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マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第六章 荒野の階層 50階~60階 弱肉強食の対人戦
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第七十二話 桃花と一美


 二学期が始まった。

 

 夏休みは終わってしまった……。あいつは帰ってきたけど、また去ってしまった。結局、私はどうしたかったんだろう? 自分は臆病者かもしれない。

 

「やあ、桃花」

 一美が話しかけてきた。

「やあ、一美。そういやバレーボールの試合だったんだっけ? どうだったの?」

 私は聞いてみた。


「そういや言ってなかったっけ。インターハイ出場したよ」

 そういう一美。

「マジ!? 凄いじゃん!」

 驚く私。

「ふふん、凄いでしょ。まあ一回戦負けだったけどね……」

 そういう一美。

「それでも大したものだよ。選手としてやっていけるんじゃ?」

 私は聞いた。

 

「んー、どうかな。それで食べて行くのは難しいと思うけどね……。まあ、楽しかったよ」

 一美はそう言った。

「そっか。充実した夏だったんだな」

 私はそう言った。

 

「桃花は何かなかったの? 薫くんとも遊んでたみたいだけどさ」

 そういう一美。

「何も無いよ。大体この島じゃ、あんまりイベントとかないだろ」

 私は言った。

「あはは、そうだよね。私も島を出て行くべきかなあ」

 そんなことを言う一美。

 

「一美の家はお金持ちなんだし、それも良いんじゃ? 薫にだって会いたいだろ」

 私はそう言った。

「そりゃあね。でも桃花だって、薫くんには会いたいんじゃ?」

 そういう一美。

 

 確かにそうかもしれない。……。

 

「私には家族も居るし、貧乏だしな。そもそも漁師だし……。引っ越すにしても海沿いでないと無理だぞ」

 私は言った。

「そっか。まあうちも漁師だけどね。秋奈が本土に行くなら、私は残らないといけないかもね」

 一美はそう言った。

 

「薫、どうしてるかな? まあゲームだと会えるんだけどさ」

 私は言った。

「そうだね。でもゲームだと、あまりリアルの話はできないよね」

 一美は言った。

「そうだな。……、また、遠くなってしまったな」

 私はそう言った。

 


 


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