第4話
よろしくです!
「ところで聞き忘れたんですが、あなたのお名前をお聞きしてもいいですか?」
「ああ、すみません申し遅れました、私の名前はリルルです。よろしければリルルとお呼びください。それと、あなた様のお名前をお聞きしてもいいですか?」
「俺の名前はリュウトです、で、こっちのちっこいのがシルクです。俺達もリュウトとシルで呼んでください。あと、この大きな狼なんですが…」
「シル、ちっちゃくない!」
リデルも俺も華麗に無視をし話を続ける
「あっ、すみません!素材などは全てそちらで持っていってくださって下さい私が助けられたんですからね」
いや、そうじゃないんだよな…
「いや、そうじゃなくてですね、この大きな狼はなんていう動物なんですか?」
リデルは不思議そうな目でこちらを見つめながら言った
「? お知りでないんですか?この魔物はAランクのフェンリルですよ?」
えっ?魔物?Aランク?フェンリル?
ちょっと待てわからないことが多すぎる
「よろしければ詳しく教えてもらえないですか?」
リデルはこちらを訝しむような目で見てから言う
「いいですよ、魔物というのは---」
一時停止!
ふぅ〜、危ない危ない、説明されるところだったぜ
どうも、こんばんは!また会いましたね!
司会進行役です!
さて、今回のことについて説明さしていただきます。
この世界レユノルでは、魔物というのがいます。魔族とはまた別の存在ですね。
それから、魔物にはランクというものがあります。弱い順にG、F、E、D、C、B、A、Sと言いその魔物を専門に討伐する冒険者がいてその冒険者にもランクがあり弱い順にH、G、F、E、D、C、B、A、SというランクでHランクは基本雑用しかやらせてもらえません。ちなみにSランク冒険者は、この世界に3人しかいませんね。まぁ、こんなもんですかね?では!また今度!
再生!
「というわけです」
なるほど、最初リデルは俺たちのことを冒険者と勘違いをし、このことを知らなかったから訝しげな目で見たと…
「なるほど…よくわかりました、説明してくれてありがとうございました」
「あの〜、さっきから気になってたんですが…敬語じゃなくても大丈夫ですよ?」
本当か!?いや〜正直めんどくさかったんだよな、これは渡りに船だここはのらせてもらおう
「ありがとう、正直きつかったんだよな」
「それでは、もう暗くなって来てしまいましたし、一旦、馬車のところに戻って野営をしましょうか」
「えっ!?馬車持ってるの?」
「父と母と3人で行商をやっていました…ですが…両親は私を庇って……」
あー、地雷踏んだか?まあ、空気を変える意味でも話を変えるか
「リデルはテノネに行ったあとどうするか決めてるの?」
「はい、王都に行こうかと思っています」
そういえば、ここってどこの国なんだろうか?
「ここってどこの国なの?」
「メテラユ王国です、この世界レユノルの中でも3番目に大きな国です」
へぇー、それ以外反応出来ない…
「ふーん、それで話は戻るけど馬車ってどこにあるの?」
「あ、すみません、すっかり忘れていました。こちらです」
そう言いながら先頭を歩いて道案内をしてくれる。(道なんてないけどね…)
ということでその日は馬車の近くで眠り次の日を迎えた。
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次の日
「それじゃあ、テノネに向けて出発進行ー!」
「おー!」
「はい!」
リルルが何故テンションが高いのかわからないがこのままテノネに向けて馬車は、走り出す。
「そういえば、リュウト様はどこの国の出身なんですか?」
えーっと、これって正直に言っていいのかな?でも、まだ完全に信用した訳じゃないからまだ隠して置いた方がいいかな?
「それはあまり言いたくないけど、1つ言えることは遠い国ってとこかな?」
それよりなんでリルルがこんな所にいるんだろう?聞いてみようかな?
「そういえばリルル、話は変わるけどなんでリルル達はこんなところにいたの?俺たちはただ迷っただけなんだけど…」
「お聞きになられてないんですか?
10日ぐらい前に創造神様から『我の亜神が10日以内に降臨するであろう』っていう神託があったんですよ。
かなり噂になっていなんですが…知らなかったんですか?てっきり私達と同じで亜神様を一目見ようと来たんじゃなかったんですか?」
まじか…それって俺のことだよね?ていうか、あの爺さん創造神だったの?それからリルルさん…目の前にいますよーまぁ、いいか…とにかくなんとなく誤魔化すしかないかな?
「あ、ああ、確かにそんな噂聞いたな…すっかり忘れてたよ」
「もう、忘れん坊さんなんですね?」
凄い美しい顔で微笑みながら言ってきた。
やばいやばい!これって俺、完全に
リルルに惚れてるんじゃ?でも、ねぇ
あっ、リルルの容姿を言っていなかったな。金髪ストレートのかなりの美人&俺の好みド直球!これ、告白しようかな?いやいや、こんな事考えてもどうしようもないしな…とにかく目的地に行くか。その時リルルが話しかけてきた
「あ、あの、その、シルさんとはどんな関係で?」
「ん?特にどうということは無いな、妹みたいな感じかなぁ…なんでそんなことを?」
「いや、昨日の夜シルちゃんとお話してシルちゃんがその、お、お嫁さんって言っていたので…」
「ああ、自称だよ気にしない方がいいよ」
そう言うとあからさまにほっとしたような顔つきになった。
あれ?これって俺に惚れてるってこと?いや、そんなに自分の都合のいいようにしてはダメだな
そんなたわいのない話をしながら街道を進んでいき。
3週間後、やっとテノネが見えてきた。