表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジックガールズ・センテナリーフェスタ  作者: 秀一
第六章 荒野の階層 50階~60階 弱肉強食の対人戦
93/133

第七十一話 ボス戦 VSティラノサウルス


 その次の日。

 僕達はまた、ダンジョンへと潜った。パーティーは同じ。つまり、僕、ガリーナ、ミルヤ、カトリーナ、アメリーさん、メリッサの6人だ。

 

「さあ、今日こそティラノサウルス狩りに行こうね!」

 そういうミルヤちゃん。確かにアーチャーは非常に強く、もはや狩りゲーと化してきた気はする。

「油断は禁物だよ、ミルヤ。まだボスにも辿り着いてないしね」

 ガリーナは忠告した。

「大丈夫だって。みんなで協力すれば、どうにかなるよ」

 ミルヤは楽観的だった。

 

 僕達は更に進む。58階へ。

 

 登場したのは大きな鷲だ。空から襲い掛かってくる。

「はっ!」

 すぐさま矢を放つミルヤ。見事命中し、落とした。

 

 戦闘に勝利しました!

 全員レベル54に上がった!

 

「レベルも順調に上がってきたね」

 僕は言った。

「60もあと少しですね」

 アメリーさんが言った。60になれば、第四の切り札も解禁される。

 

「休憩の必要も無いな。このまま行くか?」

 カトリーナは聞いた。

「まあそうだね。ティラノサウルスは攻撃力が高いから、接近されたら注意して。まあ、おにいちゃん以外が近づくのは自殺行為だけどね。おにいちゃんもしっかり防御してね」

 メリッサはそう言った。

「わかった。距離を取って戦う感じかな?」

 僕は聞いた。

「そうだね。まあおにいちゃんは私達を守ってくれないと困るけど……。無理はしないでね」

 メリッサは言った。

「グラップラーなんやから大丈夫やろ」

 カトリーナはそう言った。

「そうそう。おにいさんには甘いんだから、メリッサは」

 ミルヤはそう言った。

 

 僕達は59階へと進んだ。

 

 新しいボス戦の音楽が鳴る。巨大な顔と牙、強靭な肉体の肉食獣。

 生物界の王者、ティラノサウルスの登場だ。

 

「人類の力見せてやる! とりゃー!」

 ズギューン! と銃を放つガリーナ。見事命中する。

「私も行くよ! てえい!」

 ビシュン! と矢を放つミルヤ。命中し、クリティカルも発生する。順調な滑り出しだ。

 

 ドドドド、と高速で走り込んでくるティラノサウルス。僕がその前に立つ。鋭い牙で噛み付く恐竜。ガシュ、と腕を噛まれた。

「ぐう!」

 防御したつもりだったが、完全に失敗した。大ダメージを受け、後退する。

「《白魔法:治癒Ⅳ》!」

 アメリーさんの回復魔術が詠唱される。数秒後、発動し僕は回復した。

 

「油断大敵だよ、おにいちゃん! 《超能力:精神弾》!」

 ビシイ、と精神の弾がメリッサから放たれ、命中。ダメージはわずかだ。

「《赤錬金:攻撃のカードⅡ》!」

 味方の攻撃力を上げるカトリーナ。

 

 ミルヤもガリーナも攻撃を続ける。ダメージはたまるが、ティラノサウルスのヒットポイントは多い。まだまだしぶとそうだ。

 

 メリッサへと突撃する恐竜。僕はそれを妨害する。激怒し、僕に食らいつく恐竜。必死で防御しようとするが、攻撃が速すぎて受け損なう。

 ズシャシャ、と腕を裂かれてしまう。ダメージが重い。

 

「ああ! 《白魔法:治癒Ⅲ》!」

 アメリーさんが回復してくれる。これならなんとかなりそうだが。

 

「耐えてや! 《赤錬金:威圧のカード》!」

 バシイ! とカトリーナのカードが発動。敵の動きをわずかに遅くした。

「もう少し頑張って、おにいさん!」

 そう言って銃撃を放つガリーナ。

「そうそう! 根性見せなよ!」

 そういうミルヤ。矢を放つ。

 

 ボスのライフゲージが半分を切った。ここまで来ると、何となくやる気が出る。

 

 当然のように僕へと噛み付くティラノサウルス。気に入られたか!? それにしても攻撃が変則的な上に速く、とても受けきれない。

 

「《白魔法:治癒Ⅲ》!」

 ダメージを受けるたびにアメリーさんがしっかり回復してくれる。情けないけど、ありがたい。

 

「《第三の切り札(ダイヤ):超減速》!」

 メリッサがトランプを放つ。ティラノサウルスの動きが極端に遅くなる。

 

「《第三の切り札(ダイヤ):覚悟》! とりゃー!」

 自身の攻撃力を高めるガリーナ。連射し、ダメージを与える。

 

「それじゃ行くよ! 《第二の切り札(クラブ):アルテミス》《第三の切り札(ダイヤ):インドラ》!」

 一気に攻撃力を高めるミルヤ。

「食らえ!」

 ビシュン! と矢が放たれ、突き刺さる。バリバリ、と電撃が放たれ、凄まじいダメージが入った。

 

「んじゃウチが止めを! 《第三の切り札(ダイヤ):星》!」

 カトリーナが流星を落とし、ティラノサウルスを仕留めた。

 

 戦闘に勝利しました! 初めてティラノサウルスを倒した!

 10000ジェニーを手に入れました!

 全員レベル55に上がった!

 宝箱を発見しました!

 

「お、出たね。何が出るかな?」

 僕は開けた。

 

 ※カオリは ★魔力の指輪 を手に入れました! ※

 

「おお! やったねおにいちゃん! グレースの装備だよ!」

 喜ぶメリッサ。

「お、そうだね」

 僕はそう言った。

 

『私が役に立つかな?』

 グレースは聞いた。

「絶対役に立つよ。60層は物理攻撃がほとんど効かない敵が出てくる難所だからね。どうしてもメイガスの力が必要なんだよ」

 メリッサは言った。

 

「対人戦でもそうだったけど、メイガスって重要なんだね」

 僕はそう言った。

「そりゃまあ、主人公みたいなものだからね」

 メリッサは言った。

『そうなんだ。知らなかったよ』

 グレースは言った。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ