19 今年最初の海
夏だ!海だ!美女だ!
これ一度は言ってみたかったんだよね。ちょっと違うけど。
今日は待ちに待った海!
そして姉ちゃん入れたこの美女4人組の水着姿と言ったら……見ものですな。
「よし!もう俺はこれで満足だ!休もう!」
「早すぎない!」
雫のツッコミはさすがだな。
コンビ組もうかな__いや失敗する未来が見えたかも。
やめよ。
美女四人組はさすがの集客力。
海に来ていた男性はみんな見とれていた。
中には何あの人たち見てるの!と彼女さんに怒られている人もいたが、それもしかたない。
「愛する弟よ!あんたもこっちに来なさい!」
「さぁ!行きますかね」
俺も海にダイビングする。
何年ぶりの海だろう。
とても気持ちよかった。
遊んでいる時間はあっという間に過ぎていく。
ビーチバレー、鬼ごっこ、水かけは最高に楽しかった。
気づいた時には、夜だった。
「いやー時間立つの早すぎ!」
「そうだね翔希!でもお姉ちゃん、皆と遊べたことが何より嬉しいよ」
お姉ちゃんも満足してくれたみたいで良かった。
家族で遊ぶのも久しぶり。
「今までごめんね!なかなか遊びに連れていってあげれなくて」
「いやいいよ。姉ちゃんも忙しかったんだし。それに今があるのは姉ちゃんが頑張ってくれたからだよ!姉ちゃんがいなきゃ今もひきこもっていたかも……」
「嬉しいなーー。翔希にそう言ってもらえると」
姉ちゃんがウルウルし出した時、邪魔が入る。
「おーい姉さま達、バーベキューの準備ができましたよ」
「分かった今行く。ほらいくよ愛しの姉さん」
バーベキューは美味しすぎた。
これなら毎日食べてもいいぐらいだと思うほど。
「美味しいねぇ!翔希ぃ」
「そうだな!最高だ」
「じゃあ次は私が食べさせてあげるぅーー。ほらあーん」
「あーん。うん美味しい!」
あっ!我に返る。
ついつい流れで食べさせられてしまった。
「あーーずるいずるい!次は私」
「私もです。ほらあーんしなさい」
「じゃ私もーーほら弟!」
いっせいに口に入る。
息苦しくなるがなんとか食べきった。
「おい!お前らいい加減にしろ!俺を殺す気か!」
「桃がやり始めたからだよ!私達は悪くない!」
「そうです。悪いのは桃です」
「えぇーそれはひどくないですかぁ」
桃の言うと通りだ。
こいつらには人の心はないのか?
こうしてバーベキューと言う神ご飯が終わり、片付けが始める。
「あれ?ビーチバレーで使ったボール知らない?」
「知らないよぉー」
どうやら失くしものがでたらしい。
ここは男として探しに行こう!
「俺探してくるよ」
「私も行きます」
美崎がついてくるなんて珍しい。
変なものでも食べたのだろうか?
「ないですね」
「そうだな。ずいぶんと遠くまできてしまったな」
なかなか見つからない。
「もう遅いから帰るか」
「そうですね。じゃ案内よろしくお願いします」
「え!?俺帰り方知らないけど……」
「私もです」
これはマズイ。
俺ら二人とも帰り方がわからない。
「スマホあるか?俺持ってきてなくて」
「私もです」
終わった。
景色が変わらない海でどう帰ればいいのか。
「とにかく助けに来てくれるかも知れませんから、ここで休みましょう」
背中合わせに座る。
俺の心臓は速い。
「どうです?生きる意味が見つかりましたか?」
「まだ……」
「そうですか。私からすれば生きる意味なんか無くてもいいと思うんですけどね。なぜそこまで探すのです?」
「俺は……約束があったんだよ。確かね小さいときに誰だかまでは覚えてないんだけどその子に、生きる意味を知っている人に会いたい!私はそういう人に出会いたい!だからなってくほしいってね」
「そうですか……」
美崎が反論しない?
いつもなら過去のことは忘れろ!とか言うくせに。
「今までその子のお願いの為に……その子はあなたを苦しめたでしょうね」
「そんなことないよ!勝手に俺が重く受け取りすぎただけ」
「じゃあなんであそこまで絶望するのですか?ひきこもるのですか?」
「分からない……」
俺がひきこもっていたのを知っているなんて。
姉ちゃんが教えたのか?いらんことするやつめ。
それにしてもなんでちょっとキレ気味?
最近のこいつらは本当に読めないな。
「死なないでくださいね。多分もう少ししたら生きる意味見つかると思いますから」
「分かった……心に刻んどく」
誓った瞬間、突然押し倒される。
「おい!どうした!」
「いえ。さすが男の子だなーと。興奮してるね」
耳元で囁かれる。
こいついったい何を考えてやがる。
「揉みます?」
悪魔のささやきだ。
ここは何が何でも我慢しなければ……
それにしても角度がーー
「うふふ。いい反応ですね?ほらどうする?」
絶体絶命のピンチ。
誰か……誰か……このままでは俺の手が……
「翔希達ーー!大丈夫ーー?」
姉ちゃん達が助けに来た。
俺は慌てて手を伏せる。
「いいところだったのに……ほら行きますよ」
なんとか耐久。
押し倒された時はどうなるかと。
「次は誰かな?」
美崎は謎のコメントを残し姉ちゃん達に合流。
俺もその後合流したが、これはいったいどんな意味を持つのか?




