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オタクな僕と奇妙な猫  作者: 大原 藍
8/100

閑話休題あるいはインターミッション

 「おい、これはさすがに」

 録画されたアニメを見ていて、猫がそう叫ぶことは決して少なくない。

 そのたびに「これは、ある」とか「さすがにこれは、ない」とこちらが答えることで、猫は現実とそうでないものを日々学習しているようだった。ただ、猫にとって「これはあるだろう」と考えている先入観のストライクゾーンが思いのほか広いこともあって、実際のところこの世界のどれだけの真理をこの猫が把握しているのかについて僕はまったくわからなかった。

 「これか?これがお前が以前言っていた猫だ。そうだろ?」

 テレビには団子を重ねたような三毛猫「にゃんこ先生」が映っていた。

 「こんなに足が短くてどうしてこれほど機敏に、うおっ!巨大化した。鍋島藩の化け猫か!」

 鍋島藩ってどこだよ。

 正直この猫が本当は何者で、どうしてこんなところで猫として暮らしているのか。疑問に思わない日はない。たどたどしくない日本語を擁し、頭だって絶対に悪くはない。知識量に至っては三流大学出の自分などより遥かに上等であることは明らかだ。

 「まあ、いいか」そう考えることにした。

 とりあえず害はないようだし(懐事情にいささかの損害は継続中であるが)、これはこれで悪くないようには思えたからだ。

 「残念ながら、そのにゃんこ先生は二代目だ」

 「なんと!タイガーマスクのようなものか?」

 それはアニメか?それともサヤマサトルの次の実物の方か?

 自然と、笑いが起こる。

 今はこれでいいように思う。

 

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