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そのきっかけはオルゴール

作者: 綾瀬あきら
掲載日:2025/12/15

登場人物紹介


拓斗 初デートを楽しみにしている高校生


マスター 拓斗のアルバイト先、喫茶店ハーモニーのマスター 長く海外を放浪していたらしい。国籍不明の顔立ちで、博識。薄い髪色に淡い瞳に、マスター目当ての女性客多し。


オーランジュ 異世界の姫。大変美しいお姫様だが、盲目。若くして亡くなり、転生する。


カイ 異世界の青年。こちらもかなりの美青年だが、奴隷のため生贄として祭りに捧げられ、奉納舞を舞うオーランジュに恋する


グレイン卿 オーランジュの兄王子

俺は浮かれた気分で、噴水に腰掛けていた。あと30分でみあちゃんとの初デート。彼女の気を引くための涙ぐましい努力の甲斐あって植物園でデートだ。綺麗な花に囲まれた彼女はすごく可愛いだろうなぁ。そんな想像に顔が自然と緩んでしまう。いかんいかん。クールに振舞える様バイト先のマスターにも散々相談したんだ。目をあげるとすぐ先にバイト先の喫茶店が見える。窓に人影がちらちら見えているのはマスターだろう。


ふと優しいオルゴールの音色が聞こえた。聞いた事があるような?音の先を探すと大きな花束を抱えた長身の男から聞こえてくる。俺はついじーーっとその男を見てしまっていた。いるんだよなこういう完璧なイケメン。俺が見劣りするから早くどこかに消えてくれ。しまった目が合ってしまった。逸らそうとしても視線が固定してしまったのか目を逸せない。すると男が近づいてきた。まずいぞ。


腰を浮かせかけた時、男が花束を俺に差し出した。俺に!?

「お探ししました。きっとどこかで転生されると信じて」

片膝をついて恭しく俺の手を取る男に、俺は呆気にとられていた。ちょっと待て?何?!

しかし、次の瞬間もっと驚く事が起こった。俺の手がぎゅっと握り返したのだ。そして続けてこう言った。

「やはり貴方なのですね。あの曲で分かりました。初めて貴方の眩しいお姿を拝見できて幸せにございます」

そのまま見つめ合う2人…ちょっと待って、ちょっと待って、何がどうなってるの?俺の体どうした!?

「あの日、俺は絶望の淵を見ました」

「それ程私のことを…」

ちょっと、誰か止めてーー

「もう良いのです。貴女は今はここにいる。もう決して離しません」

「私も…」

2人がひしと抱き合おうとした瞬間。誰かが割って入ってきた。止めてくれたのは有難いけど、誰?

「姫に触るな。奴隷の分際で」

男を見下ろす様に立ちはだかったのは…マスター?何で?

「お兄様!?」

「卿!」

2人の声が重なる。誰なんだよ一体。

「お前が姫をたぶらかしたせいで、姫は命を落としたのだ。こんな事なら舞などさせるのではなかった」

「お兄様。それは違うのです。私は不治の病に侵されていたのをこの方が…」

「お前は騙されているのだ。もう良い、ここで決着をつけてやる」


そして、周囲の風景はぼやけて霞み、3人だけになってしまった。

「いつかお前が現れるだろうと、姫の近くで目を光らせていたのが功を奏した。覚悟しろ」


もう、俺抜きでやってくれないかな

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