出してくれた。

 俺は屋久と現場に向かう。

 着いた先では、ビビっている桃と喧嘩をしている雫達がいた。

 

 「おいやめろよ!学校のトップ達が何をしている」

 

 止めに入ると何とか治まってくれたのだが、彼女達の顔には痛々しい傷があった。

 とにかく桃は屋久に任せて俺はこいつらに話を聞くことに……

 

 「なんで喧嘩してるんだ?」

 

 「翔希には言えない……」

 

 「それは私も同意見です」

 

 この調子だと原因は__俺か。

 最近のこいつらはおかしかったから多分それで言い合いに……

 

 「悪かったな。お前ら俺のせいで双子の仲悪くしたんだよな……」

 

 何も言わない所を見ると、やっぱりか。

 悔しいが俺にできることはない。

 だけどこれだけは言よう。

 

 「俺は……お前らと会えて良かった!今の俺がいるのはお前ら二人や桃、姉ちゃんがいたからだ!これは誰一人欠けてはいけない!だからお願いだ……みんな仲良くしてくれ……」

 

 俺の思いをぶつけた。これで少しでも力になれば嬉しい。

 行動したのは正解だったらしい。

 こいつらの目には涙が流れていた。

 

 「ねぇ……翔希が初めて宣言した時のこともう一回言って……ほらネットで最初に言ったやつ」

 

 「分かった__宣言する!俺は双子のどちらかを彼女にする!そして記憶を取り戻し、約束を果たす!これが最初で最後の宣言だ!」

 

 これに雫達は戸惑いだす。

 あれ?宣言内容は確か、クラス替えした時の隣の人に告白じゃないの?そう思っただろうがこれは2回目。初めての宣言はすぐ消した。なぜなら俺が止めたからだ。実はその内容から俺が記憶喪失だったことや双子のことを知る。

 また、姉ちゃんが今まで俺にしていたアドバイスは記憶を取り戻すためだった。

記憶を取り戻すには、なくす前にずっといた人達といることで、もしかすると戻るかもよと友達に言われたらしくそれを実行する為のアドバイス。そして1学期の出来事や夏休みを一緒に過ごしたことで、奇跡が起きた。なにより雫にキスで完璧に思い出したのだ__昔のことなどを。

 アドバイスの意味は祭りを帰った日に教えてもらった。

 この通り俺達は、姉ちゃんのおかげで今がある。

 

 「じゃあ時々助けに来てくれたり、桃の存在が邪魔だったのは……」

 

 「そう。姉ちゃんの予想外のことが起こったから」


 

 俺たちの出会いから今まで姉ちゃんの策にはめられてた。

 本当に姉ちゃんはすごい人物だ。

 何一つ抜かりなく、尚且つ俺らに悟られないようにする技術はだれもマネできないだろう。

 

 「そして俺の答えは__雫付き合ってくれ!」

 

 これが俺の答え。そして生きる意味は雫を幸せにするため。

 最後の最後まで美崎と悩んでいたが、昔約束をしていたのは雫で初恋の人も雫。

 これは誰になんと言われようが変わらない。

 

 「いいよ翔希!私を恋人にしてくれて!実はね喧嘩した理由も翔希をどっちが彼氏にするのかだったの。他にも夏休みに私達はがしたことは一人一回アピールしようと決まっていたからで……今までごめんね。桃も喧嘩してるのを見て諦めたらしいし……でもね私もずっと前から好きだったよ!」

 

 最高の答えをもらった。

 喧嘩に理由や夏休みのあのことなどは色々ツッコミたい所があるが考えないでおこう。


 美崎のことも考えてあまり喜ばなかったが……やっぱり美崎は強かった。

 少し泣き崩れ、俺が抱き着くとすぐに離してきた。

 

 「あなたに恋ができて良かったです。そしてあなた惚れた理由は昔、周りとなじめなくて一人ぼっちでいた私を助けてくれたからよ。これからも幼馴染としてよろしくね!」

 

 「あーよろしく!」

 

 目標が達成した。

 俺は彼女に作ることも約束も記憶も全て成功。

 そういえば姉ちゃん言ってた俺にしかない力は幼馴染がいたことらしい……これを力と呼んでいいのか分からないが、姉ちゃん曰はく、選ばれた人にしかいないからいいでしょうのことらしい。

 俺はてっきり才能のことだと思っていた……


 この後__俺は生徒会に戻り、無事に一年間任期をやりきった。

 長かったようで短った高校生活は終わった。

 

 「早かったね高校生活!」

 

 「そうですね。やっぱり楽しい時間はあっという間ですね」

 

 「そうだな!でも俺達のこれからはまだまだだ!さぁ!雫!美崎!みんなで家に帰りますか!」

 

 

ここまで読んでくださりありがとうございました。

小説としては、至らない所が沢山あったと思いますが、これから徐々に改善出来るように頑張ります!

次回作も読んでくれたら嬉しいです。

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