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第3話゜゜夢・食事。。

第4話です!読んでくださり誠にありがとうございます(*^-^)ノ感想など頂ければ光栄です(≧ω≦)

・・・?

ここ、どこ???

・・・・・・・・・・・あぁ、ここは僕の部屋じゃないか。

ベッドがあって、机があって・・・。


見える!?

見えるよ!

えっ?

僕の目、治ったんだ!!


僕は勢いよくドアを開けリビングへ向かった。

「母さん、父さん、僕見えるよ!!目が治ったんだ!!」

ソファーに座っていた両親がこっちを・・・。


向こうとした瞬間現実に戻った。

夢だったのだ。

今はまた暗闇が広がっている。

目が治るなんてあり得ないのに・・・。

ものを見たいと思う意識が夢に現れたのだろうか?

なんにせよ、久しぶりにものがみれてよかった。

ただ、現実はつらかった・・・。


あれからどのくらい寝たのだろうか?

今は何時なんだろうか?

そんなこともわからない・・・。



コンッコンッ

「入るわよ。」

母さんだ。

「今は11時38分よ。

さっききたけど、寝てたから起こさなかったわ。

お腹空いたでしょう?ご飯持ってきたわ。」

もう、そんな時間なのか。

「はい、スプーン。」

僕は1人で食事ができなければ、箸を持つこともできない。

最初の頃は親が食べさせてくれていたけど、すごく嫌だったから今はどこになにがあるのか教えて貰って食べている。

「今日のご飯は、白ご飯、お味噌汁、一口コロッケと一口ナスの挟み揚げ。ご飯はここにあって、汁は――」

とひとつひとつ丁寧に教えてくれる。

母は僕の食事が終わるまで僕のそばを離れない。

なぜなら、半年前に僕が

「1人で食事する。だから部屋から出ていって。」

と言って母さんを部屋から出し1人で食事しようとしたら、味噌汁が手に当たり倒れ熱い汁が僕の太ももに落ち、火傷をしてしまったからだ。

あれいらい、母さんは決して食事中に離れることはなかった。

目が見えていた頃に味噌汁をこぼして火傷しても

「そのくらい、どうってことない。水で冷やしときな。」

とたいして心配していなかった母さんだったのに。

事故以来、過保護になってしまった。

そんな母さんに僕は嫌気がさした。

「・・・ごちそうさま。」

何口か食べて僕は食事を終わりにした。

「えっ?これだけ?もう少し食べようよ。」

昔では考えられない優しい言い方。

「食べれないんだ。」

「・・・そう。じゃぁ、さげるわね。」

そう言って、母さんはご飯を片づけた。

・・・

「明後日から夏休みなんだってね。隣の紗耶香チャン達と一緒にさ、夏休み中どこかに出かけてみない?」

・・・。紗耶香の入れ知恵か?

「行かない。」

「でも、1日ぐらいは・・・。」

「行かないって言ってるだろ!!!」

今日はよく大声をあげる日だ。

「・・・そう。ごめんね。無理に誘って。・・・でも、もし行きたくなったら母さんに言ってね。・・・じゃぁね。」

と言って母さんは部屋から出た。

行きたいと思うわけない。

なにも見えないのに外に行っても意味がない。

外は危険だらけだし。

だったら、安全な部屋にこもっているのが一番安心だ。

そんなことを思いながら、また暗闇の中を一人で過ごした・・・。

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