♯第4話゜゜窓。。
あれから数日が経った。
あの日以来、紗耶香は僕の家へ来ない。あんなひどいことを言ってしまったんだ。
来るわけがない。
そんなことを思いながら心のどこかで紗耶香を待っている僕がいた。
毎日毎日することがない。
あたり一面暗闇で本を読むことも、パソコンもできないし遊ぶこともできない。
ただじっと座っているだけ。
1日でやることと言ったら、食事とトイレ、体拭きぐらいだ。
それ以外の時間は何もしていない。
外は危険で怖いし、家の中だって母さん達の気遣いが嫌だ。
テレビだって音だけ聞こえても全くおもしろくないし。
いつの日か自分の足から根が生えて木になってしまいそうな気がする。
木になってただ生きていくだけ。
そうなる前に、死んでしまおうか。
今の生活も死んでいるのと同じだし。
誰からも必要とされず、迷惑をかけてばかりで・・・。
どうせ、大人になったら仕事なんかできないで家族に迷惑かけてしまうんだし。
これから生きるだけで苦しいなら今終わってしまう方がいいのかもしれない。
僕はあたりを探り壁を見つけ、壁をつたって窓を探した。
「あぁ、こんなところにあったのか。」
僕は見つけた。
「怖くなんかない。」
これからずっと人の顔が見えない方が怖い。
真実が見えない方が怖い。
家族に迷惑かけたくない。
だから、ためらいなんてない。
僕は鍵に触れる。深呼吸し、鍵を外そうとしたとき・・・・・。