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14 2度目のデート

 集合時間30分前。

 俺は前の反省を生かし見事、30分前に来ることに成功。

 

 「寺内君ー待ったぁ?」

 

 「いや、今来たところだよ。さぁ行こうか!」

 

 ここまでは完璧。

 昨日恋愛漫画を読み漁ってきて良かったー。

 

 今日は迅上桃とのデート日。

 現状の生徒会を救うためにはこいつの力が必要。だからその力になってくれる条件としてデートすることになった。

 そして今日は、こいつに惚れないことも頭に入れて過ごさないといけない。

 なぜなら、彼女になってしまうからだ。

 お前は彼女を目標に頑張ってきたんじゃないか?そう思うかもしれないが、今はそれどころじゃない。

 もしここで彼女を作ってしまうと、雫や姉ちゃん達になんて説明したらいいか?それこそ関係悪化につながるのではないか?想像するだけでゾクゾクする。

 それだけは避けたい。

 だからこの生徒会問題を解決するまでは、作りたくても作れない。

 

 「どこいくの?」

 

 「そうだね。まずは王道の水族館かな」

 

 向かった先は、最近できた水族館。

 そこは大勢の人でいっぱいだった。

 

 「うわー!見てよ寺内君。魚がいっぱいいるよぉ」

 

 「そうだな。きれいだ」

 

 俺達は、水族館を楽しむ。

 はたから見たらカップルのように。

 

 「ほらシャチのショー始まるよぉ!」

 

 シャチのショーは圧巻だった。

 トレーナーとのコンビネーション技や迫力にはついつい惹かれてしまう。

 

 「凄いな!」

 

 「ねぇ!シャチも可愛いけど、楽しんでいる君も可愛いよぉ!」

 

 不意打ちだった。

 この言葉に萌え声はズルすぎるでしょ!

 すぐに後ろを向き、顔を見ないようにする。

 

 「ねぇぇ?照れてるのぉ?」

 

 「照れてない!」

 

 桃は笑い出す。

 やばいやばい!惚れてしまうのも時間の問題かも。

 俺は身をもって実感し、焦りだす。

 

 「シャチショー良かったねぇ!」

 

 「あぁー良かったよ」

 

 「知ってる?ここにはイルカショーもあるんだよ。次はそれを見に行こう!」

 

 俺は、緊張感を持ってイルカショーに挑む。

 しかしこれもイルカのパフォーマンスに見とれて忘れてしまう。

 終わった時には、手をつないでいた!

 桃との距離も近く、心臓がうるさい。

 

 「す、すまん。つい」

 

 「いいよぉーここまで楽しんでくれるなんて思わなくて私、嬉しいよぉ!」

 

 認めたくないが、こいつとのデートは楽しかった。

 桃は人がうれしいことを全部してくれる。例えば、俺の話を楽しそうに聞いてくれたり、程よい感じのスキンシップもあり、優しくしてくれたりする。

 こんなに楽しい遊びは初めてだ!

 

 「最後にご飯食べて帰ろうかぁー」

 

 「そうだな」

 

 連れてきてくれた先は、美味しいと有名な肉屋だった。

 

 「男の子はやっぱり、お肉が好きかなーと思ってぇ」

 

 まじで、勘弁してくれー

 俺みたいな人は皆こうなるだろう……

 こんなの好きになるに決まっているだろうが!

 

 「この肉最高!」

 

 「ホント美味しそうに食べるねぇ!じゃ私が食べさせてあげようぉ!」

 

 肉を箸で掴み、俺の口にゆっくりと入れる。

 人生2度目のあ~ん。

 それはやっぱり、今まで以上に美味しかった。

 

 「そういえばさ、お前なんで今まで生徒会に来てないんだ?」

 

 「それ聞いちゃうかぁー。でもいずれ話さないといけないから今話すねぇ」

 

 桃は少し悲しそうな顔で話しだす。

 (1年生の時、桃は雫達の秘書的存在でしたぁ。1年生の時からすごかった二人はみんなから注目の的。告白する人も多く、沢山の男達が振られていきましたぁ。ですがぁその中にねたむ人も現れ、そして、その人達は当時、秘書的存在であった私をターゲットにいじめ始めましたぁ。そのいじめは酷く私の精神は弱り、不登校になってしまい、二人はそんな私に、完全に回復するまで生徒会を休みなさいと言われ今にいたりますぅ)

 

 ずいぶんと酷い現実だった。

 俺はデート中に基地手はいけないことだと後悔する。

 

 「すまないな……そんな辛いこと話させて……」

 

 「いいんです。もうこれは過去のことですからぁ」

 

 俺達は、食事を終えた後、公園に向かった。

 

 「ねぇ今日はどうでしたかぁ?私はあなたの彼女なれる人でしたか?」

 

  俺はこの人を振るのか?

  そもそも俺は今日惚れた。だから勝負には負けた。

  でも桃は最後、俺に判断をゆだねようとする。

  本当に俺に振るなんてできるか?いつから人を振れるぐらい立派な人になった?これ以上傷つけるのか?そんな考えが頭の中をめぐる。

 

 「ごめん。やっぱり今は君を彼女にはできない……」

 

 最後は振る決断をした。

 

 「分かったぁ。じゃあ明日からは友達として関わろうね。大丈夫、生徒会問題には手伝うから」

 

 「本当に申し訳ない」

 

 「大丈夫!明日から友達だけどあきらめたわけじゃないからぁ。また振り向かしたらいいだけの話。覚悟しといてよね」

 

 そう言い残し帰って行った。


 自分の不甲斐なさを痛感する。

 俺が今頃中塚達を説得できていれば……こんなことなかっただろうに。

 

 

 

 「ただいま……」

 

 姉ちゃんが迎えに来る。

 しかし、いつもと様子が違ってた。

 

 「ねぇ翔希、なんで今日水族館にいたの?確か今日、中塚君達を説得に行くと言ってたはずじゃあ。それなのになんで女の子と一緒にいたの?」

 

 

 

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