目を覚ましたら…
よくあるテンプレですね。タイトル回収は近い内にちゃんとやります。
意識を取り戻した真名兎が目にしたのは、神殿の様な場所。
「あれ、僕は一体…って言うか、此処何処?そうだ、澄姉ちゃん!」
未だに意識を失ったままの年上の幼馴染みを起こそうと、揺り動かす。
「起きて、澄姉ちゃん!!」
「んぅ…マナ?何か声が変?」
言われてみれば少し声が高い。まるで幼い少女の様な…
身体にも少し違和感を感じる。
「……えっ?あれ、、、なくなってる?」
自らの全身を触ってみると、乳房が僅かに膨らんでおり、下半身にあった筈のモノがなくなっている。
服もブカブカだ。
「嘘…どう見ても女の子だけど、本当にマナなの?、それにその花…」
「……澄姉ちゃん。うん、僕にも何が何やらだけど、そうみたい…」
「言われてみれば、小学生位の頃のマナにそっくりね」
「これ、どうなってるの?」
「…分からないけど、とりあえず、皆を起こしましょう。」
「うん。僕はヒデ兄を起こすから、澄姉ちゃんは他の人をお願い。」
手にしていた花を髪に射して、そう応える。
とりあえず転ぶと危ないから、下は何も履いていない。袖は捲っただけだ。
「わかったわ。私はとりあえず白戸先生を…」
二人で意識を失ったまま倒れている者達を起こしていく。
「ヒデ兄、起きて!」
少女の手が、大きな身体を揺する。
「あぁぁ、何だ?俺は…って、お嬢ちゃんは誰だい?」
「僕だよ、真名兎だよ!」
「……おおぅ…マナ、お前、随分、可愛くなったな。」
暫くの後。
「ふわぁぁ…んだよ、うるせえなぁ…何だこりゃ、確か俺等は教室に居た筈だけどな?」
「やっと起きたわね。犬飼君。」
「ふーん?で、何で幼女が此処に?」
「犬飼君はずっと寝てたから知らないと思うけど教室の床に、光る変な模様が現れたと思ったら、私たち全員此処に居たのよ。」
一人の女子が真名兎を指指しながら、他の女子に訪ねる。
「あの子、教室に来た一年の子に似てない?」
「一応、本人よ。何でかだか、女の子になっちゃったみたいだけど…」
「ああ、正真正銘、って言っても俺も半信半疑だが、宇佐見満月の弟の、宇佐見真名兎だ。まぁ、今は妹って言った方が正しいか…」
「どうやら皆様お目覚めになられた様ですね。」
その場に居たほぼ全員が意識を取り戻したとき、白い装束の集団がやって来た。
白い装束の男達に混ざって、男だった頃の真名兎と同じ位の背丈の少女が
『我らの呼び掛けに応じて、ようこそお出で下さいました!!勇者様方』
勇者、一体何の事だ?
困惑する一同。
そんな中教師である白戸蘭が口を開く
「一体、何の事かしら?それよりも此処は何処?説明して貰える?」
「ってか、何だよ此処?お前らの仕業か?俺等の事どうする気だよ?」
「何なの、勇者とかワケわからない事言ってないで速く帰して!!」
ただ事じゃない事態にパニックに陥る生徒達。
そんな中、比較的冷静だったのは…真名兎、澄音、秀吉、犬飼、強矢、白戸の6人。
その中でも秀吉ともう一人、犬飼一だけは、目の前の集団が、自分達に害を成そうとする者か判断しようとしていた。
ガツーン!!!!
一人の男が手にした杖で石畳を叩く。
その音で静まり帰る一同。
「姫様の御膳でありますので、どうか静粛に!」
「かまいませんよ、。彼等にとっては、いきなりの事ですから…」
「姫様…」
と呼ばれた男を征して姫と呼ばれた少女は
一同に向かって深く頭を下げると…
「突然お呼びしてしまって申し訳ございません。貴方方には何の事だか、理解が追い付かないとは思います。ですが、どうか我々の国をお救い下さい!!」
「「「?」」」
ありがとうございます。引き続き宜しくお願いします。
チートやら何やらは次回以降。